カスタム検索
表示順:
Relevance
Relevance
Date
ウェブ
 
 
 

サーバレスのオープンソース実装「OpenFaaS」の作者、VMwareが雇用しフルタイムで開発へ

2018年2月23日


サーバレスコンピューティングには、AWS LambdaやAzure Functionsなどクラウドベンダの独自実装だけでなく、IBMが採用したOpenWhisk、オラクルが採用する「FnProject」など、オープンソースのさまざまな実装が登場しています。

そのオープンソースによるサーバレスコンピューティングの実装のひとつに「OpenFaaS」があります。

OpenFaaS

このOpenFaaSの作者であるAlex Ellis氏が、VMwareに雇用されてフルタイムでOpenFaaSの開発に取りかかることが、同氏のブログにポストされた記事「I'm going to be working on OpenFaaS full-time」で発表されました。その一部を引用します。

And after many conversations, I decided that the Open Source Technology Center (OSTC) at VMware would be the best place for me to do that. This option makes sense because I will get to retain control of the project and the brand while collaborating alongside other Open Source leaders with expertise in the containers and virtualization field.

多くの議論を経て、私はVMwareのOpen Source Technology Center(OSTC)がOpenFaaSを開発する上で最高の場所だと決めた。私は、このオープンソースのリーダーとしてコンテナや仮想化の分野の専門家と協力でき、引き続きOpenFaaSのブランドやプロジェクトを管理できるからだ。

VMwareのサーバレスはどうなる?

OpenFaaSはDockerコンテナをファンクションとしてイベントから呼び出せる仕組みを提供する、シンプルで柔軟性の高いサーバレスコンピューティング環境とされています。

VMwareは特定のサーバレスコンピューティング環境をまだvSphereなどに実装していないため、OpenFaaSの作者をVMwareが雇用したとことで、VMwareがこれから提供するであろうサーバレスコンピューティング環境の候補としてOpenFaaSが考えられていると想像できます。

一方、VMwareと同じDell Technologiesグループの一員であるPivotalは、vSphere環境にも対応するサーバレスコンピューティング環境の「Pivotal Function Service」を昨年12月に発表。2018年後半には登場する予定です。

このPivotal Function Serviceは、これもオープンソースによるサーバレスコンピューティングの実装である「riff」がベースになっています。

サーバレスコンピューティング環境の実装はいま多くの選択肢があります。VMwareはいま、そうしたなかから有力となる選択肢を見極めようとしているのかもしれません。

follow us in feedly

カテゴリ クラウド
タグ  VMware , サーバレスアーキテクチャ


前の記事
AWSのシステム構成情報を集めて構成図を自動生成してくれる「CloudMapper」、オープンソースで公開


カテゴリ



Blogger in Chief

photo of jniino Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

人気記事ランキング

  1. 技術選定の審美眼。時代を超えて生き続ける技術と、破壊的な変化をもたらす技術を見極める(前編)。デブサミ2018
  2. AWSのシステム構成情報を集めて構成図を自動生成してくれる「CloudMapper」、オープンソースで公開
  3. 技術選定の審美眼。時代を超えて生き続ける技術と、破壊的な変化をもたらす技術を見極める(後編)。デブサミ2018
  4. W3C、「WebAssembly」仕様について初めてのワーキングドラフトを公開
  5. Rustが、コードのスタイルガイド「Rust Style Guide」と自動整形ツールを導入する理由。コードをめぐる議論を省き、メンタルの負担を減らし、プログラマを参加しやすくする
  6. GitHubが示した2018年のオープンソースのトレンド。Angularのようなクロスプラットフォーム対応ツール、機械学習などに加え、学習や就職支援ツールも盛り上がると
  7. Amazon S3クライアント機能を搭載した、オープンソースのWindows対応FTPクライアント「WinSCP 5.13」リリース。FTPサーバのようにAmazon S3を操作
  8. サーバレスコンピューティングの基本的な知識を網羅。その定義、歴史、ユースケース、利点と欠点、モデルなどをまとめたホワイトペーパー「CNCF Serverless Whitepaper v1.0」をCNCFが公開
  9. AppleもiOS/macOSをProgressive Web Apps(PWA)対応へ。次のSafari 11.1でService Workerなど実装
  10. ITエンジニアが投票した「ITエンジニア本大賞2018」ベスト10が発表。人工知能の教科書/アルゴリズム図鑑/退屈なことはPythonにやらせよう、などランクイン


新着記事 10本


PR - Books


fig

fig

fig