情報管理LOGが、2018年2月に注目した記事
情報管理LOGの@yoshinonです。
3月になりましたね。いよいよ年度末です。忙しくなる人もいるのではないでしょうか?
さて、毎月恒例その前の月に情報管理LOGが注目した記事をピックアップしました。短い月でしたが、紹介したい記事が多すぎて、絞り込むのがけっこう大変でした。今回は、音楽から始まって、ポーランドの闇やら差別問題、そして教育の問題など縦横無尽にご紹介します。
というわけで、まだ読んでいない記事があったら、チェックしてみてください。
❏ 大江千里、47歳で始めた僕のライフ・シフト | ワークスタイル
大江千里、47歳で始めた僕のライフ・シフト | ワークスタイル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
かなり、はてブがついていたので、読まれた方も多かったのではなかったでしょうか。大江千里といえば、一世を風靡したシンガーさんでした。しかし、しばらく名前を聞かなかったなーと思っていたら、まさかこんな形で再会するとは思っていませんでした。
大江千里さんは、人気の絶頂の段階で、すでに次のことを考えていたようです。芸能界においては、浮き沈みの激しい業界なので、 次のことを考えないでやることは難しいのでしょう。 四十歳でアメリカに渡り、なんとジャズの勉強を始めたのです。そして現在、アメリカでジャズシンガーとして活躍をしているというのです。現在、人生80歳という時代において、20代で築き上げたことを60年間継続するというのはもともと無理があるのです。そういう意味で、 大江千里さんの選んだ道は、ある意味正しいライフシフトなのかもしれません。
それでも、一度築いた絶頂の中でもがき続けている人が多いことを考えると、そうやって自分の人生をドライブするこの方の面白さというのが伝わってきます。
こちらが、大江千里さんのジャズアルバムです。
❏ 中田ヤスタカ氏が、自身の音楽のルーツとなったゲームを語る! ニューアルバム『Digital Native』は、“ゲーム”がキーワード(1/2) - ファミ通.com
中田ヤスタカ氏が、自身の音楽のルーツとなったゲームを語る! ニューアルバム『Digital Native』は、“ゲーム”がキーワード(1/2) - ファミ通.com
中田ヤスタカといえば、 Perfume で有名なアーティストです。中田ヤスタカさんのインタビュー記事です。なんと、ファミ通でのインタビューなのです。なので、ファミ通らしいゲームを起点としたインタビューが中心となっています。しかし、ゲームだけにとどまらず、中田さんの音楽の起点となった PC エンジンや音楽づくりの原点となった部分について光をあてています。 とにかく、彼の音楽づくりに対する徹底的なこだわりというのは、間違いなくこの時期に作られたのだということがわかるはずです。
「ファミコンより PC エンジンの方がスペックが高い」 名言です。
❏ ブライアン・イーノのソロ名盤5選【アンビエントミュージック】 - 世界のねじを巻くブログ
ブライアン・イーノのソロ名盤5選【アンビエントミュージック】 - 世界のねじを巻くブログ
私は、 音楽の好みに関しては、かなり雑食系です。なので、こういう音楽系の記事を読むのがとても好きです。そして、そこから思わぬ音楽との出会いがあるのがとても楽しいのです。この記事では、ブライアン・イーノというアンビエントミュージックの巨匠について取り上げています。「Music for Airports」については、かなり前に聴いたことがあったのですが、それっきりでした。しかし、彼の音楽の様々な側面について丁寧に語っているのがとても面白い記事でした。こういう音楽を聴くのもたまには悪くないかもしれません。
よかったら聴いてみてください。
❏ 音圧戦争について|Wired7i|note
音圧戦争について|Wired7i|note
音楽つながりということで、もう一本。この記事では、現在の音楽界隈において、「音圧をいかに高めるか」ということが行われているということについて語られています。これを「音圧戦争」評しているのですが、音圧を高めることによって、なんとなくその音楽が良い音楽のように聞こえてしまうという性質を利用して、極限まで大圧を高めていくという手法が使われているというのです。そして、その音圧の大小が、アルバムや曲によって違ったりするという現象が起きているというのです。 確かに曲を聴いているとき、いきなり音の大きい曲があったり、小さい曲があったりするのが、けっこう不快なんですよね。
このあたりの問題に関しては、自動で調節の効くストリーム系のサービスが、もっと大きくなれば、自然と解消するのでは?と言われています。早く解決して欲しいね。
❏ 鯵坂もっちょさんのツイート: "素因数ビジュアライズ。大きく灰色で表示された数字の素因数が線を横切ります… "
❏ Squares in Squares
Squares in Squares
数学系の記事を2本まとめて。
1本目は、素因数を回転させ、赤い線のところを通る時に、その数字の素因数が分かるという仕組み。
これの一連のツィートが非常に面白い!
