台湾でトイレットペーパーのパニック買い 理由は
台湾各地で2月下旬、トイレットペーパーが一気に売れた。一気に値上がりするとうわさが広まったからだ。
メーカーは小売店に対し、費用高騰のためトイレットペーパー価格が3月までに10%~30%上昇する見込みだと警告した。空っぽの商品棚の写真が、ソーシャルメディアで拡散された。
値上がりよりも品切れが心配で、買いだめをしたのだという人もいる。
消費者が損を?
なぜトイレットペーパーの値段が上がっているのか。台湾政府の経済部(経済産業省に相当)によると、原材料価格の世界的な上昇が直接の原因だ。
原材料価格が上昇した理由は、カナダの森林火災やブラジルでの製造中止などが挙げられる。
その結果、トイレットペーパーの原材料となる短繊維パルプ価格は、昨年が1トン当たり約650ドル(約6万9400円)だったのに対して、約800ドル(約8万5400円)に上昇したと、台湾政府は説明している。
しかし台湾最大のトイレットペーパー卸売会社YFYは、状況はそれより深刻だと話す。パルプ価格は政府予測よりも急速に上昇し、昨年半ばから50%高騰しているという。また包装費や輸送費も上昇していると加えた。
原材料価格が上昇しているならば、トイレットペーパーの価格は世界的に上昇しているはずだ。しかしこれまでのところ、このような指摘はほとんどない。
むしろ米国ではトイレットペーパーなど日用品の製造会社大手が競争し合っているので、消費者価格はむしろ下がるだろうとみられている。
完全な品切れ?
まだそこまでは行っていないが、多くの店舗で25日までに陳列棚が空になった。
台湾のテレビショッピング最大手「ET Mall」によると、売上上位20商品のうち、6つはトイレットペーパーで、需要は通常の10倍だったという。
しかし政府は、パニックしないよう消費者に呼びかけている。消費者保護委員会は、スーパーの在庫は確保されると強調した。
当局は不意を突かれた?
台湾政府は素早く反応したように見える。
台湾政府は値上がりについて調査を指示した。消費者保護委員会は、同国4大小売企業のカルフール、大潤發、愛買マート、全聯福利中心が、3月中旬まで値上がりはないとの確約を得たという。
政府経済部は台湾紙・聯合報に対し、3月中旬以前に談合で値上げしようとする企業には、罰金が科せられると語った。
一方の大手小売りチェーンはさらに、いずれ高値で売るために在庫をためこんだりしないと約束した。
(英語記事 Taiwan toilet paper panic: why is island caught short?)