8時間労働でビジネスを回していくの、逆に難しくないですか!?
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徹夜でファミレスで記事を書いた。
「誰にも邪魔されずに、集中して記事を書きたい。そのほうがいい記事が書けるに違いない」
そんな気分だったから、22時ごろにブログを書くために川崎駅のガストに行って、コンセントが使える席で、朝まで記事を書いて、それをアップロードした。
ガストが5時に閉まってしまうから、そこから3時間マクドナルドでSNSで自分の記事を拡散したり、雑務をしたりして3時間ほどマクドで過ごした後、8時ぐらいに川崎駅に向かった。
大企業に務める人達が、うんざりした顔で通勤してくるところに混じってぼくは家に帰ろうとしてたわけだが…その時に共産党が不思議な標語を掲げながら、演説をしている姿が目に入った。
SNSにもこの画像があったから、共産党が掲げるスローガンを見ていただこう。
https://twitter.com/jcp_cc/status/920767667450945536
…ぼくの周りのフリーランスや経営者の人達を見てみると、この「8時間労働」というのが一番難しい気がする。経営状況にもよるが、8時間は長すぎるし、短すぎる。
もちろん、フリーランスや経営者ではない「会社に努めている人達に向けたスローガン」のつもりなのかもしれない。それでも、8時間きっちりというのは一番難しくないだろうか?
ビジネスが完成するまではワーカーホリック。ビジネスが完成したらただの暇人
ぼくの接しているフリーランスや経営者の方の多くは、ITや投資に関わっている人達なので…この「8時間」という枠組みは余計にしんどいように感じる。
まず、フリーランスや経営者としてやっていく最初の段階は、馬車馬のようにビジネスモデルを作ることに必死になるため8時間では収まらない労働時間になってしまう。(また、この段階を踏んだ人が成功する)
次に、フリーランス・経営者として成功すると、8時間どころか1日3時間以内しか働いてない人、残りの時間の余暇や遊びがまたお金の種になって、富を増やす方向にシフトしていく人…そういう人も多く見かける。
「8時間働けば普通に暮らせる社会」と言われても、8時間労働はビジネスができてない人には少なすぎるし、一方でビジネスができてる人には多すぎる。
ネットビジネスや投資は、勉強とシステム構築が大部分なので、この落差がなおさら大きい。
考えるべきことができてきたり、チームプレーする製作体制ができてしまうと頭の方は8時間もいらないし、逆に地位を築くまでは8時間どころか短時間で数と量をこなして今地位を築いた人達に追いつかないといけないからとても足りない。
これはサラリーマンとて、ホワイトカラーの人や、インセンティブの要素が大きい人は同じではないか?
信頼関係と仕事の流れを作る・つかむまではゴリゴリに働く反面、それができあがれば、コミュニケーションも労働も最小限でいいからどんどん時間は減っていく。
ちょうど8時間労働になることの方が難しく、逆に過労気味の時と、信頼や他人に乗っかって自分はそれほど働かなくていい時の2つに別れていく。
だから、「8時間働けば普通に暮らせる社会」という言葉は、「8時間働いて普通に暮らせるように大金持ちや、ビジネスが完成して顔が利く先輩たちに8時間で済む仕事を切り売りしてもらわないと成り立たない社会」とも言えるのではないだろうか?