というわけで、約数をビジュアライズしたもの。
一気に集合!みたいな瞬間が訪れるのですが、見ていて気持ちよいですよね。
この回っている速度に関しては、一定らしいので、これが同期するというのが、数の不思議を感じますよね。
下の記事は、正方形の中にn個の正方形を入れる方法が載せられています。
え、簡単じゃん?と思うかもしれませんが、数が増えてくると、私たちが通常思いつくのとは、ちょっと違う感じになってくるのが、なんとも不思議な感じ。
こういう数学解説系なサイトやブログが増えてきて、自分としては楽しい限りですね。
❏ 自分の理解を理解する→何をどのように分かっているかを可視化するISM構造学習法の考え方 読書猿Classic: between / beyond readers
自分の理解を理解する→何をどのように分かっているかを可視化するISM構造学習法の考え方 読書猿Classic: between / beyond readers
「アイデア大全」や「問題解決大全」などでお馴染みの読書猿氏のブログの記事です。
ISM法というは、社会システム工学で開発された手法らしく、関連する要素を自動でつなぎ合わせることによって、そのつながり自体から見えることがあるだろうというもののようです(全く理解が浅い…)。膨大なつながりの方向性やつながり方の構造をメタ視することによって、得られるものは確かにありそうです。
それを学習に応用したものが、ISM構造学習法と呼ばれるものです。
ある1つの事象(この記事では、歴史的な出来事を例に挙げています)に対して、学習者が、自分なりの構造を書き出していきます。それらを比較してみると、自分の理解や学習に対して、客観的にどこが抜けていて、どの部部に強みがあるのかが見えてくるのです。その構造の自体が、次の学習につながっていくことが、期待されるというものです。
これ自体は、割と難易度が高いなと思いましたが、大学生が自分たちのディスカッションを深めるためのツールとしては、面白いなと思いました。
❏ 中学生の僕が文化祭にスポンサーを付けた話|たかーぎ|note
中学生の僕が文化祭にスポンサーを付けた話|たかーぎ|note
この、たかーぎ氏は、中学生です。
でも、彼の通っている中学校は、非常に変わっていて、自分たちで遠足の場所を決めたり、「漬物を街で売る」「文化祭を作る」「震災の寄付金集めのバザー」など、参加型ではなく、参画型の学校づくりをしている学校です。
かなり変わった学校ですよね。どうやら、文科省の指定を受けている特別な学校のようです。その特別な学校で、文化祭においてをやろうという話になったけど、学校からは「予算はない」とのこと。そこで、スポンサーをクラウドファンディングで募ったのです。うん、なかなか面白い取り組みですよね。
そして、この取り組みを成功させてしまうのです。
これを全国どこでもやられたら、大変な事になりそうですが、でも何かを一番最初にやり始めるというのは、得がたい経験になるはず!
