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石川トキ 日中交流の懸け橋に 羽咋の村本さん 写真集無料配布へ
羽咋市上中山町の日本中国朱鷺(とき)保護協会名誉会長、村本義雄さん(92)の元に、中国の友人からトキの写真集百冊が届いた。「朱鷺的故事」と題し、説明文は中国語で書かれており、村本さんは「県内にいる中国の子どもたちに読んでほしい」と、希望者に無料で配布したい考えだ。(小塚泉) 県内の中国の子ども向けに村本さんは昨年、自身のトキの保護活動六十年の集大成として「中国のトキを慕いて」を出版し、中国に四十冊贈っており、その返礼として、親交がある陝西(せんせい)省林業庁の常秀雲(じょうしゅううん)教授から、県日中文化交流促進会の種けい珂理事長を通して届いた。常さんも写真集の三人の編著者の一人に加わり、写真は現地のカメラマン二人が撮影した。 「朱鷺的故事」のタイトルは、トキの物語と訳される。七十二ページから成り、トキの鮮やかな羽根の色が随所に登場し、絶滅した経緯や巣ごもりから産卵、巣立ち、天敵への警戒などの生態を紹介。村本さんは「写真集というだけではなく、生態を研究する貴重な資料でもある」と話す。 村本さんは一九九三年から二〇〇六年にかけて二十回余り、中国のトキの繁殖地を訪れている。「当時は山間部に車を六時間ほど走らせてようやく生息地にたどり着いた。現在はまちなかでもトキが見られるようになった」と、写真を見ながら驚きを語った。 日本語に訳してもらった上で、国内の鳥類研究所や政府機関にも届けたい考えを持っている。 村本さんは「中国の子どもたちがトキのことを学んで、将来、日中の友好交流を深めてほしい。旧正月を祝う中国の子どもたちへのお年玉にもなれば」と話している。 希望者は〒925 0011 羽咋市上中山町レ八、村本義雄さん方へ郵送で申し込む。 今、あなたにオススメ
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