近年、日本でブームになりつつあるビールスタイルの1つ。それがサワービールです。2015年頃から、アメリカで人気に火が着き始め日本でもその影響を受けて多くみられるようになってきています。今回はそんなサワービールについてみていきましょう。
ベルギー発祥のサワービール。サワービールは酸味があるクラフトビールのことを指します。ビールは基本的に苦味が強い印象ですが、酸味がメインということですね。スタウトなども酸味がありますが、メインの要素が酸味ではないので別のカテゴリーとなります。サワービールの酸味の幅はとても広く、さっぱりとしたような爽快感のある酸味や、酸味に強い人では耐えられないほど酸っぱいものまで様々といった感じです。 また、作る工程が複雑で、サワービールはレッドエールや、ブロンドエールなどの完成されているクラフトビールを、二次発酵させて造るというもの。二次発酵には、20ヶ月以上もかかるものもあるほどです。 他のクラフトビールでは使わないバクテリアや乳酸菌から造られています。サワービールの酸味は原料で使う乳酸菌からもきていることがわかります。ヨーグルトにも乳酸菌が使われていますよね。砂糖が入っていないプレーンのヨーグルトが酸っぱいと感じたことがあると思いますが、まさに、あの感じです。そこにエキスを加えたりするなど、造る手間がかかりすぎることからベルギーのサワービール職人が減少しているとのことです。
そんなサワービールを美味しく飲むには、まず、冷蔵庫でよく冷やしてください。そして、キンキンに冷えたサワービールをワイングラスに注いで飲みます。ワイングラスで飲むことでビールの複雑な香りを存分に楽しめます。 ここで1つ意識してほしいのが、ゆっくり時間を使って味わうことです。そうして飲むことで、酸味に次第に慣れてきます。慣れてきた後に、酸味以外の味わい、香りを感じることができます。飲み方のイメージは、ワインのように、じっくり時間をかけて。
今回ご紹介したサワービール。歴史は浅いものの、ジワジワと世界中で流行し始めているスタイルです。ビールの「苦い」といったイメージから「酸っぱい」と、イメージが大幅に変わるきっかけになるのではないでしょうか。なので、普段はビールの苦味が苦手な方や、暑い夏の日にさっぱりしたい時などに是非飲んでほしいビールです。あなたにあったサワービールを見つけてみてください。