こういうのは、応援したいね。
❏ 私たち、毒親育ちー母からの贈り物は、腐った食べ物。|それでも親子でいなきゃいけないの?|田房永子|cakes(ケイクス)
私たち、毒親育ちー母からの贈り物は、腐った食べ物。|それでも親子でいなきゃいけないの?|田房永子|cakes(ケイクス)
教育関係が続いていますが、こちらもある意味教育。しかし、全くもって負の方向の。
いわゆる「毒親」案件ですね。
毒親に育てられた子どもたちが、その後、自分たちを振り返ったものをマンガにしています。この方々は、親からの呪縛から逃れることができた人たちですが(いわゆるサバイバーですね)、ここには描かれない子どもたちも大勢いるのだろうなと想像できます。いかに親といえども、その呪縛から逃れるのは、並大抵ではないはずです。このマンガで描かれているのは、その呪縛から逃れて、いかに自分たちは変な環境にいたのかということを交流しているのです。
もしも、「もしかして、自分もそうなのかな?」と思ったら、読んでみると良いかもですよ。
❏ なぜ、AIは東大へ入れなかったのか?──『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』 - 基本読書
なぜ、AIは東大へ入れなかったのか?──『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』 - 基本読書
以前、東ロボ君という、AIで東大を目指すという研究をしていた新井紀子氏の記事です。その研究の中で、東ロボ君は、東大は難しかったものの、MARCHの大学には合格することができたのです。そうした時に、そう考えると、この大学の問題が解けない子どももがいるということは、「意外と子どもたちは、読解力がないのではないか?」という疑問が生まれたのです。
そこで、今度は子どもたちの読解力に関する研究を始めたのです。そこで見えてきたのは、子どもたちは、想像以上に文章を読解する力がないことがデータの中から見えてきたのだそうです。しかし、新井教授は、現在のAIでは東大に合格できないとして見切りを付けた理由として、
つまり、「真の意味でのAI」が人間と同等の知能を得るには、私たちの脳が、意識無意識を問わず認識していることをすべて計算可能な数式に置き換えることができる、ということを意味します。しかし、今のところ、数学で数式に置き換えることができるのは、論理的に言えること、統計的に言えること、確率的に言えることの3つだけです。そして、私たちの認識を、すべて論理、統計、確率に還元することはできません。
なぜ、AIは東大へ入れなかったのか?──『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』 - 基本読書
と語っているのです。
この子どもたちに対するデータ分析に関しては、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
大事なのは「読む」力だ!~4万人の読解力テストで判明した問題を新井紀子・国立情報学研究所教授に聞く(江川紹子) - 個人 - Yahoo!ニュース
私たちの大半が、読解力の点でAIに劣っているという状況にあっても、どのような活路が見いだせるのか?ということが、少しずつ見えてくるはずです。
こちらが、その新井教授の本です。
❏ 「自分で勉強しない社員」を一体どうすればよいのか? | Books&Apps
「自分で勉強しない社員」を一体どうすればよいのか? | Books&Apps
さて、どんどんいきますよ!
これも、広義の意味では、教育につながっていく記事かな?(今回は、教育成分多めですね)
こちらは、「意欲」について書かれた記事です。
何に対しても学ぶ意欲に乏しい社員をどうすれば良いのか?というお題ですが、解決方法は示されていません。しかし、問題の本質に迫っているように感じます。
だが、「意欲」こそが本質であり、「意欲」こそが高い能力の源泉であるとすれば、我々は「意欲の格差」を無視することはできない。
「自分で勉強しない社員」を一体どうすればよいのか? | Books&Apps
「意欲」に関する問題は、会社や学校で摩擦を生みやすい。 意欲を持つ人は、意欲を持たない人の気持ちがわからないし、逆も真だからだ。
ということは、「意欲」の問題を、個人や個々の会社の問題にせず、社会全体で取り組む問題とすること。 そして、特効薬の存在していない問題だという認識を皆が持つことは、結構重要な事なのだ
この記事でも紹介されていた本です。
子どもが生まれ育つ家庭の環境や階層に学習能力が密接に関わっているという研究についての本です。
だからこそ、「意欲」というものを、全て「個人」のせいにはできないのではないか?
