北九州市議の村上さとこ氏は18日、教育委員会が後援する北九市民文化大学の講師に、ジャーナリストの櫻井よしこ氏を招いていたことに関して、教育委員会に事情を聞いていたことを明かした。
しかし、この北九州市民文化大学では、平成28年に姜尚中、荻原博子、茂木健一郎らを講師に招き、平成27年には浜矩子、高橋源一郎らが講師として登壇していることが判明した。明らかに政治的に偏った人物であるが、これに関しても教育委員会に事情を聞かないのなら、それは現職市議による特定の思想に対する弾圧ととられかねない。
北九州市民文化大学に政治的偏り無し
村上市議は昨年も、福岡県内の複数の教育委員会が、櫻井よしこ氏の講演会を主催していることを問題視していた。
今回、村上さとこ北九州市議が問題視している北九州市民文化大学の、過去の講師一覧が公開されているが、姜尚中、荻原博子、茂木健一郎、浜矩子、高橋源一郎らの名前が掲載されている。
出典:北九州市民文化大学-過去の講師一覧
更にさかのぼると、星浩、後藤謙次といった左派系番組のキャスターも名を連ねている。一方で、保守系の講師陣の名前も見られるが数は少ない。市民を対象にした講演会で教育委員会が後援となると、必然的に左派系の講師が増えるのは珍しくないことだが、そこへ櫻井よしこ氏らも招きバランスをとっているようにも見える。
政治色を問題視するのであれば、露骨に野党支持を表明している講師陣も問題視しなければ理屈が合わなくなる。そこをスルーして櫻井よしこ氏だけを名指しで教育委員会に事情を求めることは、現職市議からの圧力として作用することも間違いない。
ちなみに、本年度7月の講師は加藤登紀子さんで、日本酒を飲みながら歌う「ほろ酔いコンサート」を開催するそうですが、教育委員会が飲酒を伴うイベントに後援しているのは問題ないのでしょうか?
出典:北九州市民文化大学 第4回講師
この加藤登紀子さんは、過激な学生運動(凶器準備集合罪)で逮捕収監された藤本敏夫と獄中結婚し、1974年には週刊朝日で「日本という言葉を発するとき、たえず嫌悪の匂いが私の中に生まれ、その言葉から逃れたい衝動にかられる。」というエッセイを掲載した人物です。
この発言を当時「正論」で取り上げ批判したのが曽野綾子氏であり、同氏は平成4年に北九州市民文化大学で講演を行っている。北九州市民文化大学が政治的に偏っているのなら、この両氏を講師に招くということは起こり得ない。
村上さとこ市議は、こういった経緯や実態を確認もせず、ただ「櫻井よしこ」という名前に脊髄反射して、それが教育委員会への圧力となることも考えず動いているのだ。
これは言論弾圧であり、不当な介入と批判されても仕方ないだろう。
2月20日追記
明確に櫻井よしこ氏の講演を「問題」と指摘、憲法遵守とは改憲してはいけないという意味ではないことを知らないようで、言論の自由を侵害している
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