ミュージアムは、カエルの仮面をかぶった人物が、紙切れに処刑の仕方を書いて、猟奇的な事件を起こしていきます。刑事である沢村久志は、犯人を捕まえようとしますが、意外な人物が新たな標的になるのです(ネタバレなし)
『ミュージアム』のキャスト
日本のサスペンス映画『ミュージアム』は、2016年11月12日に日本で上映されました。DVDの収録時間は132分になります。
監督&脚本&原作
巴亮介先生の漫画『ミュージアム』を原作にしたのが、猟奇的な事件が行われる映画『ミュージアム』です。
- 監督:大友啓史
- 脚本:高橋泉&藤井清美&大友啓史
- 原作:巴亮介
登場人物と役者
ミュージアムで、猟奇的な事件を起こすカエル男を演じるのが、なんと爽やかなイケメン俳優である妻夫木聡さんです。この映画では特殊メイクでスキンヘッド姿になって、沢村久志刑事(演:小栗旬)を追い詰めていきます。
- 沢村久志/家庭を顧みない刑事(演:小栗旬)
- 西野純一/久志の後輩(演:野村周平)
- 沢村遥/久志の妻(演:尾野真千子)
- 堤優一/カエル男に襲撃される男性(演:田口巧輝)
- カエル男/猟奇的な事件を起こす犯人(演:妻夫木聡)
『ミュージアム』のストーリー
沢村久志は刑事の仕事ばかりを優先していて、妻の遥から「あなたは父親として最低よ」と言われた事がありました。それから妻は息子を連れて出ていくのですが、久志は未だに、その過去を引きずっていたのです。
愉快犯の犯行?(起)
過去に悩まされている久志は、電話で事件があった事を知らされて、現場へ急行します。そこでは後輩の西野が気分が悪くなって吐いていました。それを見た久志は仕方ないなと思いながらも現場検証を行っていきます。
現場検証の結果では、被害者は生きたままの状態で、犯人が放った犬たちによって、噛み付かれて亡くなった事が分かりました。その他に分かった事と言えば、雨合羽を着た者がいた事ぐらいでした。
そして保健所から、捕獲した犬の口から紙切れが出てきた事を知らされたので、確認してみたら『ドックフードの刑』と書かれていたのです。それはまるで被害者を処刑した方法を示すかのように。
犯人にマークされていた久志(承)
猟奇的な事件は、さらに続いてしまって、引きこもりになっていた堤優一が狙われました。この被害者は母子家庭でしたが、母親の収入を当てにして、ゲーム三昧の毎日でした。犯人はそんな人物の顔をけずりとって、処刑してしまったのです。
久志たちは再び現場検証しますが、今度も紙切れが残してあって『母の痛みを知りましょう刑』と書かれてありました。実は、ドックフードの刑で亡くなった人物も動物を保健所に送っていた過去があって、犯人は被害者の事を知り尽くしていたのです。
久志は西野と一緒に食事をしていた時に、拘束されて顔を削られていたのなら、被害者がせめてもの抵抗で犯人の指を噛んだはずと推測していました。所が、近くの席に座っていた人物が、手の指を怪我していたのです。
犯人の動機は復讐?(転)
久志はすぐに追いかけようとしますが、すでに指を怪我していた人物はいなくなっていました。それから、職場に来た久志は、被害者に意外な共通点がある事が分かったのです。それは以前に行われた裁判員になった人物ばかりが被害者になっていたのです。
しかも、その裁判員を務めていた一人が、久志の妻でした。その裁判では、残酷な行為で少女の命を奪った男に対して極刑を言い渡したのです。しかし、その時の被告は自ら命を絶ったのです。久志たちは、被告の知り合いによる復讐と推測しました。
所が、犯人は遂に久志の妻子を拉致してしまいます。久志たちは、必死の思いで、ビルの屋上で犯人を追い詰めました。しかし、カエルの仮面をかぶった犯人は意外な動機を打ち明けて、それは復讐ではなく、ミュージアムで自分が作った作品で人々を楽しませるためだったのです。
残酷な2つのモノを発見(結)
カエル男は西野をビルの屋上から突き飛ばしてしまって、それに気を取られている間に犯人を再び逃してしまいます。それでも久志は何とかカエル男の自宅を突き止めて、侵入しますが、逆に気絶させられて、ある部屋に監禁されます。
そこで犯人に出されたハンバーガーやジュースを口にしますが、パスワードを入力して隣の部屋へ出られました。所が、そこには何かをミンチにした形跡があって、光を放っている扉を開いたら、恐ろしいモノが2つ並べられていたのです。
久志はそれを見て思わず絶叫してしまいます。それをモニターで見ていたカエル男は「私はアーティストだ、人々を楽しませる」と高笑いします。はたして久志は扉の向こうで何を見たのでしょうか?そして家族と一緒になれる日は来ないのでしょうか?
『ミュージアム』の豆知識
カエルの仮面を被った犯人によって、次々に被害者が出ていくサスンペンス映画『ミュージアム』の主題歌を紹介しながら、共通点のある映画『予告犯』と比較してみます。
ミュージアムの主題歌
映画『ミュージアム』の主題歌は『Taking Off』で、ONE OK ROCKというバンドが担当しました。このバンドは、その他にも映画の主題歌を担当した事があります。
この歌は、ほとんどが英語なので何を歌っているのか分かりませんが、テンポの早い曲調で、1秒でも早くカエル男を捕まえようとする久志の気持ちを表しているようです。
映画『ミュージアム』と『予告犯』
ミュージアムではカエルの仮面を被っていましたが、映画『予告犯』では新聞紙のマスクを被った男が犯行を予告するものでした。顔を隠して犯行を繰り返すという点では一致しています。
しかしミュージアムとは違って、予告犯では被害者となる人物には落ち度があって、命まで奪われるものではありませんでした。そのため、予告犯は世間から支持されていたのです。
そのため、顔を隠すという点では同じでも、ストーリーの内容には大きな違いがあるので、ミュージアムが面白かった方は、予告犯も見ておく価値はあります。
『ミュージアム』の感想
ミュージアムでは、カエル男が裁判員になった者たちを次々に、残酷な処刑をしていき、作品にしていく事を楽しんでいきました。そのような猟奇的なサスペンス映画を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。
ミュージアムの残念な所
この映画の冒頭で、経験のある刑事が現場へ向かったら、そこには経験の浅い刑事が気分を悪くして吐いているシーンがあります。しかし、そのようなシーンは多くの映画で使われているので、正直な話ですが「またか」と思ってしまいました。
カエル男が猟奇的な犯行を繰りかえす動機は、処刑した人々の写真を見て楽しむ事でした。しかし、そのような経緯に至った話があまり出てこなかったのです。
そのため、カエル男が猟奇的な犯行に及ぶようになった理由が、もう少し出てきたら良かったのになぁと思いましたね。
ミュージアムの見所
ミュージアムでは、妻夫木聡さんがカエル男を熱演していて、残酷な犯罪を無上の喜びとして感情を爆発させていました。その姿は、どこからどうみても異常者にしか見えなくて、この映画のストーリーが盛り上がる瞬間でした。
この映画のストーリーに引き込まれるのも、妻夫木聡さんの熱演が大きかったので、ミュージアムを見る時には妻夫木聡さんに注目して欲しいですね。