ということでした。
なかなか難しい問題です。
❏ 子供とお金|はるかぜちゃん|note
子供とお金|はるかぜちゃん|note
久しぶりに読んだはるかぜちゃんの記事です。
この記事は、このツィートの紹介から始まります。
私も子どもがいるし、親戚の子どもにお年玉をあげたりすることもあります。
あげたものなのだからどのような使われ方をしても、自由と言えば自由なのかもしれませんが、もしもこういう使われ方をしたならば、なんだか気持ちは嬉しくないのですよね。
ここから、はるかぜちゃんが小さい頃から芸能活動を通して身につけていったお金の感覚の話になります。
「お金は労働の対価」「自分に投資する」「働く喜びを知る」」
など、「お金」をキーワードに、どうすれば良いかということについて書いています。マネー教育って本当に必要なのに、学校でなされづらいことの一つだよな…といつも思っています。これを家庭教育の範疇にしてしまうと、先ほどの「学力と階層」にも書かれていた文化的資本に左右される可能性が高まるので、やはり公教育でやるべきじゃないかな?と思っています。
❏ ポーランド現代史の闇 | ASREAD
ポーランド現代史の闇 | ASREAD
この記事自体は、2015年の古い記事です。
しかし、なぜこの古い記事に注目したのかというと、このようなニュースがあったからです。
ホロコーストに「ポーランド加担」の表現禁止する法案、上院可決 - BBCニュース
なぜ、ポーランドでホロコーストことが?そして、表現禁止にするなんて強い文言が出てくるのか?このニュースやこの記事を読むまで、ほとんど理解していませんでした。
この記事では、ソ連統治下にあった当時のポーランドにおいて、ドイツ人が辿った運命について書かれています。そのドイツ人の殺害にユダヤ人が多く関わっていた(全てがユダヤ人というわけではない)というのです。これは、さすがに私も衝撃を受けました。ドイツでは、ドイツ人によるユダヤ人の迫害及び虐殺が行われ、ポーランドでは、その構図を逆にしたようなことが起こっていたことにです。
歴史の皮肉と言うべきか。
この本は、ドイツでも発禁処分にあっているらしいです。
ここに、この記事でも引用されているこの本の一文を載せておきます。
〈私は、一九四五年に彼ら(ユダヤ人)が大勢のドイツ人を殺したことを知ってしまった。ナチスたちではない。ヒトラーの手下たちでもない。ドイツの民間人である。ドイツの男性、ドイツの女性、子供たち、赤ん坊たちである。その人たちの罪は、ただドイツ人であることだけであった。
ポーランド現代史の闇 | ASREAD | ページ 3
いかにユダヤ人たちの怒りが理解しうるものであったとしても、ドイツ人たちはドレスデンにおいてよりも、あるいは広島における日本人よりも、真珠湾におけるアメリカ人よりも、英国本土の戦いにおけるイギリス人よりも、あるいはポーランドのポグロム(ユダヤ人迫害)でのユダヤ人自身よりも、多くの民間人を失ったのである。 私はそれを知り、そしてさらに知りたいと切望した。
(中略)私は聖書学者ではないが、土曜学校に通った。
(中略)そして私は、トーラ(ユダヤ教の聖典)が私たちに正直な証人であることを命じていることを、つまり誰かが罪を犯したことを知りながらそれを報告しなかったら私たちも罪を犯すことになる、と述べていることを知っている〉
〈私はヨーロッパで調査を進める一人のユダヤ人として、もしユダヤ人が何らかの道徳的権威を守ろうと思うならば、ユダヤ人の司令官たちが何をしたかを報告する義務があると感じたのである。 私はもしかしたら、一部のユダヤ人たちが私に向かって、「どうしてユダヤ人なのにこんな本を書けるのだ?」と尋ねるかもしれないと想像した。そしてその問いに対する私の答えは、「いや、なぜユダヤ人がそれを書かずにいられるのだ?」以外にはないことも、私はわかっていた〉
(ジョン・サック著、『目には目を』前書き十~十一ページより。西岡訳)
同じユダヤ人であるサック氏が、自分の教義に従うべく調査し、本にして明らかにしたことに賞賛を送りたいです。
とにかく、歴史の闇には、きちんと光を当てるべきだといつも思っています。歴史を修正してなかったことにしたり、見ない振りをするのは、そこから学ぶ機会を逃すからです。
❏ 「差別」とは何か?アフリカ人と結婚した日本人の私がいま考えること(鈴木 裕之) | 現代ビジネス
