猫宮ひなた氏をご存知だろうか。
というテンプレな前振りも今回ばかりは意味を成さないだろう。何故ならもうみんな知ってるだろうから。
猫宮ひなたとは、新規の企業産バーチャルYouTuberすら伸び悩む現状の中で何食わぬ顔で圧倒的勝利をもぎ取った天才Vtuberである。
☆2月10日の話
猫宮ひなた氏がTwitterアカウントを作成したと思われるのは2月10日である。その日、いつものようにインターネットに勤しんでいた私の元へ一件の通知が舞い込んだ。
「猫宮ひなたさんがあなたをフォローしました」
お恥ずかしながら、当時「バーチャルYouTuberじゃないけどバーチャルYouTuber扱いされてる人」としてインターネットでオモチャにされていた私にとっては、さして驚くべきようなことではなかった。中には本気で勘違いしてフォローしてくださる方も多かったからだ。
今回もそういった類だろうか?と首を捻ったが、猫宮ひなた氏のフォロー欄を見る限りバーチャルYouTuber関連のツイートをしている人を無差別にフォローしているようだった。要するに偶然である。ちなみに当時はフォロー数・フォロワー数ともに数百にも満たない状態であった。
しかしながら未来のバーチャルYouTuberさんにフォローされるのは素直に嬉しいものだ。早速猫宮ひなた氏のプロフィール欄に飛んでみたところ、
あっるぇぇええこの娘ハチャメチャに可愛いでござるゥゥデュオッホホホwww
という状態になった。
淡いピンクの髪の毛、ダボダボのタンクトップのような思わずうっかり乳首を期待したくなるシャツ、下はスパッツ、猫耳(本人曰く寝癖)と、オタク好みの属性が上から下まで均等に詰め込まれた萌えの幕の内弁当である。オレンジ色の背景がまた可愛い。
あまり野暮なことは言いたくないがとにかくモデルのクオリティが高いという印象が強かった。昨今どのようなクオリティでもいいからまずはデビューしよう!という方も多い上、モデルの制作は大変な労力がかかるということも広く周知されつつあるので、このクオリティの高さには興味をひかれざるを得ない。
ふと他に誰かこの人を知っている人はいないだろうか?と思い、「猫宮ひなた」でサーチしてみたのだが、だ〜〜〜〜れも言及してなかった。お前らの目は節穴か?
最近は斜に構えたオタクが増えに増え、あからさまなオタク狙いコンテンツを小馬鹿にする輩が目につくが、売られた喧嘩は買うのがオタ・・・男ではないだろうか。「萌え」という言葉を死なせるな。
とにかく猫宮ひなた氏のことをみんなに知ってもらいたい、また猫宮ひなた氏から何かリアクションがあるのかどうか試してみたい、という気持ちでこのようなツイートをしてみた。
呼ッ!!!!!!
ちなみに左の画像は猫宮ひなた氏が最初にTwitterのヘッダー画像として使用していたものである(現在はイラストに差し替えられている)。
さて、このような 若干ふざけたツイートにリプライは返ってくるのだろうか?流石に範馬刃牙ネタを使ったのはまずかっただろうか。伝わらないかもしれない。
と思ったら来た。しかもチェキ付きで。
オマケに「覚悟するがよい!これからが本当の勝負!」ってこれおそらく遊戯王5D'sネタである。オタクやないかい。
猫宮ひなた氏は初期の頃、自分に送られてきたリプライにはほぼ全てチェキをつけて返信していた。ちなみに僕が一番好きなのはこれ。
ガッ ガチ恋が止まんねぇよ〜〜〜!!!!
これは極めて個人的な話なのだが、世のバーチャルYouTuberさんは頻繁に動画投稿できなくてもこういった「チェキ」或いは「自撮り」のようなものを投稿してくれるだけでこちら側としては大変楽しめるので是非ともみんなやってくださいお願いします。
☆FPSの話
次の日。2月11日。
チェキ付きのリプライが話題を呼んだのか、多くの質問が猫宮ひなた氏のツイートに寄せられるようになっていた。
そんな中で、おそらくば、ゲームに関する話題が出たのだと思う。そしてそれに対するこのツイートこそが、猫宮ひなた伝説の始まりである。
へぇ〜CSGOっていうFPSのゲームがあるのか、知らなんだな〜。
ぐろーばるえりーと?っちゅーのはどんくらいすごいんや?よぉわからんから調べてみるか〜。
http://neetonweb327.blog.fc2.com/blog-entry-80.html
そんな女がこの世に存在してたまるか、というのが率直な感想であった。これが事実なら紛うことなき強者である。そういう存在は吉田沙保里さんでお腹いっぱいなんですけど・・・。
ゲーム実況はバーチャルYouTuber界でも一大コンテンツであるが、現状ゲームが上手な方はあまり多くない。どちらかといえば初見でのアタフタ感を楽しむ、というのが広い印象である。しかし、たまにはめちゃくちゃに上手い人のプレイを見てみたい、というのも事実。バイオ名人こと鈴木史郎さんのような存在は絶対に必要なのだ。その点で猫宮ひなた氏への期待値は高まる一方であった。
そんな折、猫宮ひなた氏のTwitterに動画が投稿された。自己紹介動画(NG版)である。
あっるぇぇええやっぱりこの娘ハチャメチャに可愛いでござるゥゥディイッヒヒホォオオwww
ぶっちゃけゼッテェ動画からオッサンの声が聞こえてくると踏んでいたのでこれには仰天せざるを得なかった。
そして遂にこの現状全部面白いVtuberの存在が"あの方"によって補足される。
みなさんご存知バーチャルのじゃろり狐娘YouTuberおじさんこと"ねこます氏"である。
これを機に猫宮ひなた氏はまず第一のバズを迎えることになる。僕も当時「あっねこますさんが猫宮ちゃんに言及してる!」とは思ったが、ちょっと寝て起きたら猫宮ひなた氏のフォロワーが3000人くらい増えててまぁ〜〜〜ビビッた。ねこます氏の影響力にも驚いたが、この一件で猫宮ひなた氏のポテンシャルに確信を持つことになったのである。
この時点で随分と慌ただしい流れなのだが、猫宮ひなた氏、このタイミングでとんでもない動画を投稿してきた。件のCSGOのプレイ動画である。
人間の命ってあっけないんだなぁって。
猫宮ひなた氏に補足された人間は、全て平均2秒以内にその人生に幕を下ろしている。無駄の無いエイム、滑らかな偏差撃ち、キメ撃ち、確実なクリアリング。僕はFPSはどうも苦手であまりやってこなかったのだが、麻雀を知らない人間が「咲」を楽しんで読むことができるのと同じ感覚を味わった。「凄すぎてよくわからない」という言葉があるが、少なくとも"すごい"というのは伝わるのである。一体何なんだコイツはァ!
