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 以前にもお伝えした通り、近頃、悪魔の活動が活発化しているらしい。世界各地の宗教施設からは、聖職者による悪魔祓いが行われた回数が急増しているとの報告がされているそうだ。

 しかし、多くのキリスト教会は、悪魔祓いの要請に応えることができないでいる。訓練を受けたエクソシスト(悪魔祓い師)が不足しているためだ。

 ヴァチカンでは、かかる事態を深刻に受け止めており、エクソシストの養成を増強するよう呼びかけた。
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悪魔の世界的な跳梁(ちょうりょう)


 イタリアのエクソシスト、ベニーニョ・パリラ神父は、バチカン放送のインタビューに答え、ここ何年もの間、悪魔憑きに関する報告数は増え続けていると述べた。

 ヴァチカン公認の国際エクソシスト協会では、悪魔祓いの儀式を行う前に必ず医師の診断を受けること、として、身体あるいは精神の疾患を排除している。しかしそれでも、昨年はイタリアだけで50万件を越える数の報告があった。

 その原因としてパリラ神父は、オカルトを信仰し、実践する人の増加を挙げている。タロットカードや運勢判断、占いといったような、一見無害な活動が「悪魔に扉を開き、とり憑かせる」のだという。

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エクソシストの不足


 また、同じくエクソシストであるチェザーレ・トゥルキ神父は、エクソシストの人数が減少したことについて、バチカン・ニュースにこう語っている。

 「今日、私たちは歴史の重要な地点にいます。多くのクリスチャンは既に(悪魔の)存在を信じていません。任命されるエクソシストはごくわずかで、(悪魔祓いを)学ぼうと志す若い司祭はいません」

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訓練の必要性


 悪魔憑き問題の悪化に呼応して、独学で悪魔祓いを学んだエクソシストが看板を掲げるようになってきている。しかし、こうしたアマチュアは間違いをおかしやすい、とパリラ神父は見ている。

 パリラ神父はまた、真のエクソシストは教会を通して見習い期間を経験し、正しい方法を学ぶべきである、という。他の様々な専門職と同様に、技術と経験は必要なのだ、と。

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ヴァチカンが養成開始


 増え続ける悪魔祓いの需要に対応するべく、ヴァチカンではエクソシストの訓練に乗り出した。

 ローマに本拠地を置くカトリックの教育機関、教皇庁レジーナ・アポストロルム大学で、4月に6日間の特別コースが開講される。テーマは、悪魔祓いと解放の祈り(憑依状態からの解放のために一般的に用いられる祈祷文)についてだ。

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via: Mysterious Universe / Catholic Online など / translated by K.Y.K. / edited by parumo
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