「差別」とは何か?アフリカ人と結婚した日本人の私がいま考えること(鈴木 裕之) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
こちらは、今現在起こっている「差別」についての記事です。
この記事の著者は、黒人女性と結婚された日本人の方です。
このきわめて自然におこなわれる「分割=差異化=意味付与」のプロセスが、人間集団の分類の際には、しばしば他者を傷つけ抑圧する(極端な場合には殺戮する)行為に結びつく、ということであろう。
「差別」とは何か?アフリカ人と結婚した日本人の私がいま考えること(鈴木 裕之) | 現代ビジネス | 講談社(4/5)
人間のもつ「差異化」の認知プロセス自体が、他者を抑圧する行為に結びつくことがあるということです。
黒人:白人という分かりやすい構図から、部族:他の部族、自分の文化:他者の文化というように。それらに容易に優劣の概念を持ち込むことによって、差別が起こりうることを実体験を元に書いています。
差別を生みだす精神構造は私たちみなが持っている。ヒトはその置かれた環境におおきく左右される動物であるから、差別主義者を攻撃するのではなく、差別が生みだされる環境を理解しなければならない。
「差別」とは何か?アフリカ人と結婚した日本人の私がいま考えること(鈴木 裕之) | 現代ビジネス | 講談社(5/5)
人の心には、善も悪もある。天使も悪魔も、仏も鬼も棲んでいる。それらをどう飼いならすか。差別という「憑き物」をどう落とすか。
必要なのは抽象的な理念でも大袈裟なイデオロギーでもなく、人と人とのコミュニケーションの中で「落ちる」瞬間を具体的に体感し、その経験を積み重ねて、自身の心の中に自由な空間を広げてゆくことなのだ。
そう、注目すべきは、「差別が生み出される環境」だというのです。
私たちは、誰でも差別する(または、差別される)側になり得る可能性を持っているということを肝に銘じたいですね。
❏ 日本人が大好きな「ハーバード式・シリコンバレー式教育」の歪みと闇(畠山 勝太) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
日本人が大好きな「ハーバード式・シリコンバレー式教育」の歪みと闇(畠山 勝太) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
差別つながりで、こちらの記事も紹介しておきます。
日本でよく
「海外では、こんなにも素晴らしい教育をやっている!」
という記事を見かけます。しかし、それは本当に実現可能なのか?そして、ちゃんと他の状況を把握して語っているのか?という投げかけをこの記事はしています。
例えば、この一文
日本人がシリコンバレーで見る素晴らしい教育は、このようにすぐ隣にいる貧しい黒人やヒスパニックを徹底的に排除し、かつそのような地域に対して手を差し伸べることなく、自分たちの持つ資源を自分たちの子弟の教育のためだけに使った上に成り立っているものなのは、日本が参考にする上で理解しておく必要がある。
日本人が大好きな「ハーバード式・シリコンバレー式教育」の歪みと闇(畠山 勝太) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
それを裏付ける人種毎の地図。
「良い教育」という言葉の裏には、「良くない教育」が、存在するわけです。
そして、その「良さ」というのが、何によってなされているのか?または、何をしないことによってなされているのか?ということ注目しなくてはいけないのでしょうね。
❏ 第7回:ソチオリンピックの「影」を描くスロージャーナリズム〜連載・アートブック・ジャーナリズムの最前線|WIRED.jp
第7回:ソチオリンピックの「影」を描くスロージャーナリズム〜連載・アートブック・ジャーナリズムの最前線|WIRED.jp
「スロージャーナリズム」なんて言葉、あまり聞いたことがなかったのですが、この記事を読むと、それは一体何なのか?ということが理解できます。
一般的なジャーナリズムとの違いは、
「ジャーナリズムが『何が起こったのか?』を役割とするならば、スロージャーナリズムは『なぜ、それが起こったのかということを明らかにする』」
ことです。
