チーム抜け出しK2目指したポーランド登山家、引き返す
世界第2位の高峰K2で初の冬季登頂を目指すポーランドの登山チームによると、先週末にチームを抜け出していたデニス・ウルブコ氏(44)が、単独での頂上アタックを断念した。
登山チームの広報を担当するミカル・レクシンスキ氏がBBCに語ったところによると、ウルブコ氏は現在、ベースキャンプに向かっており、遅くとも27日の朝には到着する見通しだという。
ロシアとポーランドの二重国籍を持つウルブコ氏は、冬季登頂の認定を確かなものするため、気候条件が良くなる3月に入る前に登頂を成功させたい考えだったとされ、安否が懸念されていた。
レクシンスキ氏は、ウルブコ氏は標高7200メートルの地点で一夜を過ごしたとみられ、厳しい天候に見舞われた後、戻るのを決意したのだろうと語った。
レクシンスキ氏によると、別の登山者たちがウルブコ氏が下山しているのを目撃し、ベースキャンプに報告していた。
K2の標高は8611メートル。8000メートル以上で冬季登頂が成功していない山はK2のみ。
死亡事故の発生率はエベレストよりも高く、非常に困難な登山条件から、K2は「野蛮な山」の別名を持つ。
雪崩の危険が常にあり、冬には最大風速55メートルの風が吹く。気温がマイナス50度にまで下がることもある。
2008年8月1日には、K2登山中の国際登山チーム11人がに消息を断ち、登山史上、1日で最も多くの犠牲者を出した惨事の一つとなった。
(英語記事 K2: Climber Denis Urubko aborts 'suicidal' solo ascent)