↑面白いのは、共産党という資本家にモノ申す立場の人達が、暗に資本家や盤石な基盤を持った誰かの存在がないと成立し得ない社会を望んでいるというところね。「レーニンとかマルクスが見たらどう思うのか」なんて考えると、興味深いよねぇ~。
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きっかり8時間労働の仕事こそ、最もテクノロジーに駆逐されやすい仕事
8時間きっかりで仕事が回るような仕事は、
- ワーカーホリックが作ったビジネスモデルの上に乗っかっているか
- 1日2時間労働でも仕事が回ってる人に管理してもらいながら、雑務やおこぼれを切り分けてもらうか、
- 専門的または立場が上で、他人の催促を無視してその組織で仕事が回るような仕事か…
のどれかなのよね…。
会社員の多くは、1か2。
自分と創業メンバーだけの食い扶持なら楽々確保できる人が、ビジネスを大きくしたいから、仕事を切り分けながら、たくさんの仕事をしている状態。
例えば、ITで言うと…ノウハウを抑えているトップがノウハウを活かして新しいサイトを作ったり、もっと儲かるようにデザインやイラスト、記事やシステムを人に頼んだり…そういうこと。
それらを8時間きっかりの労働にしてもらうために、お抱えの労働者としてやること。(単発で色んな人から受注すると、8時間きっかりが一番難しくなる。空いている時と混んでいる時ができてしまう)
3は役所とか病院とか…誰にでもできる仕事じゃないから他人の催促を無視して「書類を発行してほしかったら、決まった時間に役所に来い」とか、「決まった時間に診察を予約してください」と言える仕事。
民間で、競合他社がいても「殿様商売」ができている仕事はもちろんあるけど…これだって、リーダーの英断や、品質や効率を追求する社員がいないと成り立たない。
労働時間を短くする努力については山田昭男さんの「日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”」と言う本を読んでもらうとわかると思います。
この本は休みも多くて仕事も8時間以内で終わらせる会社のお話であり、それをやるための工夫が色々書いてある。
単純に一律で労働時間を短くするだけじゃなく、それを実現させるための努力や努力を共有させる優秀な経営者がいないと労働時間の短縮と効率化は成り立たない。
とはいえ、大半の8時間労働はすごく優秀な会社の8時間労働ではなく、もっとパートタイマー的で、細かく分業されているの8時間労働が現状。
そして、8時間で回せるように誰かが切り分けられた仕事・細かく専門化された仕事は、テクノロジーの進歩で効率化・不要化していくため、「8時間」からはどんどんズレていく。
そうなったら、新しい8時間の過ごし方を見つけないといけなくなるが…これもこれで大変。
全自動のレジ・入店して自動精算できるスーパーが当たり前になったら、8時間労働のレジ打ちのパートは必要?(※レジのないスーパーはAmazonがもう実験中)
8時間分のルートを組まれたドライバーが自動運転になったり、運搬や荷造りが自動化されたら8時間は必要?(自動運転技術は徐々に進歩しつつある。)
仕事を切り分けしているからこそ、テクノロジーにその仕事が切り取られてしまうリスクが上がってしまう。
ビジネスモデルだって技術とともになくなったり、メンテンナスの必要に迫られることはあるが、8時間、普通の暮らし…と決めてしまうと、そこに対応する能力をつけたり、時間を割くことも難しくなる。
頭脳労働の一部がAIに奪われるなんて言われている。
だが、頭脳か肉体かよりも、仕事を誰かから受注するだけの人・細分化されたごく一部の仕事しかできない人からAIに立場を奪われていく気がしてしょうがない。
正しく8時間労働あるいは8時間よりも短いの会社は「いい職場に居続けるためにがんばろう」というのが働くから、AIの時代が来ても最後の最後まで駆逐されずにがんばるだろう。
でも、それは政治家が杓子定規に決めた「8時間働けば普通に暮らせる社会」で来るもんじゃなくて、経営者と従業員の努力やルール作りの中で成り立ってること。
「8時間働けば普通に暮らせる会社」はいくつかあるんだよ。でも、「8時間働けば普通に暮らせる社会」なんてものはないんだよ!!
ビジネスを興す時にはワーカーホリックになるから、そこを乗り越えた人が暇になることはある。
でも、最初からずっと8時間の人で一生やっていける人は、8時間労働前提の優良企業を維持するためにすごくタイトに働く人。
でも大半の8時間労働は、割と誰にでもできるような仕事を8時間だけ与えられているに過ぎない!!
