更新日: 2018年01月04日(木)
ビットコインの空売りで稼ぐ事は可能なのか?
仮想通貨バブルの現在、ビットコインの価格は2017年で大きく動きました。
ビットコインの現在の価格は約100万円です。(2017年11月下旬現在)
2008年に誕生した当時はほぼタダ同然の価格でした。
ですが、2017年1月で約10万円、8月で約30万円、10月で約60万円、そして11月初旬で90万を超え、下旬で100万円まで価格が上がりました。
1年間で約10倍ですね!
なぜここまで価格が高騰しているのか、専門家たちの間でも意見が分かれるほど正確な原因はわかりません。
知名度も価格と比例するかのようにぐんぐん上がり、多くの人がその存在を認知しています。
しかしビットコインはまだ安定していないため、経済の変化などで、価格が高騰するときもあれば暴落する時もあります。
ビットコインは空売り(ショート)が可能なので、不安定な価格の変動ですが、利益を出す人が多く存在します。
空売り(ショート)とは何か?
『そもそも「空売り」とは』というところから説明しますね。
空売りとはその言葉の通り、実際に物を取引しない売買方法です。
そんなことが可能なのか?と思う方もいると思いますが可能です!!
基本的にビットコインもFXも株も、近所のスーパーでも同じですが、利益を得るためには”安い価格で買って高い価格で売る”が定石です。
1本100円でバナナを仕入れて1本150円で売ります。
そうすると50円の利益です。
ビットコインも株もFXもこれで利益を出しています。
しかしこの場合は価格が100円から150円に上がらないと利益は出ません。
ビットコインは価格は変動していますから100円から50円に下がる事もあります。
空売りとはこのような状況で使います。
価格が100円の時に’売った体’にして注文を出します。(売った体なのでお金は支払っていません。)
そして価格が、50円に下がった時に買いの注文を出すと50円の利益が出ます。
通常 100円で買う→150円で売る→50円の利益
空売り 150円で売る→100円で買う→50円の利益
順番が違うだけで買ったとき、売った時の値段は変わりません。
つまり持っていない状況から’売る’ことが「空売り」です。
現物取引と信用取引とビットコインFXの違い
ビットコインの取引きで「現物取引」と「信用取引」があります。
まず「現物取引」ですがこの取引き方法はその名の通り、現物を取引きします。
1BTC(ビットコインの単位)=10万円の時に1BTC買います。
この1BTCの所有者は買った人物です。
なので、すぐに売ることも、しばらく置いて価格が上がってから売って利益を出すのも、1BTCで買い物をするのも家族に譲渡するのも買う目的や使用目的は自由です。
普通の買い物を想像してもらたらわかり易いと思います。
現物取引きでは用意した分のビットコインしか購入できませんが、買ったビットコインの価値が0になってしまっても購入した金額よりマイナスになることはありません。
投資初心者や、ビットコインを資産として保有したい人に向いている取引き方法です。
次に「信用取引き」ですが現物取引とは異なり売買は形式上でしか行わず、所有はできません。
ビットコイン取引所に担保としてお金を預け、ビットコインを借りて取引きするイメージです。
もちろん長期間に保有はできませんし、買い物や譲渡などもできません。
また売る→買う、買う→売るの取引は同一の取引所でしか行えません。
そしてビットコインFXとは「Foreign Exchange」といい「外国為替証拠金取引」です。
日本円→米ドル、ユーロ→日本円などの取引きです。
’FX’という言葉自体は聞いたことがある方も多いと思います。
ビットコインFXですので基本的にはビットコイン→日本円で取引きをします。
ビットコインFXも基本的には「安く買って高く売る」という方法で利益を得ます。
先ほど説明した”空売り”が可能です。
ビットコインFXは証拠金を用いて大きな利益を出すことが可能です。
レバレッジ取引とは
現物取引き、証拠金取引、ビットコインFXを説明しましたが、「レバレッジ取引き」という取引も存在します。
レバレッジとは”てこ”のことです。”てこ”の原理ですね。
なぜ”てこ”かというと”てこ”は小さい力で大きな力を動かせられます。
レバレッジ取引きは小さな金額(力)で大きな金額(力)を動かすという意味です。
例を挙げて例えると、1BTC10万円の時に資金5万円で取引きをするとしましょう。
資金が5万円ですので0,5BTC購入します。
1BTC、15万円に価格が上がったので売却します。
0,5BTC売却(0,5✖️15)したので7万5千円で2万円の利益です。