☆遂に投稿された「初動画」
これまでここで紹介した動画は全てTwitterに投稿されたものである。
しかしねこます氏の影響等も手伝い、YouTubeの動画は0本にも関わらずチャンネル登録者数が数千人を超えるという異常事態を叩き出した。
本人曰く「早く動画上げたいんだけど、しょじじょーであげられないからもうちょっと待ってね!」とのことであった。僕自身「早くしてくれ〜〜〜!」とドギマギしていた。が、
2月17日、遂に猫宮ひなた氏のチャンネルに初の動画が投稿された。たった40秒の、衝撃であった。
まるで、
大好きなゲームの新ハードが発表された時のような、
映画館で、上映が始まる直前のような、
大学に進学することが決まって、これからのキャンパスライフに想いを馳せてる時のような、
そんな、僕達が忘れていたワクワクやドキドキを思い出す、奇跡の40秒である。
これがコンテンツってものですよ。皆さん。
引っ張るだけ引っ張って、遂に上げた動画はたったの40秒で、まだ引っ張る、けれども、その40秒でしっかり視聴者の期待値を上げてくれる。
エンターテイメントってこういうことなんですよ。
あとシャツに「機材ToLOVEる」って書いてるのめっちゃ可愛くない?ジョークもお上手。撫でたい。
☆現在
これから先は特に語ることもないだろう。
ご存知の通り、2月22日、初の実況動画としてPUBGの実況動画を投稿。当たり前のようにドン勝。気持ちよすぎる。
話題が話題を呼び、現時点でチャンネル登録者数は10万人を突破。 動画も二本で総再生回数86万回と、ちょっともう脳の処理が追いつかない伸びを見せている。FPSが強みということもあり、海外でも大きな話題になっているようだ。
また、二次創作の無断制作及び同人誌即売会における制作物の頒布を無償・有償問わず許可する「同人マーク」を明示したことで、二次創作も大きな賑わいを見せている。夏コミでちょっとえっちぃ本が出るのもまぁ間違いないだろう。そもそもVtuber文化がここまで広まったのも2017年の冬コミから現在に至るまでの数ヶ月のことなので、2018年の夏コミはこれまで以上に注目すべき日になる。
ちなみにYouTubeの概要欄にはこっそりInstagramのリンクも載っており、僕がフォローした際には僕と僕の知人でフォロワー数は2人だったのだが、現在は何も投稿していないにも関わらず180人ほどのフォロワーがついている。
何か投稿の予定はあるのだろうか?
加えて、何故かはよくわからないがこの「1フォロー」は全裸謹慎チャイニーズボーイこと「DD」氏である。
Instagramのリンクは最後に記載します。
☆結論
さて、いかがだっただろうか。これが猫宮ひなた氏の一連の流れである。
元々フォローしてくれた方には例外なくフォローバックも行なっていたようだが、この記事を執筆している時点でのフォロワーは36000人。Twitterの仕様上、短期間でフォローを増やすと凍結されてしまうので、現在は控えているようだ。フォローバック自体は少しずつ行なっているはずなので、ゆっくり待って頂きたい。残念ながら名物であったチェキ付きのリプライも全ては返せていないようだが、こればかりは仕方ない。代わりにタグ付きのファンイラスト等は全てRTしているご様子。
ねこます氏との絡みを始めとして、他のバーチャルYouTuberさんとのリプライも多くみられるが、特にげんげん氏をいたく気に入っているようで、「バーチャル礼拝」などの語録がツイートに多くみられる。見るたびに笑っちゃうんだよな。
直近では猫宮ひなた氏がPANORAさんに記事として取り上げられたことによりPANORAへのアクセス数が急増、過負荷によりサイトがダウンするという事態も起きた。俗に言う「猫宮砲」である。
さすがにここまでくると「異常事態」と言わざるを得ない。 現在は復旧しており、また猫宮ひなた氏のPUBG動画の投稿以降についてはPANORAさんの方で詳しく取り上げられているのでそちらを参照してほしい。僕はサボる。
FPSの立ち回りどころかインターネットの立ち回りも完璧な流れを維持している猫宮ひなた氏。次の「猫宮砲」はどのようなものになるのだろうか?是非ともチェックして頂きたい。
猫宮ひなた
ぼく