そして皮肉なのは、共産党という大資本に物をいい、ビジネスを突き詰めてる連中から嫌われるようなことを言いまくっている政党の言っていることを大真面目に捉えると、共産党の言ってることが実現できるのは大資本かビジネスを突き詰めた優良企業だけ…ということになってしまう。(普通を主張してるのに、大部分の仕事や企業を排除してる)
むしろ、弱者のために、働き方の自由を認めてほしい。
どこの政党がいいとか悪いとかそんなことを言う気はないよ?
ただ、徹夜明けの朝に、こんなトンチンカンな演説を朝からやってる人がいて、トンチンカンな演説をしている政治家達は民間企業のことも机上の空論しか言ってないし、ましてやフリーランスや経営者みたいな人のことは眼中にもないか、そういう人達を社会にカウントしていないようなことを平気で言ってる。
「共産党は弱者や庶民に歩み寄ってるから、経営者やフリーランスのことなんか考えなくていい」
と言う人もいるかもしれない。でも、ITや投資に限って言えば、むしろ会社勤めができないほどの弱者だからこそ自分でやっていく、会社から自由に働いてもいいところで仕事が請け負えるように工夫してきた「弱者以上の弱者」だよ?
例えば、ぼくは躁うつ病で体内時計が狂ったり、季節の変わり目ごとに寝込む。
だから、どん底な状態を脱した今でも、9時から5時に毎日働くのが一番難しい。
状態が良くなったから量だけなら週に40時間働くことはできる。
だけど、パフォーマンスを一定に保ちながら、人と同じ時間にそれを出力するのは、ほとんど不可能。
時間を選ばずに書けるブログや、24時間いつでも取引できる投資をがんばるのは、その世界なら自分の持ってる躁うつ病や、発達障害がハンデになりにくいからこの分野を選んでる。
そして、同じような発想から仕事を興していく道を選んだ人はネットや投資の世界にはたくさんいる。
こういうフリーな人に「8時間」と言われても…、あるいは「普通に暮らせる」と言われても…。
「日本のリベラルは反体制を装ったゴリゴリの体制」なんて言われることがあるが、共産党のコピー「8時間働いて普通に暮らせる社会」を真面目に検証すると本当にそう思う。
8時間決まった時間に働き続けられる人・それを何年も続けられる優良な職場に就ける人は…何年もワーカーホリックに働けるような大資本家に比べれば弱者かもしれないけど、一番美味しいポジションを維持し続けられるだけの強者である。
自民党だって強者の代弁者だが、共産党だって強者の代弁者だよ!紙の表と裏。
自民党は「強者がもっと自由に稼げるようにしろ!弊害は出るだろうけど、がんばった人が豊かになる(豊かになった分を政財界でぶんどる)社会にしよう」という。
共産党は「強すぎる少数の強者の資産や権限を、会社勤めができる程度のそこそこの強者で分け合ってみんなで幸せになろう!未来と競争のことも強すぎる強者に丸投げしよう!!」という。
経営者側から言ってるか、会社の中で責任がない中で自由に言ってるかだけの違いでしかない。
ただ、皮肉なことにすごく強い強者の言ってることの方が、すごく強い強者が弱者と同じぐらい孤独だったり、弱者の時代に貧しい経験・ワーカーホリックな経験をしてるせいで、少し利害が一致する部分もある。どうしようもないところもたくさんあるから批判されてるけど。
一方共産党の掲げてるものの中には、自分や自分の回りにいるウェブ周りのフリーランスや、どん底から這い上がった経営者の存在が全く感じられないから、共感もへったくれもないのよね…。そもそも、違う世界の話をされてるような気がして…支持不支持以前に、話が噛み合わない。
だから「8時間で普通に暮らせる社会」という言葉も、「8時間きっかりで切り分けてくれる誰かがいることを前提にして喋ってる時点で、もう会話が噛み合わないよね」って思ってしまうのだ…。
本当に弱い人はブログとか投資とか自分でできるビジネスをがんばったほうがいい。
最初のうちはすごくがんばるか、儲け度外視で楽しみながら腕を磨くかだから気長にできる人はよかったらどうぞ。
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