富山駅を挟んで南北に走る路面電車の運賃が、2020年春の南北接続後は全線で均一になる見通しであることが2日、分かった。運行主体についても接続後に一元化する。同日開会した富山市議会で森雅志市長が明らかにした。
富山市と、富山駅南側の市内電車を運行する富山地方鉄道(富山市)、駅北側のポートラムを運行する富山ライトレール(同市)の3者が合意した。今後、国土交通省とも協議を進めて正式に決定する。
富山市都市整備部は均一運賃の導入で「料金体系を分かりやすくして、路面電車を使いやすくしたい」と話す。運行主体も一元化して運行管理の効率化も目指す。
市内電車とポートラムの現在の運賃は一律200円(ICカードの場合は180円)。路面電車を使って富山駅を挟んで南北を行き来したい場合は、電車を乗り換えて各社の運賃を払う必要がある。乗り換えには地下通路などを使う必要があるなど、南北間の回遊性の低さが課題だった。
南北接続後は乗り換えの必要がなくなり、利便性が高まる。森市長は「市が進めてきたコンパクトなまちづくりのひとつの到達点。人の流れが劇的に変わる」と話している。