そのため、数年間にわたり、スピード感とは無縁な感じで、そこに住む人々、そこで活動する人々、それを長い時間をかけて何がどのように変化したのかということについて淡々と記録していくのです。スローではありますが、スローな速度感でしか理解できない時間の経過とその変化のダイナミズムを感じることができるのです。
私たちの周りには、速度感のあるニュースは多いですが、このような視点のジャーナリスティックな関わりというのも社会的な意義が大きいと思わざるを得ません。
❏ 錯覚を起こす人間の脳は「バカじゃない」 “意地悪な立体”を作り続ける錯視研究者・杉原教授が語る「目に見える物の不確かさ」 (1/4) - ねとらぼ
錯覚を起こす人間の脳は「バカじゃない」 “意地悪な立体”を作り続ける錯視研究者・杉原教授が語る「目に見える物の不確かさ」 (1/4) - ねとらぼ
前にも情報管理LOGの注目記事でも紹介した錯視についての掘り下げた記事です。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
えっ、えっ?えーーー。
となること請け合いです。
この記事では、こういう錯視の紹介もしているのですが、それよりも錯視がなぜ起こるのか?そして、その錯視をどうして研究しようと思ったのか?という点に迫っています。
人間の脳が作りだしている錯視ですが、それは人間の脳がバカだからではなく、優秀な枝刈り機能が働いている結果だということが分かります。そして、その仕組みが理解できると、事故の原因になっている状況の改善などにも役立てることができるのではないかということでした。
❏ デザイナーとしての「ゆるやかな死」|モンブラン|note
デザイナーとしての「ゆるやかな死」|モンブラン|note
今チェックしたら、ものすごいはてブついていましたね。
ものすごくインパクトの強い記事だったのですね。
そういう私も情報管理LOGで、この記事にインスパイアされて書きました。この2本の記事です。
この記事の内容に関しては、上の2つの記事で語ってしまっているので、あえて詳細は書きませんが、アウトプットを生業とする人に、ある日訪れるかもしれない、「ゆるやかな死」について書かれています。
まさに、この一文に凝縮している気がしますね。
ある日、コーディングが終わって、久々に依頼されたロゴデザインを着手しようとした深夜、頭を抱えることになった。 「同じようなロゴ」しか作れないのだ。 シンボルなしのロゴタイプ出来た案はとにかく無難な割に仕立てが悪い服みたいに不格好だった。 「ゆるやかな死」が僕に手を振り始めていた。
デザイナーとしての「ゆるやかな死」|モンブラン|note
❏ 〇〇先生の漫画の中に〇〇先生の背景や人物が!!|きたがわ翔のブログ
〇〇先生の漫画の中に〇〇先生の背景や人物が!!|きたがわ翔のブログ
漫画家さんのアシスタントに現在は有名になったという人は多いですよね。
そのアシスタント時代にアシスタント先で描かせてもらった作品に埋め込まれている、今は有名になった先生方の作品が見てとれるのが、非常に面白いです。
読んだ当時は、そこまで頭が回らず、「あれ?ちょっとテイストが違うな」とか思っていたコマも実は、あの先生が…というくだり最高ですね。
例えば、こういうコマ。
❏ ウイスキーボトル(容量3リットル)でスピーカーを作ったら奇跡的に良いものができた - MIKINOTE
ウイスキーボトル(容量3リットル)でスピーカーを作ったら奇跡的に良いものができた - MIKINOTE
ウィスキーのボトルを使ってスピーカーを製作したという記事。
ガラスのスピーカーってなんだかオシャレだし、何となく音も良さそうな気がしますよね。この記事では、そのウィスキーのボトルでスピーカーを作る一部始終が載せられています。かなり細かい部分にまでこだわっており、こういうの売っていたらほしいなと思いました。
ちなみに、この方の他の記事も非常に面白いので、ぜひ読んでみてください。
❏ 「喫茶ランドリー」はどうしてヤバい?市民の能動性を引き上げ、受け入れる。グランドレベルの壮大な実験がはじまりました。|大西正紀/GroundLevel & 喫茶ランドリー|note
「喫茶ランドリー」はどうしてヤバい?市民の能動性を引き上げ、受け入れる。グランドレベルの壮大な実験がはじまりました。|大西正紀/GroundLevel & 喫茶ランドリー|note
ランドリーでカフェ??
