停滞しているEvernoteの尻を蹴飛ばす8つの提言
情報管理LOGの@yoshinonです。
私が、Evernoteを使い始めるようになってから9年経ちます。使い始めの当時は、「画像の中の文字を認識して検索できる!」「どんな情報も蓄積しておける!」「タグや検索ですぐさまメモを呼び出せる」と感動したものでした。しかし、現在2018年段階では、Evernoteにはかつての輝きが薄れ始め、100年企業を謳っているけど、それは本当に可能なのか??と首を傾げてしまいたくなるような停滞ぶりです。当初に見られた、勢いのある機能の追加もなければ、ほかのサービスと比較しても、革新性に乏しくなってきました。そこで、ノート数20000超えの私が、停滞しているEvernoteの尻を蹴飛ばすべく、提言をしていきたいと思います。
【 停滞しているEvernoteの尻を蹴飛ばす8つの提言 】 1.ノート数上限の撤廃 2.モバイルアプリのもっさり感の解消 3.検索機能の改善 4.OCRでテキスト取り出し可能に 5.カレンダー機能の追加 6.AutoEver的自動整理機能の追加 7.音声の自動テキスト起こし機能の追加 8.ノート同士の繋がりを視覚化 |
まずは、何を差し置いてもコレですよ!
数年前にEvernoteは、容量無制限を打ち出すという無謀なことをやりました。
Evernoteプレミアムのアップロードが容量無制限に 月240円の新プランも登場 - 週刊アスキー
もう、さすがの私も、どんな帰結を迎えるか想像もつかなかった経営陣には、心底呆れたものでした。結果としては、すぐさま容量無制限を撤廃することとなりました。
最適なサービスに向けて
ユーザーが求めているのは、莫大な容量じゃないんだよ。そうではなくて、いくらでも蓄積できるという安心感なんですよ。
というわけで、何よりも最優先で望んでいるのが、これです。
プレミアム会員のみのサービスで良いので、これを真っ先に実現してもらいたいですね。
基本的にあまり公式アプリは、使っていません。
もちろん、それでもアクセスはします。しかし、あのもっさりとした感じがなくなく、サクサクとした挙動になるまでは、公式アプリを使う気にはなれないのですよね。
検索には、everPost
そして、投稿するのには、FastEverやTextEver。長文執筆には、Qisaなどを使っています。
サードパーティ製のアプリが豊富にあるのが、Evernoteの持ち味でもありますが、さすがに公式アプリのアンチ進化ぷりには、呆れます。莫大な情報に瞬時にアクセスできるというのは、何者にも変えがたい価値になるはずなんですよね。
Evernoteで改善を要求したいもので、コレはかなり大きいです。
検索子を使えば、複雑な検索だってできるじゃない?
などというのは、ユーザーに対して尊大な態度だと思うのですよね。Evernoteを利用するのは、どんなに大量な情報であっても、即座にアクセス可能な検索ができるはずだからだと思います。しかし、わざわざ検索子を駆使しないと、条件を絞り込んだ検索ができないなんて、本当に馬鹿げています。
最近は、それでもだいぶ以前よりも検索が楽になってきたとはいえ、まだまだですね。
私が、Evernoteに求めたい検索機能は、
・更新日時、作成日をグラフィカルに指定できる
・しかも、日時の範囲指定ができる
・インクリメンタルサーチで瞬時に候補を出してくれる
イメージとしては、こんな感じ。
※これは、Googleアナリティクスの画面。
これだけでも、かなり改善されるはずなんですよ。
今やGoogleもMicrosoftも画像をアップロードするだけで、OCRできる時代になりました。
したがって、かつてEvernoteの優位性だった、画像の中の文字さえも検索できるというのには、アドバンテージがないのです。むしろ、追い抜かされつつある状況と言えるでしょう。Evernoteは、自動でノート内の画像のOCRを施しているのですが、一つの文字列の画像に対して、複数候補のOCR情報を付加しているようなのです。そのため、検索すると、トンチンカンな検索結果が返ってきたりするのは、そのためなのです。
EvernoteのOCR精度を高めてもらいたいのと同時に、そのOCRされたテキストを取り出し可能にして欲しいのですよね。それこそ、Googleドライブにアップロードしたら、テキスト化されてたぐらいな衝撃はもたらせますよ。
