映画『ラッカは静かに虐殺されている』

映画『ラッカは静かに虐殺されている』

映画『ラッカは静かに虐殺されている』

2018年4月14日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開

監督・製作・撮影・編集:マシュー・ハイネマン(『カルテル・ランド』) 製作総指揮:アレックス・ギブニー(アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞『闇へ』監督)
(2017/アメリカ/92分/英語・アラビア語/1:2.35/5.1ch/DCP) 配給:アップリンク
*本作は損傷の激しい遺体、残虐な処刑のシーンがありますので、あらかじめ了承の上ご覧ください。また、16歳未満の年少者は保護者指導の元による鑑賞をお願いします。

武器はスマホ。戦後最悪の内戦で勃発したニュータイプの戦争に迫る
ドキュメンタリー史上、最も緊迫した90分。

本年度英国アカデミー賞ドキュメンタリー賞ノミネート 
第70回全米監督組合賞 ドキュメンタリー監督賞
第24回シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭 審査員大賞 
サンダンス映画祭2017正式出品作品
CPH:DOX 2017 観客賞受賞 
モントクレア映画祭 審査員特別賞
国際ドキュメンタリー協会 IDAアワード 戦火の勇気賞
ダラス国際映画祭 シルヴァー・ハート賞 
ゴールウェイ・フラー映画祭 観客賞(アムネスティ・インターナショナル人権部門) 
トラバース・シティ・映画祭 市民ジャーナリズム特別「設立者」賞

戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦。2014年6月、その内戦において過激思想と武力で勢力を拡大する「イスラム国」(IS)がシリア北部の街ラッカを制圧した。かつて「ユーフラテス川の花嫁」と呼ばれるほど美しかった街はISの首都とされ一変する。爆撃で廃墟と化した街では残忍な公開処刑が繰り返され、市民は常に死の恐怖と隣り合わせの生活を強いられていた。 

海外メディアも報じることができない惨状を国際社会に伝えるため、市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)が秘密裡に結成された。彼らはスマホを武器に「街の真実」を次々とSNSに投稿、そのショッキングな映像に世界が騒然となるも、RBSSの発信力に脅威を感じたISは直ぐにメンバーの暗殺計画に乗り出す――。

映画『ラッカは静かに虐殺されている』

次々と殺されていく仲間や家族。
そして自らにも忍び寄る暗殺の魔の手—。

「メキシコ麻薬密売地帯に危険を顧みず潜入した前作『カルテル・ランド』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞候補になるなど各国の映画祭で高い評価を受け、ドキュメンタリー作家として一躍その名を世界に轟かせたマシュー・ハイネマン監督。彼が次にカメラを向けたのは、5年間での死亡者が47万人*にものぼるシリア内戦だった。その内戦で兵士ではなく、市民が結成したジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)。彼らがスマホを武器に闘うニュータイプの戦争に迫る。製作総指揮にアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞『「闇」へ』を監督したアレックス・ギブニーが務め、想像を絶するほどの極限の緊迫感を持つドキュメンタリーが完成した。 
*2011年~2015年の推定数:シリア政策研究センター調べ 

※イスラム国の表記について
本編字幕における「イスラム国」の呼称に関して、シリア人が発言している部分は、初出の「ダーイシュ」にISとルビを振り、 以降はISとしています。これは、アラビア語圏ではISに敵対する立場から、アラビア語での組織名(Islamic State in Iraq and al-Sham)の頭字語をとった(ダーイシュ)という呼び名が定着しているためです。ダーイシュは、(ダーイス=踏みにじる者)や(ダーヒス=裏切り者)といった否定的な ニュアンスのある語に近い発音や綴りを有しています。また、 「イスラム国」自身の発言部分については、そのまま「イスラム国」としています。

映画『ラッカは静かに虐殺されている』

年間ベストの1本
ポール・トーマス・アンダーソン(映画監督『マグノリア』『ファントム・スレッド』)

現実の出来事とは思えない
衝撃のポリティカル・スリラー
Paste Magazine

想像を絶する
The Times UK

ジャーナリズムの力の証明だ。
The Guardian

現在進行中のシリア戦争を描いた
最高に聡明で且つ圧倒的なドキュメンタリー
Slant Magazine

ジャーナリズムの凄まじい視点である
The Economist

心を奪われるノンフィクション・スリラー
Daily Herald

全てのフレームにて生と死があり、
決して忘れる事のできない作品だ。
The Film Stage

RBSS

Raqqa is Being Slaughtered Silently/
ラッカは静かに虐殺されている

アジズAbdalaziz Alhamza

アジズ

RBSSの共同創設者の一人で、スポークスマン。撮影当時25歳。ラッカで育ち、ラッカ大学で生物学を学ぶ学生だった。学生時代、シリア革命の活動に参加、アサド政権、及びシリア政府に抵抗する組織を作り始める。2014年、ISのラッカ侵攻後、彼の故郷でのISによる人権蹂躙を報道するため、仲間とRBSSを創立。

ハムードHamoud Almousa

ハムード

撮影当時23歳、RBSSの共同創設者の一人。高校時代、シリア革命の活動に参加し、ラッカのデモの撮影を始めた。2014年にRBSSに参加。初めての子供に、亡くなった父の名を取ってモハメドと名付けた。

モハマドMohamal Almusari

モハマド

撮影当時34歳、RBSSの記者。RBSSに参加する前は、ラッカで農業省の職員、地元のレスキュー隊の責任者、数学教師など多くの職に就いていた。教師をしていた時、生徒の一人がSNS上でアサド政権を批判して逮捕、拘束されたと知り、その日に革命に参加、身を投じることを決意。

ハッサンHussam Eesa

ハッサン

撮影当時27歳、RBSSの共同創設者の一人。グループの活動に加わる前はダマスカス大学のロー・スクールに通っていたが、アサド政権が革命に参加した大学生を逮捕し始めたため、大学を中退して故郷のラッカに戻り、RBSS設立に協力した。

監督・製作・撮影・編集:
マシュー・ハイネマン

マシュー・ハイネマン

1983年生まれ。ニューヨーク在住。前作『カルテル・ランド』はアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞候補作。本作『ラッカは静かに虐殺されている』では、英国アカデミー賞(BAFTA)ドキュメンタリー部門ノミネート、 DGA全米監督組合賞 ドキュメンタリー監督賞、 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭では審査員大賞受賞、CPH:DOX 2017観客賞受賞するなど多くの映画祭で高い評価を受けている。

製作総指揮:アレックス・ギブニー

アメリカのドキュメンタリー映画監督兼プロデューサー。エスクァイア誌で「この時代の最も重要なドキュメンタリー作家」、ニューヨーク・タイムズ紙では「米国で最も成功した多作のドキュメンタリー映画作家」と評される。これまでの作品には2007年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『「闇」へ』、エミー賞を受賞した『ゴーイング・クリア:サイエントロジーと信仰という監禁』(2015年)、『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』(2005年)など。

TRAILER

映画『ラッカは静かに虐殺されている』

監督・製作・撮影・編集:マシュー・ハイネマン(『カルテル・ランド』)
製作総指揮:アレックス・ギブニー(アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞『闇へ』監督)
(2017/アメリカ/92分/英語・アラビア語/1:2.35/5.1ch/DCP)