猛暑日、夏日、真夏日など気象用語の違いと興味深い情報

2018年は、例年よりも平均的に暑い日が続くと気象庁から予想が出されています。
毎年耳にする「猛暑日」「真夏日」「夏日」にはどのような違いがあるのでしょうか?
この中で一番暑い日として使われるのは、どの言葉なのでしょうか。

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猛暑日、真夏日、夏日の違いとは   



猛暑日



猛暑日・真夏日・夏日の中で、一番暑い時に使われているのは「猛暑日」です。
目安になる気温は、1日の最高気温が35℃を超える時には、「猛暑日」という表現を使用しています。
以前にも猛暑日になる日はありましたが、現在ほど多くはなかったので、あまり猛暑日という言葉が使われることはありませんでした。
しかし今では、度々35℃を上回るようになってきたため、「猛暑日」という言葉をよく聞くようになりました。
具体的には2007年4月1日から「猛暑日」という言葉が予報予後として使用されるようになりました。

真夏日



真夏日とは、最高気温が30℃を超えた日に使用される気象用語です。
しかし気温が上がりすぎて35℃を超えてしまうと猛暑日になってしまうため、最高気温が30℃から35℃の間であれば「真夏日」となります。
近年夏になると、真夏日の日数が増えてきているように感じておられる方も多いと思います。
2000年までは、1年に真夏日を記録する日数は平均46日でしたが、年々日数が増えてきており、年間平均では50日を超えてきています。
これは東京のデータになるので、他の地域とは若干異なるでしょう。
例えば沖縄県那覇市では、真夏日は年間96日になります。

夏日



夏日とは、1日の最高気温が25℃を超えた時に使われる言葉です。
東京の夏日は年間平均110日、沖縄県那覇市では207日あるとされています。
夏日と書いてあると、夏に限定して使う用語に感じるかもしれませんが、25℃を超えれば秋でも「夏日」と言います。

その他の呼び方



「酷暑日」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
先ほどの流れでいくと、酷暑日とは最高気温が40℃以上の日を指して使われると思われるかもしれません。
しかし酷暑日は、気象庁が使用している言葉ではなく、1990年移行マスコミが最高気温が35℃以上になった日に使用した言葉です。
2007年移行気象庁が、35℃以上の日を「猛暑日」と正式に呼ぶようになったため、基本的には使われなくなっています。
しかし猛暑日と酷暑日は、同じく最高気温が35℃を越えた場合に使われると理解できるでしょう。

「熱帯夜」という言葉も気象予報で度々使われる言葉です。
熱帯夜とは、1日の最低気温が25℃を下回らない時に使用される言葉であり、20℃を下回らない時には「真夏夜」と言われます。

気温の上昇に関する興味深いニュース 



オーストラリアシドニーの猛暑



オーストラリアは1939年に47.8℃という猛暑を記録していました。
2018年オーストラリアのシドニーは記録的な暑さを記録し、1939年の温度に迫る47.3℃まで気温が上昇しました。
あまりの気温の高さに、シドニー市は直射日光をできるだけ避けるように住民に注意勧告を出すまでになっています。
こうした気温の上昇によって、火事の消火がより難しくなるため、シドニー市などでは火の使用まで禁止されました。
40℃を超える日も度々計測されているため、引き続き注意をする必要があります。
一足先に夏を迎えるオーストラリアで猛暑日が続いていることは、2018年日本の夏も非常に暑くなる事を予想させます。

コウモリに起きた異常



あまりにも暑い日が続くと、動物にも異常をもたらすというニュースがオーストラリアで報道されました。
2018年の夏に異常な暑さを記録しているオーストラリアでは、大量のオオコウモリの子供が死亡したようです。
死亡した原因は、異常な猛暑によってコウモリの脳機能が破壊的な影響を受けたようです。
オオコウモリを管理しているケイト・ライアンという方は、オオコウモリが死亡した原因について簡単にこのように述べています。
「端的に説明するなら、脳が沸騰してしまった」
つまり脳が気温によって過熱されてしまい、正常に機能を果たせなくなったために死亡したという事です。

猛暑が経済に及ぼす影響       



猛暑は意外にも経済効果につながる



猛暑になると、経済にとって良くないと感じる方も多いかもしれません。
全ての業界にとって、猛暑が良いとは言えませんが、経済全体として猛暑が経済を活発化させる要因になります。
2010年、日本は記録的な猛暑を記録しました。
その際、夏の製品が飛ぶように売れるようになり、ビールや麺類の販売は記録的に伸びたとされています。
その他にも、家電製品の売上、外食産業の売上、健康食品やスキンケア商品の売上も飛躍的に伸びたと言われています。

このように猛暑になると、多くの業界で夏の経済の調子が上向くため、猛暑は経済効果があると言われています。
しかし猛暑の後にくる冬には、夏の景気の良さとは逆の状態になるのが一般的と言われています。
夏に生じた消費の分を抑えるために、冬の消費を節約する傾向が見られるため、冬の消費が鈍くなってしまうようです。
気象用語や気象にまつわるニュースを調べると、非常に興味深いことがたくさんあります。

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