データスタジオがデータをキャッシュに保存する仕組み
レポートは、データセットから直接取得されるよりキャッシュから取得された方が迅速に読み込まれます。またキャッシュを利用すると、費用の発生につながるクエリの回数を最小限に抑えることができます(BigQuery データソースなど)。この記事では、データスタジオにおけるキャッシュ保存の仕組みと、キャッシュをオフにする方法およびそのタイミングについて説明します。
キャッシュ保存の仕組み
データスタジオ レポートのすべてのコンポーネントは、可能な限りキャッシュからデータを取得します。データスタジオのキャッシュは、クエリ キャッシュとプリフェッチ キャッシュの 2 種類に分かれます。
クエリ キャッシュ
クエリ キャッシュには、レポートのコンポーネントによって発行されたクエリ(データのリクエスト)が記憶されます。レポートを表示するユーザーが、過去のクエリと同一のクエリ(同一のディメンション、指標、フィルタ条件、期間など)をリクエストした場合、キャッシュからデータが取得されます。
クエリ キャッシュからレスポンスが得られなかった場合、次にプリフェッチ キャッシュが参照されます。
プリフェッチ キャッシュ
プリフェッチ キャッシュ(「スマート キャッシュ」)は、レポートのディメンション、指標、フィルタ、期間のプロパティ、表示オプションを分析することで、コンポーネントがリクエストするデータを予測します。データスタジオは、予測されたクエリへのレスポンスとして使用できるデータを可能な限り多く保存(プリフェッチ)します。このプリフェッチ済みのデータは、クエリ キャッシュからレスポンスを得られなかった場合に使用されます。プリフェッチ キャッシュからクエリのレスポンスを得られなかった場合は、基になるデータセットからデータが取得されます。
レポートのデータソースとして BigQuery を使用している場合は、基になるプロジェクトへのクエリが実行されるたびに通常のクエリ費用が発生することにご注意ください。これには、キャッシュが使用されないクエリをはじめ、手動および自動のキャッシュ更新が含まれます。
データがキャッシュに保存されているかどうかを確認する方法
レポートに含まれるすべてのグラフのデータがキャッシュから取得されている場合は、右下に稲妻のアイコンが表示されます。
キャッシュの更新と有効期限
クエリ キャッシュとプリフェッチ キャッシュは、どちらも定期的に有効期限が切れます(およそ 12 時間ごとですが、変更される場合があります)。レポートを編集する権限がある場合は、レポートを表示し、[データを更新] をクリックすることで、いつでも両方のキャッシュを更新できます(このオプションは閲覧のみのレポートでは使用できません)。
プリフェッチ キャッシュをオフにする
次のような場合には、編集可能なレポートでプリフェッチ キャッシュをオンまたはオフにすることができます。
- データが頻繁に変更され、パフォーマンスよりも鮮度が優先される場合
- 費用の発生につながるデータソース(BigQuery など)を使用しており、費用を最小限に抑えたい場合
レポートを長期間(現在のところ約 10 日)開かないと、プリフェッチ キャッシュは自動的に無効になります。キャッシュの有効と無効を切り替えた場合、レポート全体に適用されます。