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きっかけは「下町ボブスレー」 日本の町工場、東京五輪で“雪辱”へ (2/3)

» 2018年02月26日 07時58分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 「五輪出場がこんなにも難しいのか」。下町プロジェクトの細貝淳一ジェネラルマネージャー(GM)は、悔しさをかみしてめてこう話す。ただ、下町ボブスレーの気概は全国に広がり、他の町工場も“五輪出場”を虎視眈々(たんたん)と狙う。

 同じ東京の下町、江戸川区の町工場4社は純国産のアーチェリー弓具の開発に取り組んでいる。金属加工を手がける西川精機製作所の西川喜久社長は8年ほど前から趣味でアーチェリーを楽しんでいたが、「弓具のほとんどが韓国製や米国製。日本のモノづくりの技術なら、日本人の体格にあった弓具が作れるのでは」と考え、17年春から共同開発に取り組み、同年9月には試作品1号が完成した。塗装会社が表面加工、プラモデルメーカーがグリップを担当するなど、4社がそれぞれ強みを生かした。

画像 東洋大学と浜野製作所などが共同で開発したカヌー=2017年8月、東京都文京区(松村信仁撮影)
画像 開発したアーチェリーの弓具を手にする西川精機製作所の西川喜久社長=2017年12月、東京都江戸川区(松村信仁撮影)

 また、金属加工の浜野製作所(東京都墨田区)と車両試作開発のテックラボ(同多摩市)、東洋大学の望月修教授らによる「国産カヌー水走(MITSUHA)開発コンソーシアム」は、純国産のカヌー開発に取り組む。カワセミのくちばしの形状を参考に製作された船艇は、波の抵抗を最大限小さくした。

 このほか、下町ボブスレーのふるさと、大田区でも、車いすバスケットボール用車いすの開発が始動。金属加工の昭和製作所やマテリアルなど区内中小10社とバスケ用車いすメーカーの松永製作所(岐阜県養老町)がタッグを組む。

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