ここまでは現物取引きと変わりません。
レバレッジ取引きでは、資金の○倍までレバレッジがかけられます。(倍率は2倍〜25倍まで取引所によって異なります。)
1BTC、10万円の時に資金5万円で10倍のレバレッジをかけ取引きします。
5✖️10で50万円分の取引きが可能なので5BTC購入します。
1BTC、15万円に価格が上がったので売却します。
5BTC売却(50✖️15)したので75万になり元の資金は5万円なので70万円の利益になります。
この時に必要な資金を「証拠金」と呼びます。
同じ5万円の資金でも利益は68万円も違います。
小さい金額で大きな金額をかけられる!それが「レバレッジ取引き」です。
証拠金とは
先ほどのビットコインFXでの説明で証拠金が必要との説明をしました。
証拠金とは具体的にはどのようなものか説明します。
FXや株式の取引でもこの証拠金という言葉は使われますが、少し意味が異なるのでビットコインFXにおける証拠金の意味で説明します。
ビットコイン取引での証拠金の意味とは、レバレッジ取引で実際の投資金額より大きい金額で取引できる為、取引所に担保としてお金を預けるイメージです。
レバレッジ取引では取引所と取引をするので、その証拠としてのお金を預けなくてはいけません。
例えば25倍のレバレッジで10万円の元手があれば250万円の取引ができます。
この時に必要な証拠金の割合は4%です。
レバレッジ10倍なら10%、5倍なら20%、2倍なら50%です。
2倍の例で例えると、レバレッジ2倍で10万円分の取引をしたいなら、証拠金の割合は(10万円の)50%なので5万円が必要になります。
この必要な証拠金の割合を「必要証拠金率」と言います。
必要証拠金率はが低いほど少ない資金でより高いレバレッジをかけられますが、損をする確立が高いのも事実でリスクがあります。
ポジションとは
レバレッジ取引では「買い」からでも「売り」からでも注文ができます。
レバレッジ取引では「新規注文」と「決済注文」があります。
最初の注文が「新規決済」でその後「決済注文」をします。
必ずセットで取引が完結です。
新規注文が約定(注文が成立)すると、’ポジション(建玉)’を持つことになります。
ポジションにはロング(買い)ポジション、ショート(売り)ポジションがあります。
新規注文で1BTC買ったら「ロングポジションを1BTC持っている」ことになります。
新規注文で1BTC売ったなら「ショートポジションを1BTC持っている」ことになります。
「売り」でも「買い」でも保有しているポジションを必ず決済しないといけません。
現物取引と違い1年間自分で保有して価格が上がるのを待つということはできません。
あくまで取引所からビットコインを借りて取引をしているイメージなので、借りたものは返さなくてはいけませんよね!
ロスカットとは
株やFXなどでよく「ロスカット」や「強制決済」などの言葉を聞いたことがあると思いますが、ビットコインのレバレッジ取引でも「ロスカット」は存在します。(ロスカットと強制決済は同じ意味です。)
レバレッジ取引きは、○倍の取引きを○円で行う場合必要な証拠金は○円ですよ!と新規注文します。
「安く買って高く売る」が基本なのはレバレッジ取引でも変わりません。
ですがビットコインの価格は常に動いています。
買った価格より安くなるときや、売った価格より高くなる時もあります。
価格の変動で必要な証拠金は変わります。
1BTC=10万円の時、10万円で10倍のレバレッジ取引をしたとします。
10万円の10倍なので100万円分のビットコインが取引できます。
10BTC買いの新規注文をしました。
10BTCのロングポジションを持っています。
ビットコインの価格が動いて1BTC9万5,000円になりました。
1BTCあたり5,000円の損失になります。
10BTC持っているので5万円の損失です。
この損失分は証拠金から引かれるので、10万円の証拠金から5万円引くと5万円です。
10倍の取引きをしているので証拠金は10万円ですが5万円しかないので、強制的に売られてします。
これがロスカットです。
証拠金を追加すればロスカットはされません。
「現在の証拠金とレバレッジ倍率で取引きできる金額」を超えてしまうと、ロスカットされてしますということです。
ゼロカットと呼ばれるシステムがあります。
このシステムは入金金額以上の損失は発生しない仕組みになっています。
追証(追加で入金)する必要はありません。
取り引き業者によって規定が異なります。
ビットコインの空売りは下落相場で利益が出せる
