さとなおさんから学ぶファンベース。
どうも、fkdです。
先日、広告業界で知らない人はいない「さとなおさん」のセミナーさんに参加させていただきました。
ファンベースマーケティングの話をしていただいたのですが、シンプルで非常にわかりやすいながらも刺激的な内容で、仕事がしたくなりましたよ、ちょっとだけ。笑
全てをお伝えすることはできませんが、私なりにポイントだと思う点を書かせていただきます。まじ参考になるので読んでください。
どうぞどうぞ。
ファンが売上の大半を占めているのに、マーケティングでは無視されがち。
よくマーケティングで出てくる『パレートの法則』。詳しくはググったらわかりますので割愛しますが、未だに市場ではパレートの法則はたいてい当てはまります。超訳すると、
『10~20%のユーザーが80%の売上を作る。残りの80%は浮動層である。リピーターであってもファンでなければ動く』という事実があります。
しかし、それがいまいち認識されていないところに問題があるとさとなおさん。
結果「20%の売上を作るファンを無視し、80%の新規顧客を取りに行く」のはマーケティング的に非効率なのにもかかわらず、そればかりをマーケターは求められています。たしかにその通りです。
実際、飲料材では8%のユーザーが45%の売上を作り、新規で獲得したファン未満の59%の顧客は8%の売上しか占めていないというデータがあるにもかかわらず、サンプリングを該当でしたり、バズ施策を繰り返すことに力を入れがちです。
時代的に新規顧客を刈り取るのは難易度が高すぎる。
繰り返しになりますが、未だにマーケターのプロモーションは新規顧客開拓をメインにやらされがちです。
しかし新規顧客を得ようとするには、たくさんの困難があります。何個かまとめると、
- 高齢化により消費を控え、保守的になって新しい商品やサービスには行かない。(人は歳をとると保守的になってしまいがち。)
- 超成熟市場。USP(競合との差別化ポイント)の陳腐化により、似たような商品が増えてかえって選べなくなる。(知らない方はジャムの実験で検索。)
- コンテンツの過多。作っても作っても海岸の砂のように埋もれる。そして、そもそも一部の人しか見てくれない。
といった主な理由で、新規を刈り取るのは難易度も高く、その割に前述のようにリターンが少ないです。
そこで重要になってくるのが『ファンベースマーケティング』。
- 既存のファンを大事にすること。
- そして、新たなファンを育てていくこと。
こうすることで、売上も高まっていくというのは、非常に論理的なアプローチであることは明白です。
ファンを大切にし、育て、口コミを周りに広めてもらう。
ファンベースで重要な考え方は、『友人知人家族などの口コミに勝るものはない』ということ。
情報過多で、保守的になってきて、何を選んだらいいのかわからない場合、最後の背中押しになるのはやはり信頼出来る友人知人家族の意見なのです。
『類は友を呼ぶ』というのが今になって大事になってきた。友人の購買行動は最強の羅針盤になる。
と、さとなおさん談。たしかにその通りで、今のインスタ映えな文化に象徴されてますし、コトラーの4.0の発想も同じことを言っています。
ただし、全員をファンにするために八方美人である必要はないです。結局、2割のファンが売上を作るのですから、2割に好かれればいいのです。
学校のクラスで例えると、40人全員に好かれるのは無理です。せめて7,8人の仲良しがいれば、充分楽しい学園生活が送れます。
全員に好かれようとしたら、今までのアイデンティティを壊さざるを得なくなり、本来好いてくれていた7,8人は去ってしまうはずです。
しっかり今のファンの意見を聞き、それを改善に生かす。それが、ファンベースマーケティングの根幹です。
さとなおさんからは
- 『共感』
- 『愛着』
- 『信頼』
という三つに分けて施策をご紹介していただいたのですが、その中で『共感』の中の以下の点についてフォーカスします。
ファンであることに自信を持ってもらうことが重要。
先程、友人知人家族の口コミが今求められると書きましたが、これはこれでめちゃくちゃハードルが高いです。
なぜこの商品は人に言いたくならないのか?
それは『ファンと公言する自信が無いこと』が原因です。
日本は以下のようなデータがあります。
我々日本人は、こんなことを言って笑われないか?他の人に間違って勧めて迷惑をかけないか?という不安が常にあるということです。たしかに、当たっていると思いませんか?
そこで日本においては、
- 有識者の声をアクセスしやすく、
- シェアしやすく、
- より自信が持てるようにPRする
ということが重要になります。
無理やりインフルエンサーに言わせても意味が無い。瞬間風速的に盛り上がるだけ。価値観が違う人に言わせても、ファンに響くことはありません。
本当のファンが、友人知人たちに喋ることが大事なのです。
この視点は本当に大事で、当たり前のようですが最近のバズマーケティングに対する最適解を得た気がして、妙にスッキリしました。
バズをやるのなら、ファンを基点にしなければならない。まさに、ファンベースです。
絶対にコントロールしようとしない。
最後に、さとなおさんからはこんな言葉がありました。
- 顧客をコントロールしてなにかしてもらうのではなく、自発的になにかされる、という考えが重要である。
- ターゲット、消費者、囲い込みはNG。『仲間』として捉え、選んでもらう。
ファンベースという考えは、mixiが盛り上がった時にソーシャルコミュニティの構築で一時期取り入れられましたが、その後衰退していた気がします。
しかし今一度考えをアップデートし、しっかり取り組んでいかないと取り残されるという危機感を得ることができました。
あ、もちろん、新規の開拓は当然に大事です。やめてファンベースにしろということではなく、そちらにもしっかり力を入れましょう、ということでした。
それでは、んちゃ。