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本田圭佑は右肩上がり。好調示す2つのバロメーター、劇的PKだけでない多大な貢献

2018年02月26日(Mon)10時42分配信

text by 河治良幸 photo Getty Images
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シーズン二桁得点達成。代表復帰へ好調維持できるか

 結局ボールコントロールがうまくいかず、咄嗟に反応したモスケラにクリアされてしまった。しかし、不利な位置から相手を追い越してボールを先に触ったというのは、状況を考えながら流れに応じて動き、しっかりと数手先を予測してプレーできていることの表れだ。

 もう1つがパラシオスによる同点ゴールのシーン。カウンターからパラシオスが中央左をドリブルで一気に持ち上がり、中に踏み込んで右足ミドルシュートを決めた。本田は直接ゴールに絡んだわけではないが、大きな役割を果たしている。パラシオスがドリブルを始めた時点では彼より後ろ、ハーフウェーラインの手前にいた本田だが、そこから一気にペナルティエリア前まで駆け上がった。

 パラシオスがシュートを打つ瞬間には本田が右横に並走する状態になっていたのだ。前方の左右サイドを走るサガル、ワウテル・ゴンサレスに本田が加わることとでレオンのディフェンスは下がりながら4対4で対処する形になった。本田としては最後にパスを受けて左足でシュートを狙うイメージだったかもしれないが、積極的なプレーがフィニッシュに厚みをもたらしたシーンだ。

 PKによりシーズン公式戦での得点を「10」に伸ばした本田だが、90分の中でボールに絡むプレーに加えて攻守の切り替え、動き出しなど1つひとつのプレーの質も量も高かった。もちろん細かいミスパスなどもあったが、オン・ザ・ボールとオフ・ザ・ボールの両方で効果的な働きをしていた。

 こうした目立たないプレーも代表復帰につながるコンディションのバロメーターであり、現在の本田は日本代表に必要とされる要素も十分に満たしていると見られる。海外組に代表招集のレターが送られるメンバー発表の2週間前まで、残すは28日に行われるコパMXのアトレティコ・サン・ルイス戦、そして3月5日のトルーカ戦の2試合となった。しっかりと好調をアピールし続けることができるだろうか、期待して見届けたい。

(文:河治良幸)

【了】

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