と疑問符がいっぱいつくと思うのですが、それよりもはるかに彼らのやっていることは、分かりにくいことをしています。
あえて分かりやすい言葉に置き換えるならば、
地域のコミュニティー形成の場?
そんな感じです。でも、地域おこし協力隊みたいなお仕着せ感の強いモノでは全くなく、むしろボトムアップ的なコミュニティを形成しているのです。彼らの取り組みが、徐々に成功しつつあるというのは、様々な地域にとって一つのヒントになるのではないでしょうか?
❏ 20年前、僕らがインターネットに見た、大きな可能性と夢の話。 | Books&Apps
20年前、僕らがインターネットに見た、大きな可能性と夢の話。 | Books&Apps
まさにインターネットの夜明けの頃のお話しです。
その頃は、もうすでに大人になっていたので、彼らのワクワク感は完全には共有できませんが、でも男子のそういうのすごい分かるぞ!
❏ 1800年から各国のGDPと平均寿命をとったグラフの推移がすごい。
ツィートから。
各国のGDPと平均寿命をグラフにしたものなのですが、GDPが上がって行くにつれて、どんどん平均寿命が上がっているのが分かるはずです。どうやら、平均寿命を押し下げているのが、乳幼児の死亡らしいので、そういう医療体制が整ってくることが、平均寿命を押し上げるのに一役買っているようですね。
そして、時々ドカンっと下がるのは、スペイン風邪や戦争です。戦争が、いかに国民にとって不幸なことかが分かりますね。
❏ 島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする – マンバ通信
島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする – マンバ通信
もう、めちゃくちゃ笑いました。
少女マンガの金字塔である『君に届け』と青年マンガの金字塔である『島耕作』の速度感の違いを比較しているのですが、なんというか島耕作は、速すぎる。
この速度感なのである。
二人は手をつなぐことに必死だ。ようやく二人が手をつないだ頃、島耕作はすでにホテルを出て、商談をいくつかまとめていることだろう。
島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする – マンバ通信
図と地
「図」と「地」の反転というのは、よくだまし絵などで用いられる手法です。
例えば、こんなの。
ルビンの壺という絵ですね。
向かい合っている顔にも見えるし、壺にも見えるという有名なヤツです。
しかし、私たちはそれを同時に認識することは、難しいのです。壺に見えている時は、顔を認識できないし、顔を認識している時は、壺を認識できません。
図と地が、入れ替わることで、世界は一変します。
今回紹介した記事では、この図と地の関係のように、視点によって世界が変わるものがたくさんありました。私たちの世界は、このルビンの壺のように、いやもっと複雑に図と地が絶えず入れ替わっていることを(同時に認識することは難しくても)、理解すべきなのかもしれません。
月替わりセールで、倉下氏の「「目標」の研究」がセールしてますね。アンリミだと、0円で読めます。
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