もうすぐというか、すでに始まっている感がある。
すでに一社落とされている。
採用試験のために対策本を買おうとすると、ビジネス書の本棚が目に入る。
どこまでも自分はビジネス書、とりわけマネジメント系の本やら経営者が書いた本は醒めて見てしまう。
自分は意識高く盛り上がれない性格で、おそらく就職活動には向いていない人間なのだろう。
自分が所属する学部のページには皆が羨む超大手企業に勤務する女の写真がデカデカと掲げられていた。
どうやらOGなようだった。
間違いなく顔採用で、この学部に通って得られたことが採用に響いたとは思えなかった。
深い穴が連なっているこめかみは、とてつもなく不快だったりする。
こんな顔でよく頑張って生きてきたと思うこともしばしばだ。
まぁ、まともな見てくれの人間が選ばれていくなかで、自分が散々な目をみたら諦めがつく。
そう思って、茶番に付き合っていきたい。