ベゼルレスディスプレイがとにかく美しい。
Windows搭載ラップトップといえばDellの「XPS 13」がデザイン性、バッテリーの持ち、スリムエッジのディスプレイで高評価を受けています。しかしたった今、最狭額ラップトップの栄冠はDellからHuawei(ファーウェイ)へと譲られることになりました。
スマートフォンで名を馳せるHuaweiがラップトップ業界に参入したのは2017年からで、「MateBook X」という名作も生み出しました。そして今年のMobile World Congress 2018にて、Huaweiはそれを上回る「Metabook X Pro」を発表したのです。

Metabook X Proでまず目を引くのが、その極薄ベゼルでしょう。全辺4mmのベゼルのお陰で、本体:ディスプレイのサイズ比率は91%にも達しています。これはXPS 13の80.7%を大幅に上回る数値です。またGalaxy S8の本体:ディスプレイのサイズ比ですら84.2%にしか達していません。
さらに興味深いのが、ディスプレイ下の部分です。他の極薄ラップトップとは異なり、Metabook X Proにはウェブカムを搭載するためのベゼル部分がありません。そのため、ほぼ13インチサイズの本体に14インチディスプレを搭載することができたのです。

では、ウェブカムはどこへ移動したのでしょう? なんと、Huaweiはキーボードのボタン下にウェブカムを埋め込んでしまったのです! 見てください、上のウェブカムのメカニックを。まさにジェームズ・ボンドのひみつ道具の世界じゃないですか! カメラは下から顔を見上げることになりますが(それでも、XPS 13のものよりはマシ)、このシステムは実にクールです。

この跳ね上げ式のウェブカムは、ハッカーによる盗撮を防げるというメリットがある…かもしれません。またカメラの収納時には、マイクもオフになります。
タッチ操作対応のディスプレイの解像度は3000×2000ドットと高解像度で、その表示はシャープかつ450カンデラと非常に明るく、有機ELディスプレイほどではないにしろ、これまで見てきたスクリーンの中でもっとも美しく鮮やかなものでした。

内部スペックに目を向けると、プロセッサは第8世代のCore i5かi7から選択可能。RAMは16GB、SSDは512GBまで搭載でき、GPUとしてNvidia MX 150 GPUも選択可能です。本体側面のUSB-Cポートはどちらもが充電に利用でき(片方はThunderbolt 3にも対応)、さらに今も広く使われているUSB Type-Aポートも搭載しています。

さらにアメリカ市場では、製品にポートを増やせるドッキングハブが付属。1年のOffice 365契約が利用でき、プリインストールアプリのないまっさらなWindows 10も選択できます。
また前モデルのMatebook Xのように、Matebook X Proの電源ボタンには指紋認証センサーが組み込まれています。そして、Dolby Atmos対応スピーカーの再生音量も向上しました。

残念ながら、Metabook X Proの価格や発売時期はまだ発表されていません。しかしHuaweiでモバイル部門を率いるAnkit Jhaveri氏によれば、その価格は「破壊的だ」とのこと。正直この製品が安く販売されるとは思えないのですが、それでも完成度の高いラップトップがおお求めやすい価格で登場することを願いたいですね。
Image: Gizmodo US