価格が変動するFXや株式、ビットコイン取引での利益を出す基本は’安く買って高く売る’ですが、必ずしも価格が上昇している訳ではありません。
価格が下落している時にも利益が出せるのがショートの特徴です。
価格が下がっている=安くなっているのにどうして利益が出せるのか?と思う方もいると
思いますので、画像を使って詳しく説明していきます。
左の数字は1ビットの価格を表していて、下の数字は時間です。
この画像は2017年9月から11月のある時期のビットコインの価格チャートです。
価格が高い時に売って、価格が安くなったら買い戻す」というイメージを持って頂けたら分かりやすいと思います。
16:00を過ぎたあたりから価格が85万円を超えました。
ここで売り注文を出します。
20:00を過ぎた所で82万円を下回りました。
ここで買い注文を出します。
そうすると3万円の利益が出せます。
今度は8:00を過ぎた所で買い注文を出します。価格は82万円です。
12:00前の84万円の時に売り注文を出すと2万円の利益になります。
理論としてはこのように売買をして利益を出しますが、現実はなかなか思い通りに注文を出し、利益を出すのは難しいでしょう。
空売りのリスクは高いことを理解しよう
ビットコインでは、レバレッジ取引ができることは説明しました。
ビットコインだけでなく、株式、FXにもレバレッジ取引がありますが、ビットコインには株式やFXと比べ物にならないくらいのリスクがあります
大きな理由として、ビットコインは2009年に誕生し、認知度もまだ低く、安定しないためハイリスクなのです。
しかし、「ハイリスクハイリターン」という言葉がある通り、リスクは大きいですがその分利益も大きく得られます。
主に何が安定しないかというと、’価格’です。
価格が大きく変動するためリスクがあります。
価格の変動率のことを「ボラティリティ」と言います。
2017年の1年間でビットコインの値段は約12倍になっています。
日本円とドルの為替に例えると、1ドル100円から1年で1ドル1200円になるのと同じことです。
こんなことになったら世界経済はどうなるか予想もできませんね。
また、FXと比べ、同じレバレッジ倍率でもビットコインの方が価格の変動、ボラティリティが高いため何十倍ものリスクがあります。
レバレッジ取引では現物取引と違い、自分が用意した以上の金額が請求されることもあり、素人や初心者が手を出すのはかなり危険なので、しっかり勉強してからをお勧めします。
空売りが可能な日本の取引所とは
ビットコインの空売りはすべての取引所でできるわけではありません。
取引所によって、現物取引のみや、最大レバレッジ倍率が異なります。
また取り扱い通貨も異なりますので、自分がどんな仮想通貨でどんな取引をしたいのかによって、取引所の口座開設を行なったらいいと思います。
多くの取引所があり、初めての方はわからないと思いますので、日本のお勧め取引所を3つあげました。
口座開設、口座の維持は無料でできます。
アプリもあり、スマホで簡単に取引が可能です。
bitFlyer(ビットフライヤー)
2014年1月日本初のビットコイン取引所であり、ビットコインの取引量が圧倒的に多いのが特徴です。
・取り扱い通貨 ・入出金方法 ・入出金手数料
ビットコイン 銀行振込 入金0円〜324円+振込手数料
イーサリアム コンビニ 出金216円〜756円
イーサクラシック クレジットカード
ライトコイン
ビットコインキャッシュ
モナコイン
6種類
取り扱い通貨 | 入出金方法 | 入出金手数料 |
---|---|---|
ビットコイン | 銀行振込 | 入金0円~324円+振込手数料 |
イーサリアム | コンビニ | 出金216円~756円 |
イーサクラッシク | クレジットカード | |
ライトコイン | ||
ビットコインキャッシュ | ||
モナコイン |
・レバレッジ最大倍率は10倍
・ビットコインの現物取引の手数料=約定代金の0,01%~0,15%
Coincheck(コインチェック)
アルトコインの取り扱いが多くマイナーなコインも取引できるのが特徴です。
・取り扱い通貨 ・入出金方法 ・入出金手数料
ビットコイン 銀行振込 入金 振込手数料
イーサリアム コンビニ 出金400〜756円
イーサクラシック クレジットカード
モナコイン ペイジー入金
ビットコインキャッシュ
リップル
ネムコイン
ライトコイン
リスク
ファクトム
オーガー
ジーキャッシュ
ダッシュ
13種類
・レバレッジ最大倍率は5倍
・ビットコインの現物取引の手数料=約定代金の0,05%~0,15%
Zaif(ザイフ)
トークンの取り扱いがあり、手数料がーになるなど、頻繁に取引を行う
方はお勧め!
