しかし、一番は働けそうな気もしないことだ。
とてもじゃないが人間とコミュニケーションをとれるわけでもないし、車の運転が絶望的に下手だ。
恐らく、高度化した社会に適合できる類の人間ではないのだろう。
それなのに、無理やり付き合わされている。
そんな中からマシな会社をピックアップしてプレエントリーとかするのだが、採用ページの紹介欄を見ると気づくことがある。
あぁ、見てくれで選んでいるんだろうなとわかるのだ。
パットで盛られているだけだろうが、どこまでも見てくれが大切だとは言いたげだ。
確かに、去年の頃にアトピーっぽい女がリクスを着て夏の大学のキャンパスを苦悶に満ちた表情で歩いていた。
まともな見てくれの人間は、すでに就活を終えて夏を満喫している時期だ。
あぁ、自分もそうなるのだろう。
今日、母親に金を払わせ写真館で写真を撮ったが撮った写真を確認するとひどいもんだった。
加工をするから完成品は違うが、生の写真で自分の皮膚のとてつもない汚さや髪質の汚さ、顔の固いの歪さ、バランスの悪さがわかった。
そもそも、見てくれが良ければもっといい大学にも行けただろうし、社会性も身についたのだろう。
そう思うと涙が出て来る。