『「6月までに介護職員7人退職予定」どんな対策を取る?(上)』
の続きになります。
◆経営陣と現場職員との温度差
現場からは既に悲痛な訴えが出ています。
「職員を補充して欲しい」
「具体的な対策を示して欲しい」
「もう体が限界に近い」
もちろん上司にも直接伝えたり
会議の場で発言したり
議事録にも載せて回覧をしています。
しかし時間を割いて会議を行い、議事録を作成し回覧しても
「指示も対策も示されぬまま決裁印が押されファイルにとじられるだけ」
というのが現状です。
正に『介護施設に多い「不毛な会議」の謎をわかりやすく解説します』の記事で書いた通り「不毛な会議」になってしまっています。
そして「不毛」にしてしまっている張本人が
・経営者
・幹部
というどうしようもない状況です。
経営陣と現場スタッフの温度差は「相当大きい」ことが伺い知れます。
◆課長が業務連絡検討会議で矢を放つ
「課長」と言っても残念ながら「介護課長」ではありません。
「看護・相談員課長、兼施設ケアマネ」になります。
私のブログを継続して読んで頂いている人は
「その課長って辞めるって言っていたのでは?」
「まだ辞めてなかったの?」
という疑問が湧いてくるかとは思います。
【参考記事】
『介護施設という小さな世界で激動の人間関係と退職者続出』
結論から言えば、
「結局、辞めずにまだいる」
ということになります。
話を戻しますが、
その課長が業務連絡検討会議(通称:業検)で
「人員不足が深刻だ。ショートステイを閉めて職員を集約したらどうか」
という意見を言ったようです。
正に私が『人員不足の事業所の対応を見れば「経営者の無能さ」がわかる』の記事で書いた④に該当し的確な改善策のひとつだと思います。
【考えつく改善策】
①人員不足で売り上げた「浮いた利益」は職員へ還元
②応募がない、退職が続く原因を突き止め改善する
③新規利用者の受け入れをストップする
④1~2ユニット又はフロアを閉鎖し「他のユニットやフロアに職員を集約」して人員不足を解消する
現場スタッフと利用者の代弁者として矢を放ってくれました。
これはありがたいことです。
6月に向けて介護職員が7人も退職していくのですから、そういう選択を検討し対策をしていくのが経営者の責務と言えます。
(スポンサーリンク)
◆経営陣に矢は刺さらなかった
大変残念なことですが
あまりにも経営陣と現場の温度差がありすぎて、課長の矢さえ経営陣には刺さりませんでした。
「課長クラスが経営に口を出すな」
「経営のことを何もわかっていない」
「売上を下げるわけにはいかない」
「ショートステイを利用したい利用者に迷惑が掛かる」
「他の施設はもっとヒドい所がある」
「皆さんの力があれば耐えきれるはず」
という返答だったようです。
人員不足でマトモなケアが提供出来ないショートステイに送り込まれる利用者の方が不憫です。
人の痛みがわからない「大変残念な経営者」と言えます。
「経営手腕も先見の明」もありません。
なにも、
「ショートステイを未来永劫閉鎖しろ」
と言っているわけではないのです。
「人員不足を乗り切るために、一時的にショートステイを閉鎖して職員を特養に回せば再浮上できる可能性が広がる」
という意味なのですが理解ができなかったようです。
経営者の判断も能力も醜いものですが、そういう経営や運営でも認めてしまう政策や法令やガイドラインにも疑問を感じてしまいます。
とりあえず、現在ではこれ以上の進展はありませんので、この記事は一旦終結とさせて頂きますが、今後なんらかの
・対応や対策の変化
・退職者の人数の増減
などがあればまた改めてご報告させて頂きます。
【関連記事】
『「6月までに介護職員7人退職予定」どんな対策を取る?(上)』
にほんブログ村
介護職員ランキング
この記事へのコメント
デイちゃん
「がんばりなさい」
「人が少なくてもできるように業務を効率化しなさい」
「業務を効率化して人をうかせて、足らないところに回しなさい」
とかとか、アフォみたいなことばっかり言ってくる。
「足りないなら、私が入ります」ってお言葉が欲しいなあ。(笑)
私の会社もそうですよ。
デイの管理者は、入浴介助とか現場に入るので、一応「大変だな」とはわかってると思います。
でも管理者が支店長に「人が足りない」と言っても、支店長はスルー。
「採用に力をいれなさい」
「早く新人入れなさい」
って、支店長は言うだけですね。
現場が人いなくて営業不能でも、支店長的には「そんなの関係ねえ~」って感じ。
でもさあ、支店長、あんたの無駄に高い給料は、現場からの上納金から出てるってこと、忘れないでよね?
私は、今までは、
・送迎は勤務時間前に早く出て早く帰り、入浴を早くはじめる
・入浴は機械浴8人など重度を光の速さで終わらす
・入浴を早く終わらせて時間を作り、記録をスーパーハイスピードで昼までにすべて書き上げる
という、ものすごいスピードで仕事をして、多大な労働量を供給していました。
今後は、
・送迎は勤務時間どおりに出て、遅くなっても気にしない(もともと時間内に行けもしないような送迎が組まれてる)
・入浴を無理に早く始めようとしない
・入浴が終わらないからと詰め込んで入れたりしない、できない人は残す
・記録は一行も書かない
という普通の人モードにて仕事を行うことにします。