・取り扱い通貨 ・入出金方法 ・入出金手数料
ビットコイン 銀行振込 入金 振込手数料
モナコイン コンビニ 出金350〜756円
ネムコイン クレジットカード
ビットコインキャッシュ ペイジー入金
ネムコイン
・レバレッジ最大倍率は7,77倍
・ビットコインの現物取引の手数料=約定代金の-ー0,01%~0%
日本と海外のFX対応の仮想通貨取引所の違い
日本で取り扱いできる取引所を紹介しましたが、ビットコインの生まれは外国であり、世界中でビットコインは取引されています。
もちろん海外にも取引所はあります。
日本ビットコイン取引所と海外のビットコイン取引所の違いを比べて見ました。
日本の取引所
メリット
・安全性が高い(信用性がある)
・国内で生まれた仮想通貨取引に便利
・日本円に対応している
デメリット
・取り扱い通貨が少ない
・ハッキング対策が海外より遅れている。
海外の取引所
メリット
・マイナーコインを取り扱いしている。
・通り扱い通貨が多い
・新通貨のICOにも対応している
デメリット
・対応は基本英語のみで日本語サポートはない
・円やドルなどの法定通貨に対応していない
・ハッキング対策はされているが件数が多く、盗難も多い
・仮想通貨詐欺の案件が多い
現在日本ではビックカメラやHIS、格安航空のピーチなどビットコイン決済が可能な店舗が続々と増えてきていて、日本国内でのビットコイン決済が便利になります。
日本での取り扱い通貨は現在は15〜20種類ですが、海外は200種類以上あり、新しい通貨の発見、投機がしやすい反面、英語が読めないと登録すらできず、ハッキング、詐欺なども非常に多いのが現実です。
海外での取引所の利用はかなりリスクがありますのでおすすめはできません。
初心者が空売りで稼ぐのはハイリスクで危険
海外の取引所を開設し利用することはリスクがありますが、日本の取引所で空売りすることも初心者には同じくらいリスクがあります。
現在、仮想通貨の流通で多くの人が取引をしています。
ビットコインがきっかけでレバレッジ取引や、信用取引を始めた方も多くいますが、初心者が空売りをし資産を失ってしまうケースが非常に多いです。
取引方法によってはFXや株式取引以上にリスクがあります。
プロの投資家でさえ、慎重に取引を行います。
初心者や少し慣れているくらいだと大損します。
かなりのリスクがあり、絶対にやめたほうがいいでしょう。
ビットコインの空売りはリスクが高いのでオススメしないが稼ぐ事は可能
ビットコインではビットコインFX、レバレッジ取引、信用取引、現物取引など様々な取引ができます。
多くの取引の中でリスクが高いものも存在します。
大切な資金を全額、それ以上に借金もしなければいけない状況まで追い込まれる可能性もあります。
ビットコインの空売りは非常にリスクが高いです。
仮想通貨市場が高騰し、稼げる可能性は他の金融商品に比べれば非常に高く、稼げることは十分に可能です。
しかし、損をするリスクも非常に高く、その金額も非常に高いです。
様々な取引があるので、ハイリスクハイリターンを求めるのではなく、自分の経済状況や、ビットコインの知識に合わせて、慎重に取引をすることが大切です。
今後、ビットコインの価格の変動や、2020年の東京オリンピック、ビットコイン決済可能な店舗の増加を考えると、
日本の経済に欠かせない通貨になってくるのは間違い無いでしょう。
ビットコインは非常に便利ですので「ビットコイン取引のあり方」をよく考え、便利に無理せず活用していきましょう。