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【インタビュー】早見沙織『カードキャプターさくら クリアカード編』ED曲「Jewelry」に込めた思いとは
2018/2/23
3月28日にニューシングル「Jewelry」をリリースする早見沙織さん。声優に加え、アーティスト活動も加速させる早見さんが、この曲の作詞・作曲・歌、すべてを担当している。同曲は『カードキャプターさくら クリアカード編』のEDテーマ曲にもなっており、発売前から大きな注目を集めている。OP曲「CLEAR」を歌う坂本真綾さんに続き、ED曲を歌う早見沙織さんにクローズアップしたインタビューが発売中のアニメディア3月号に掲載されているが、そのロングバージョンをお届けする。
運命的な『カードキャプターさくら』との出会い
ーー「Jewelry」が『カードキャプターさくら クリアカード編』のED曲になった、その経緯から教えていただけますか。
実はEDにというピンポイントのオファーとはちょっと違って、偶然ではあるんです。私は自作の曲をいくつかストックしていて、この曲はそのひとつでした。自分が持っている楽曲のなかでも飛び抜けて明るい曲なので、いつ、どう使ったらいいのか自分でもちょっとわからなくて保留にしてたんです。でも、ストックした曲をアレンジしてみようかという話になって、ちょうど同じころ、『カードキャプターさくら クリアカード編』のED曲のお話をいただいたんです。番組を観たあとも楽しい気持ちになれる明るい楽曲がいい、ということだったので、この曲を含めていくつかの楽曲をプロデューサー陣に聴いていただいたら「これ、いいかも」と。『カードキャプターさくら』は私もちっちゃいときからずっと観ていた作品でしたから、もうメチャメチャびっくりして。「本当にこの曲でいいんですか!?」と、念を押したくらいだったんですけど(笑)。
ただ、ある意味『カードキャプターさくら』という作品が引き上げてくれて、それでED曲になっていったという感覚があるんです。今までだと、自分が選ぶテイストというのはだいたい決まっていて、きっとこういう場で歌うのがいい、こういう演出で歌うのが素敵とか、もうそこから外れないんですね。でもこの曲はEDに決まったときから、アレンジはこうかな、歌詞はこうしたいし、アルバムのカラーはピンク色がいいし……いろんなイメージが、今までの私の楽曲とは違うイメージが膨らんでいったんですね。そうすることで私自身、この曲がようやくわかって来たような気もして。てい『カードキャプターさくら』に選ばれるべくして選ばれたような、不思議な感覚がありましたね。
ーー早見さんは、いわゆる『カードキャプターさくら』世代なんですよね。
そうなんです、ドンピシャです。キャラクターがみんな大好きで、さくらちゃんのバトルコスチュームに憧れて、クロウカードが入った魔法の書も買ってもらいました。ゲームもやりました。ケロちゃんと旅をしたりするゲームで、めちゃめちゃハマってました。もちろんTVは1話からずっと観ていて、相当影響を受けたと思います。
ーー詞には、そんな『さくら』愛が込められているんですね。
そうです。詞を書くことになって、なんであんなにハマっていたんだろうと考えたら、私、『カードキャプターさくら』を観て、いつもときめいていたんです。無性にあこがれる気持ち、絶対好きだっていう気持ち。あの作品から、キラキラした思いをたくさんもらっていました。もっと根源的なことでいうと、「信じる」とか「絆」とか、自分の力で切り開くとか、そういう大切なことを『カードキャプターさくら』という作品はずーっと言いつづけてくれていたんですよね。大人になった私たちは、今は忙しくてつい忘れちゃうかもしれないけれど、やっぱり本当に大事なことってあるじゃないですか。「絶対、好きだ」っていう気持ち、信じる気持ち、さくらちゃんが教えてくれた大切なこと、忘れないでいたいよね、そんな詞を書けたらいいな、と思っていました。
ーーTVサイズの歌詞は明るく希望に満ちて。でもフルバージョンには揺らぐ少女の心情もうかがえます。「クリアカード編」のストーリーにOLしてるんでしょうか。
そうですね。初めは断然明るくて揺るぎない感じだけれど、成長していくと大変なこともあるかもしれないし、日常というものに追われたりするかもしれない、でも振り返れば原点はそこにある、という感じで流れています。もともと、さくらちゃんを軸とした周りの人たちとの人間関係だったり、さくらちゃんの生き方だったりということを意識しつつ、それに寄り添う形で作りはじめた詞なので、その辺は少し意識しました。
あと「裏テーマ」じゃないですけど、当時私と同じように『カードキャプターさくら』を観ていた人たちが、20年後の今どうしているんだろう、という思いもありましたね。子どもだった私は今、まさかのED曲を作って歌っています。もしかしたら日本にいない人もいるかもしれないし、すごく難しい仕事についている人もいるかもしれないし、それぞれ自分の道を歩いているんだろうな、それってすごく不思議だなと思えたんです。小さいときはみんな同じ『カードキャプターさくら』を観て、同じようにわーって熱狂していたのに、20年分の夢はみんな違うんだな、って。紆余曲折じゃないけれど、川の流れのようにもまれたりしてるのかなとか考えたときに、そういう方々にもこの曲を聴いていただいて、あのときを思い出してもらえたらいいな、って。
そして、この「クリアカード編」から『カードキャプターさくら』に入る人たちには、この曲が何年後かに何かのきっかけになってくれたらいいな、って。そういう、時間のめぐる不思議さみたいなことも、実は隠しテーマとして置いていたりします。
心にしまったトキメキを、宝石の輝きに託して
ーー「Jewelry」というタイトルには、どんな思いが込められているのでしょうか。
