魚沼産コシヒカリ 特Aから転落

去年、生産されたコメの味や香りを審査する「食味ランキング」の結果が公表されました。
今の形による格付けが始まって以来、唯一28年連続で最上位の「特A」の評価を保ってきた新潟県魚沼産の「コシヒカリ」が初めて1つ下の「A」の評価に落ち、産地間の競争が激しさを増しています。

農産物などの品質や安全性を評価している「日本穀物検定協会」は、毎年コメの味や香りを評価して5段階で格付けしています。
28日は、去年生産された全国151の銘柄のコメの格付けが発表され、前の年より1つ少ない43の銘柄が最上位の「特A」の評価を受けました。
一方で、現在の形による格付けが始まった平成元年から唯一28年連続で「特A」の評価を保ってきた新潟県魚沼産の「コシヒカリ」は、初めて1つ下の「A」の評価に落ちました。
今回「特A」の評価を受けたのは、北海道の「ななつぼし」や佐賀県の「さがびより」などの常連のほか、埼玉県県東産の「彩のきずな」、高知県県北産の「にこまる」、佐賀県産の「夢しずく」の3銘柄が初めて「特A」となりました。
「日本穀物検定協会」の井出道雄会長は、「かつてはおいしいコメと言えば、圧倒的に新潟、特に魚沼産のコシヒカリだったが、各産地がこぞって努力して品種改良を進めてきた結果、必ずしもそうとはいえない状態になっている」と話しています。