木曜(1日)は南風が強く吹いて、各地で春一番に。南から暖かな空気がどんどんやってくる。
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。 (本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。
ツイッターでも気象情報やってます。
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ボンヤリした低気圧に、やられました季節の変わり目は、天気予報がむずかしくなる。ちがう性質の空気がぶつかりあって、曇りや雨の日が増えるためだ。
先週はまさにそんな一週間。しかも、雪か?雨か?もからんで、特に木曜(22日)と金曜は、ひじょうにやっかいな予報に。 と、まずは、それらしく言いわけ。 木曜は昼間にやむはずだった雪や雨が、ぜんぜんやまず……。低気圧が弱々しくボンヤリしていて、やむタイミングが読めなかった。 翌日の金曜は、ボンヤリした低気圧も東へ。「きょうこそは大丈夫、晴れて、昼間は気温が上がります」と言ってたのに、また朝に雨。晴れてきたのは午後になってから。ボンヤリした低気圧が、さっさと遠ざからずに、居残ってしまった。 おかげで気温も上がらず。気温も結果もお寒い、プレミアムなフライデー……。 低気圧が強いと荒天でやっかいだけど、弱いと予報士にとってはやっかいなんだよなぁ。
【今週のみこみ】暖気がどれだけねばれるかに注目です今週は、木曜(1日)に、発達した低気圧が列島を通過。南風が強く吹きこんで、各地で春一番となりそうだ。その南風が、暖かい空気をどんどん運んでくる。
木曜は、春本番の陽気でかなり暖かくなりそうだが、春一番のあとは、たいてい寒の戻りがあって寒くなる。今回も金曜(2日)~土曜は、寒気が南下してきそうだ。 南から暖気が列島に来て暖かくなるが、北の寒気がどこまで南下するかが週末以降のポイント。
天気は、いわば寒気と暖気のシーソーゲーム。どっちに軍配があがるかで、季節が決まる。
暖気が勝って週末以降も春先らしい暖かさがつづくのか?また冬の寒さがカムバックするのか? 結果は来週! 今週の格言
『天気は、いわば寒気と暖気のシーソーゲーム。どっちに軍配があがるかで季節が決まる。』 質問コーナー昔、田中角栄が三国峠を無くしてしまえば新潟は雪に困らないと言ってましたが、もし日本列島全体が広大な平地だとしたらどうなるのでしょうか。日本海側や関東の大雪は減ると思います。日本海側が大雪になるのは、日本海で生まれた大量の雪雲が、北風に流されてきたのに、列島の真ん中にある高い山地でせき止められるからです。手前の日本海側で、雪が落ちてしまい、大雪になります。
なので、日本海側と太平洋側の間にある山地をなくせば、雪雲は太平洋側にも流れて、さらに太平洋の海の上へ流れていきます。 ということは、日本海側の大雪は減り、太平洋側は曇りや雪の日が増えるはずです。 一方で、関東で大雪になるのは本州南岸を低気圧が通過するときですが、その際に低気圧が引き込んだ冷気は、高い山地にせき止められて、関東平野にたまります。 つまり、山地がなければ、そこまで気温は低くならず、大雪の回数は減ると思います。 ちなみに、日本海が凍っていたり、陸地だったりすると、海からの水蒸気の補給がなくなり、雪雲が今のようには発生しません。となると、日本の雪はかなり少なくなって、オリンピックで勝てるようなスキーの選手は減るのではないでしょうか。 詰め天気
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