2018年2月14日に配信されたWindows10 v1709 Fall Creators Update用のセキュリティアップデートKB4074588を適用すると、USB接続のキーボードやマウスが認識しなくなるという割とヤバイ不具合報告が多数出ています。
これらはほんの一例で、 「マウス 認識」 や 「キーボード 認識」 でツイッター検索をすると阿鼻叫喚となっています。
厄介なのはKB4074588のインストール直後だけでなく、しばらく経ってから発症する場合もあるようです。必ず発症するとはかぎりませんが、もし、この不具合に遭遇したらKB4074588をアンインストールすることで直ります。しかし、入力機器が死亡しているため、どうやってアンインストールするのかが問題です。
PS/2のキーボード・マウスだと動くらしいので、お持ちの方はそれで操作ができます。キーボードあるいはマウスの片方だけ動く場合もなんとかなるでしょう。PS/2入力機器もなく、マウスもキーボードも死んでいる場合は、割と絶望的です。解決方法はありますが、難易度は高めです。 (長いため後述します)
現状、KB4074588は非常に危険なため、まだ適用されていない方は引き続き様子見した方が良いでしょう。既に適用済みの方でも 「何かあっても自分で対処できる」 という自信のある人以外はアンインストールしておいた方が良いかもしれません。
ただ、言うまでもないことですが、アンインストールするとKB4074588に含まれる脆弱性の修正の穴は開いたままとなります。操作不能になるリスクを犯してでもセキュリティを取るか、セキュリティを投げ捨てて操作不能のリスクを無くすか、どっちを優先するかの判断はお任せいたします。
以下、PS/2入力機器もなく、マウスもキーボードも死んでいる人向けにWindows10の回復環境を使用したKB4074588のアンインストール方法になります。まずは64bit版向けで、最後に32bit版の補足があります。
まず、ここのページの 「インストールメディアをお持ちの場合」 あるいは 「インストール メディアをお持ちでない場合」 のいずれかの手順を参考にして回復環境を起動します。回復環境だと入力機器が使えます。
後者の手順でOS起動中に3回故意に電源を落とした場合は、4回目の起動中に 「自動修復を準備しています」 と表示されるようになります。この表示がされたら回復環境が起動するのでそのまま待ちましょう。
待っていたら最終的に上記の画面が表示されるので『詳細オプション』を選択して回復環境に入ります。
回復環境に入ったら『トラブルシューティング』を選択。
続いて『詳細オプション』を選択。
続いて『コマンドプロンプト』を選択。その後、アカウントを選択してパスワードを入力したら(パスワードを設定していない場合は何も入力せずに『続行』)、
『X:\windows\system32>』と表示されたコマンドプロンプトが起動します。ここに下記のコマンドを打ち込んでエンター。
- [64bit版]
dism /image:D:\ /remove-package /ScratchDir:D:\ /PackageName:Package_for_RollupFix~31bf3856ad364e35~amd64~~16299.248.1.17 |
上手くいくと上記のような表示になり、アンインストールが行われます。
アンインストールが終わったら『exit』と入力してエンターで最初の画面に戻りますので、『PCの電源を切る』を選択して終了。再起動後はwushowhide.diagcabやWindows Update MiniToolなどでKB4074588を非表示入りにしておきましょう。お疲れ様でした。
で、ここまでの方法は64bit版になります。以下、32bit版の補足説明です。
コマンドプロンプトの起動までは同じですが、コマンドプロンプトを起動したら
dism /image:D:\ /ScratchDir:D:\ /get-packages |
ズラーっと文字列が表示されるので、KB4074588と思われるパッケージIDを範囲選択してコピー。32bit版Windows10は持っていないため、パッケージIDが何かは自分にはわかりません。ごめんなさい。おそらく64bit版の『Package_for_RollupFix~31bf3856ad364e35~amd64~~16299.248.1.17』に近い名前だと思いますが、日付等で判断してください。
あとは、64bit版と同様に
- [32bit版]
dism /image:D:\ /remove-package /ScratchDir:D:\ /PackageName:パッケージID |
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更新履歴
① 各コマンドに『/ScratchDir:D:\』を追記。なしでもアンインストールできましたが、あるとより確実かと思います。
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