多様性についての考え方をメモ

こんにちは。 気づいたら2018年も2ヶ月を過ぎ去ろうとし、2017年は2記事しか書いていないことに気づきました。 あまりアウトプットはしていないですが、なんやかんやで2017年は良い経験をし、成長した年だったと思っています。

diversity、多様性はちょっと前からキーワードとしてあがっている言葉です。 フィンテックや一昔前で言えばクラウドのように言葉だけが先に流行してしまい、えっそれ違うのでは?みたいなこともよく思います。 私自身も、なんとなく言葉の意味だけ捉え、多様性があったほうが良いよねと思っていました。 けれども「多様性がある」と「チーム内でいろんな意見がある状態」というのは違うよねと薄々感じていたところ、もうずいぶん前ですが、目を通した新聞に多様性についての記事がありましたので、簡単にまとめます。

目に留まったのは、日経新聞の「やさしい経済学」での連載です。 内容は「経営戦略としてのダイバーシティ」だったのでチームの一員としての目線ではなく、経営者からの目線でしたが、参考になりました。

まずは、ダイバーシティにはプラスの効果とマイナスの効果があるという話。 3つの理論があげられていました。
1つ目は、集団の情報・意思決定理論という理論。集団のメンバーが多様になることによって、利用できる情報や考え方が増えるため、問題解決能力などでプラスの効果を生むというものです。
2つ目は、ソーシャルカテゴリー理論。集団がウチ・ソトに分かれて互いに偏見を持つようになることから、コミュニケーションの問題、関係性の対立から足並みを揃えるのが難しくなるというものです。
3つ目は、類似性アトラクション理論。類似=似ている人には親近感を覚え、逆に自分とは違いすぎる人とは話をしても無駄と思って話をしなくなるイメージです。多様性で考えると、集団としてまとまりにくくなるというものです。
すべて意識はしていないですが、なんとなく理解できます。

ダイバーシティの特性として表層次元の多様性と深層次元の多様性にわけることが可能ということでした。
表層次元の特性は、人種・民族、性別、国籍といったものです。深層次元の特性は、経歴、知識、スキル、能力といった特性です。
表層の多様性をいかすため、それと密接な関係にある表層の多様性に着目することを「アイデンティティコンシャス」といい、深層の多様性を活かすため、あえて表層の多様性を意識しないことを「アイデンティティブラインド」というらしいです。 シリコンバレーのIT企業は、知識・能力に着目する「アイデンティティブラインド」に当てはまるとか。

ダイバーシティのマネジメント手法として「放任」「規範醸成」「指揮と統制」があげられていました。
「放任」とは、仕事に関連する個性のみに着目し、その他の個性に関しては関与しない方法です。
「規範醸成」とは、異質な意見の対立を相互触発を促すものとして奨励する風土を築くことです。
「指揮と統制」とは、組織的権限を調整し、メンバー同士の関係性をマネジメントすることです。明確に「すべきこと」「してはいけないこと」を決め、周知徹底しなければならないとありました。
3つどれかのパターンをとるわけではなく、組織の状態に応じて、組み合わせることが大切だとありました。

私も含め、日本人ってみんなと横並びの教育だったので尖ることよりも合わせることを重視しますよね。 それは国民性であり、また別の議論になるのでしょうが、多様性を活かし難い集団になりがちであることは間違いない気がします。 議論も下手ですしね。私もうまい人を見習いたいです。 多様性を理論的に仕事のいち手段として理解することによって、いろんなことがスムーズにいくのでしょうか。

またWIREDという雑誌で「Identityデジタル時代のダイヴァーシティ」というタイトルで多様性が取り扱われていました。 アイデンティティダイバーシティと何が関連するんだと不思議に思っていましたが、アイデンティティの違いが多様性を生み出しているんですね。 そう考えると、アイデンティティダイバーシティは切り離すことができないものだと思います。 アイデンティティを理解するというか、自分を掘り下げ自分という人間を理解することで、多様性への理解や厚みを持たせることもできるかもしれません。
私もまずは自分自身をもっと知ることから始めようかな。