おまきざるの自由研究

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小学生の英検合格率は5級85%,4級62%,3級53.3%,準2級46.3%【2013年度】

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このエントリーでは小学生英検各級の合格率を紹介します.ただし,あくまで2013年のデータであることをご了承ください.

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はじめに:英検は2013年を最後に各級の小・中・高各合格率データを開示していない

こんな記事を書きました.

【英検準2級】中学生合格率は38%,取得者は公立中3年生の3.6%にすぎない - おまきざるの自由研究

 

この中で用いている中学生における英検各級の合格率は2013年度のものです.

今のところ,この2013年度のものが最新データです.なぜなら英検側でそれ以降のデータを開示していないからです.

後述しますが,子供達を取り巻く環境は刻々と変化しています.英検受験事情はおそらくかなり変わっているとは思いますが,それでもこれから紹介する合格率が現時点では最新にして最終データなのです.

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小学生の英検合格率

では2013年度の1級〜5級の合格率(合格者数/志願者数)を見てみましょう.(合格率・合格者数の出典はhttp://www.abci.co.jp/2014/eiken-0501.html

,合格者数・志願者数の出典はhttp://www.miraipegasus.com/eiken/gokaku.html

2013年度小学生英検合格率(合格者数/志願者数)
5級 85% (94,428/111,039)
4級 62% (40,804/65,747)
3級 53.3%(13,767/25,781)
準2級 46.3%(4,555/9,838)
2級 41.2%(2,418/5,867)
準1級 16.8%(351/2,086)
1級 11% (28/253)

 

準2級になると合格者数がぐっと減り,合格率も50%を切っています.

とはいえ,準2級および2級の合格率については,実は小学生のほうが中学生より高いのです(次の表が中学生の英検合格率,表は【英検準2級】中学生合格率は38%,取得者は公立中3年生の3.6%にすぎない - おまきざるの自由研究より)

2013年度中学生英検合格率(合格者数)
5級 89%(134,187)
4級 77%(238,631)
3級 60%(249,009)
準2級 38%(61,632)
2級 24%(7,811)
準1級 18%(898)
1級 15%(203)

 

もしかしたら小学生の英検受験者は中学生以上にしっかり勉強を積み重ねて試験に臨んでいるのかもしれませんね. 

英検各級の目安

英検が発表している英検各級の目安を見ると,英語を習い始める中学生にとって英検準2級が1つの目標になることがわかります.

なぜなら,準2級が高校中級程度とされているからです.

5級(中学初級程度)
4級(中学中級程度)
3級(中学卒業程度)
準2級(高校中級程度)
2級(高校卒業程度)
準1級(大学中級程度)
1級(大学上級程度)

各級の目安 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会


3級は中学卒業程度です.したがって中学生のうちに3級に合格しておいてもなんら不思議ではありません.

 

一方,高校中級程度の準2級となると合格者数がひとけた少なくなります.準2級は中学生が普通にもっている資格では決してないのです(この点については

【英検準2級】中学生合格率は38%,取得者は公立中3年生の3.6%にすぎない - おまきざるの自由研究

 に書きました)
 

もちろん,小学生が普通にもっている資格でもありません.

ではなぜ小学生での合格を目指すのでしょう?

小学生にとって英検受験はどんな意味があるのでしょう?

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小学生英検受験の1つの理由は中学入試とその先の海外留学か?

筆者の子どもは二人とも中学受験をしていました.当時は塾の行き帰りで基本的に精一杯.英検受験なんかとてもじゃないけどまったく考える余裕などありませんでした.

しかしながら,入試事情は刻々と変わります.

中学入試では,2014年から一般入試で英語を選択科目とする学校が現れ(もしかしたらもっと前からあったかもしれませんが),その数が年々増えています.

2017年には首都圏私立中学の94校が選択英語を導入していますhttps://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry000417.php

例えば文京区の郁文館中学校では英語を選択した受験生に対し,英検4級取得者は試験結果に30点加点,英検3級以上取得者は満点換算に.

港区の山脇学園中学校では英検3級以上なら英語のテストを免除し,さらに取得級レベルによって他科目の合格ラインを優遇しています(http://search.eiken.or.jp/qualification/result_junior-high-school.html).

このように,合否に直結しかねない中学の入試を選択する場合,英検は受験勉強にとって必須事項となります.

さらに言えば,さきほど一部引用した英検の各級の目安によると,2級の習得目標の1つは海外留学.

2級の出題目安には「海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます。」と記載されています.

実際には海外留学とまではいかなくとも,先を見据えれば2級よりもっと上の級を目指して励んでほしいというのが親の思いではないでしょうか?

 

このことを反映しているかどうかはわかりませんが,小学生の英検受験者が増えているようです.英検のプレスリリースです.

「小学生の志願者数が大幅アップ 〜小学校の新学習指導要領の浸透がみられる〜」https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2016/pdf/20160913_pressrelease_child201601.pdf

引用します.

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2011年度とくらべ,2015年度の小学生の英検志願者数は24%増,特に小学1年生は55%増です.

さらに2015年度と2016年度(ともに第1回)をくらべても小学生の志願者数は全学年で増えています.

 

英検側はこの動きを小学校5,6年生での外国語活動必修化によるものと分析しています.

しかしながら,むしろ中学受験あるいはその先を見通して子どもに早いうちから英語を身に付けさせたい親の意向が大きく効いているのではないかと推察します.

そんな親にとって気になるのは,やはり小学校それも各学年における各級の最新の合格率ではないでしょうか?(中学・高校も気になります)

英検側にはデータを公開するよう望むばかりです.

ではまた.