これが人とロボットの自然な距離感? おもちゃメーカー発のコミュニケーションロボット「マイルームロビ」 (1/3)

» 2018年02月28日 08時00分 公開
[山本敦ITmedia]

 タカラトミーがロボットクリエーターの高橋智隆氏とタッグを組んで展開するコミュニケーションロボット「Robi jr.」(ロビジュニア)のシリーズに「マイルームロビ」が加わる。5種類のセンサーを本体に内蔵し、環境の変化などを感知しながら話しかけてくる“気配り上手”な性格が特徴というが、ユーザーにどんな幸せを運んでくれるのだろうか? 2月28日の発売日を前にタカラトミーの開発者に話を聞くことができた。

タカラトミーのコミュニケーションロボット「マイルームロビ」

 対応してくれたのはタカラトミーでロビシリーズを担当する、新規事業部 ニュートイ企画部 マーケティング課主任の郄久晴子氏と、同部署マーケティング課の佐伯次朗氏だ。

 マイルームロビは、デアゴスティーニ ジャパンの「週刊ロビ」とのコラボレーションに端を発する人気シリーズの第3弾。本家ロビにあった二足歩行などの機能を省き、音声認識や人感センサーを活用するコミュニケーション機能に特化したのが特徴で、2015年に第1弾の「ロビジュニア」、2017年に第2弾「もっとなかよし ロビジュニア」を発売し、累計販売台数は5万台に到達したという。

 マイルームロビの価格は9800円(税別)。デザインの下地になっているのはデアゴスティーニ・ジャパンの「週刊ロビ2」で、監修はロボットクリエーターの高橋智隆氏が担当している。

タカラトミー 新規事業部 ニュートイ企画部 マーケティング課主任の郄久晴子氏(右)と、同部署マーケティング課の佐伯次朗氏(左)

目指したのは究極にシンプルな“おしゃべりロボット”

 タカラトミーは「ロボットがいる遊び心のある生活」をテーマに、次世代のエンターテインメントロボットとして「Omnibot」(オムニボット)シリーズを展開してきた。これまでに発売された商品の中には、音声認識機能を備えた犬型ロボット「Hello! Zoomer」(ハロー!ズーマー)や、自立して二輪走行ができる「Hello! Mip」(ハロー!ミップ)など特徴的なロボットがいる。シンプルな機能と操作感、そしてスマートトイとして気軽に買って楽しめる値頃感がシリーズのロボットに共通する特徴だ。

マイルームロビの動きは首を振ったり、目の周りのLEDがさまざまな色に点灯するなど限定的で、手はユーザーがポージングを自由に決められる

 オムニボットシリーズに共通するコンセプトは、ユーザーとの「コミュニケーション」に軸足を置いていること。佐伯氏は、マイルームロビでも「従来シリーズのコンセプトを継承した」と語っている。「これまでオムニボットシリーズを体験した方々からも、スマホアプリと組み合わせたり、難しい設定や操作が不要で、手軽にコミュニケーションを楽しめるロボットに好感を持ったという声をいただいてきたことから、マイルームロビでもシンプルさを一番に追求しました」(佐伯氏)

 オムニボットシリーズのヒットと時を同じくして、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にアップルのSiriやグーグルのGoogleアシスタントに代表される「ボイスアシスタント」が搭載されて話題になっている。AIアシスタントが人とエレクトロニクス機器、あるいは人とロボットの関係性に変化をもたらすキーテクノロジーとして期待されていることは確かだ。日本人は内向的なので、電気製品やロボットに向かって話しかけるのは苦手かもしれないといわれてきたが、スマートスピーカーの登場により、若年層を中心に音声インタフェースに対する抵抗感が急速に薄れつつもあるようだ。

ロビを側面から。電源は単四形乾電池を4本か別売のACアダプターを使用する

 タカラトミーのマイルームロビは、人とロボットとが音声でコミュニケーションするハードルをグンと下げ、ほとんど抵抗感を感じさせないように工夫した。マイルームロビとのコミュニケーションは、基本的には「マイルームロビからユーザーへの一方通行」だ。ロボットにはAIアシスタント、マイクともに内蔵されていない。

 マイルームロビは非常にシンプルなロボットだ。にもかかわらず、今回タカラトミー本社で実機を体験し、マイルームロビがとてもコミュニケーション能力に富んだロボットであると感じた。適度なタイミングで話しかけてくる距離感が、煩わしさを感じさせないし、“おしゃべり”の内容もちょっと気が利いているのだ。マイルームロビの機能を、取材時に撮影してきた動画も交えながら紹介したい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

- PR -
       1|2|3 次のページへ

体当たりッ!スマート家電事始め 連載一覧

次回の掲載をメールで受け取る

スマート家電の機能を使いこなせるようになれば、私たちの生活は豊かなものになるのだろうか? 実際の製品に可能な限り触れ、体験しながら、読者目線に立って攻略法を見つける新連載。執筆はAVライター山本敦氏。

この記事が気に入ったら
ITmedia LifeStyle に「いいね!」しよう

今、あなたにオススメ
ITmedia LifeStyle
(2016年4月7日)
ITmedia LifeStyle
(2015年1月9日)
ITmedia LifeStyle
(2017年11月1日)
PR(scopetimes)
PR(ITmedia PC USER)
ITmedia LifeStyle
(2009年7月1日)
ITmedia LifeStyle
(2007年4月18日)
PR(Glocal Mission Times)
ITmedia LifeStyle
(2014年10月15日)
ITmedia LifeStyle
(2013年5月21日)
ITmedia LifeStyle
(2017年10月25日)
PR(TIME & SPACE by KDDI)
Recommended by