タイトルを考えるとき、イメージする言葉をばーって書き出すんですが、「Jewelry」というワードがふっと浮かんだとき、子どものころは「じゅえりー」という響きだけで、ときめいてたなぁって思ったんですね。で、「それって『カードキャプターさくら』と同じだな」って。物語に感じたときめきやワクワク感と、宝石たちの輝きが私のなかでつながって、これに決めました。
ディレクターさんに「ジュエリーってタイトル、いっぱいあるから」と言われて、NGかもと思ったんですが、調べたら意外にもなくて。「じゃ、採用」ということに(笑)
ーーでは歌うときは、レコーディングで意識されたのはどんなことですか。
パワフルに、弱気になることなく歌おう、というディレクターさんたちのディレクションがあって、まずは「明るく」「笑顔で歌おう」と。私自身、あまり弱気にならないようにしようと思いました。自分の歌を歌うとき、だいたい最初は“雫を落とすような”感じに……表現が綺麗すぎますけど(笑)、要は、ポツンと歌い始めることが多いんです。でも今回は最初からドーンって、まっすぐ歌いましょう! みたいな意識は持ちましたね。最初から笑顔! みたいな感じで歌ってました。
ーー実際に『カードキャプターさくら』の本編をご覧になって、その最後に流れる「Jewelry」を聴いて、どんな感想を持ちましたか。
いや、まず、ちょっと信じられなかったです。テロップで「Jewelry」とか、「作詩・作曲・歌 早見沙織」とか出ると、ええーーーっ!? 「一時停止」(笑)。親と一緒に観てたんですけど、一時停止して、家族で、うわぁああ! みたいな(笑)。この曲と『カードキャプターさくら』との出会いからして運命的なものも感じていたので「『カードキャプターさくら』のEDになるために導かれた曲だったんだね、よかったね」みたいな、親戚のおばちゃんみたいな気持ちになってました(笑)。
終わって、ほっとしたというのもありましたね。一ファンの気持ちとしては放送が早く来てほしいと思ってたけれど、歌った人の気持ちとしては、もう怖くて怖くて。本当に大好きな作品ですから、その世界に私の曲が入っていけたのか、すごく不安だったんです。でも放送を観たら「あ、もう、そういう心配じゃないんだ」って。『カードキャプターさくら』というワールドは懐が深いんだな、その世界に入っただけであの曲も『さくら』色に染めてもらえたな、と思いましたね。絵も最高に可愛くて。本当にありがとございますー! って感じでした。
ーー「Jewelry」の聴きどころ、魅力をアピールしつつ、ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
『カードキャプターさくら』の魅力を、私の口からは語りきれないけれど、それでもあふれるこの作品の素敵な部分を、キラキラした宝石みたいなものに例えて歌った楽曲です。歌詞もメロディーも、とにかくまっすぐ前向きに勇気をもって歩いていけるような、パワーを込めて作った楽曲なので、自分の原点に立ち返りたいときとか、いろいろな思いをはせるきっかけになる楽曲になってくれれば嬉しいなと思います。
私のソロ活動としても、この曲があることでバリエーションが広がっていきそうな気がします。それこそジャケットもMVも、この曲がなかったらこういうデザインで写真を撮ることもなかったかもなとか、こういうMVを撮ることもなかったかも、という新鮮な経験がたくさんできたのも、この曲のおかげだと思っています。
あと、個人的にですが、アニメを観て、坂本真綾さんが歌うOP曲「CLEAR」にも私は1ファンとして最高にときめいてしまいました! 「CLEAR」と「Jewelry」、合わせて聴いてもらえると『カードキャプターさくら』の魅力がよりボリュームアップするかと思いますので、そっと真綾さんのおそばに、私はいたいと思います(笑)。
ーーカップリング曲はどんな曲なんですか。
あ、そうですね。「Jewelry」はすごく明るい曲ですが、カップリング曲は真逆の、ちょっと暗い感じになってます(笑)。今回のシングルは二面性のある一枚にできたらと思っていて。割りと「女性」を意識して作りました。女性って明るいところもあれば、ナーバスなところもあると思うので、そのふたつを一緒に聴いてもらえたらいいな、センシティブな感じに仕上がればいいな、と思ってます。カップリング曲のタイトルは「琥珀糖」、ジュエリーです。
ーーでは、最後に。早見さんにとっての「Jewelry」は何ですか?
え~!?……すごい俗物的なものでいいですか。今、イヤリングにめっちゃハマってて。もう「The Jewelry」なんですけど(笑)。イヤリングには昔もハマって大量にコレクションしていたんですが、最近はヴィンテージイヤリングとかにもハマりだし、暇があればいろんなお店とかネットとか、ひたすらチェックしています。すみません、いい話で締めようと思ったのに、最後、しょうもない感じになってしまいました……。
◆プロフィール
はやみ・さおり 5月29日生まれ。東京都出身。アイムエンタープイライズ所属。声優として活躍する一方、主演したTVアニメ『赤髪の白雪姫』のOPテーマ曲「やさしい寄贈」で歌手としてデビュー。ファーストアルバム「live love laugh」はオリコンウィークリーランキング6位を記録。劇場版『はいからさんが通る 前後編』では主演の花村紅緒を演じ、同作品の主題歌も担当。『カードキャプターさくら クリアカード編』にはアーティストとして参加。
<リリース情報>
シングル『Jewelry』
ワーナーブラザース ジャパンより3月28日発売
アーティスト盤:1,944円
通常盤:1,296円
早見沙織公式HP
http://whv-amusic.com/hayamisaori/
「カードキャプターさくら」公式サイト
http://ccsakura-official.com/
「カードキャプターさくら」公式Twitter
@ccsakura_info
推奨ハッシュタグ:#ccsakura
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