そして、Evernoteに画像を蓄積しておけば、テキスト化できるという利点を生かした新しい使用法が広がるのではないか?と思います。
どうして、この機能がEvernoteにないのか、かなり昔から不思議に思っているのが、カレンダー機能です。
カレンダー上で自分が作成したノートにアクセスできるという機能があるだけで、相当便利になるはずなんですよね。
私は、NotesViewerというアプリを使用しています。
こんな感じで日にちでノートにアクセスしたいのですよ。
iOS11のアプリ粛清のお陰でなくなったものの中で、絶望的な気持ちになったのが、AutoEverです。
これは、設定した条件に沿って、自動でノートの移動やタグ付けなどをやってくれるEvernote整理アプリでした。これがなくなってからは、ひたすら手動で整理しているのですが、フツフツと公式で対応してくれれば良いだけじゃん!と思い始めました。結局、公式が増え続けるノートの整理に対して無頓着なのが、問題なのです。
よく考えて欲しいのですが、こういう情報が日々増え続けていくアプリとしては、メールアプリがあります。メールアプリは、条件指定でフォルダ分けや、既読処理、なんなら自動で転送まで対応しています。これと同じように、日々ノートが増え続けるという宿命があるEvernoteだからこそ、これを公式で対応して欲しいのです。別にクライアントソフト(アプリ)上で実現しなくても構いません。Web上のEvernoteでしか設定できなくても構わないのです。一度設定されてしまえば、あとは淡々と仕分けてくれるだけで良いのです。
Evernoteには、音声を添付することができます。
しかし、音声を添付するだけです。
先ほどのOCRと同じようにEvernoteは、添付されたデータの再利用という観点では、不得意です。せっかくのデータをどのように再利用するのか?という観点がすっぽりと抜け落ちているのです。だからこそ、「Evernoteは、貯蔵庫」などと言われたりするのです。良くも悪くもデータを蓄積するだけの存在に成り下がっているのです。
大量にあるデータをユーザーにとってもっと価値のあるものにする観点を持ち合わせることが、Evernoteの価値をさらに高めることになるのではないかと思うのです。
音声データも現在は、単に貯蔵してあるだけになっています。しかし、先日記事にしたように、自動文字起こしができたら、多くの人はEvernoteに音声データを入れておこうと思うようになるはずです。テキスト化されることで、二次利用の価値が高まるからです。
【関連記事】
□ Windowsでも自動文字起こしができる!議事録はGoogleドキュメントに任せろ
Scrapboxというサービスが、昨年から盛り上がりを見せています。
Scrapbox - チームのための新しい共有ノート
これの特徴は、タグ付けをしたり、キーワード自体が自動リンク化し、ノート同士の結びつきが視覚化されることで、思いも寄らぬつながりが見えたり、つながりが見えることで思考が促されるという面があります。
Evernoteだって上でも書きましたが、タグ付けだってやっているし、何よりも大量のデータをストックしています。これらのつながりが、視覚化されると思ってもいないつながりが見えてきそうな気がします。これができることによって、単なるデータ貯蔵庫から思考装置に変わる可能性があるのです。
情報管理LOGの眼
データの貯蔵庫に甘んじて良いのか?
データの貯蔵庫に甘んじて良いのか?
Evernoteは、第二の脳になるというフレーズを何度も聞いてきましたが、脳と言うよりは、貯蔵庫と言った方が良い感じでしかありません。
確かに便利だし、自分の生活を振り返ると、今は無くなるとものすごく困ったことになるなと思っています。しかし、せっかくの大量のデータをEvernote社もユーザーも使いあぐねているのも実情です。金鉱を目の前にして、何もせずにいるのと同じ状態なのです。まずは、ここから抜け出すことが、100年企業を謳うならば急務では無いかと思うのです。
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