【テヘラン=共同】イランの首都テヘランの空港を18日午前8時ごろ(日本時間同午後1時半ごろ)に出発した同国のアセマン航空の国内線旅客機が目的地の南部ヤスジ近郊の山中に墜落した。地元メディアが報じた。墜落現場は山岳地帯で、捜索活動は悪天候のため難航している。同社などの情報によると、乗客乗員66人は全員死亡したとみられる。
在イラン日本大使館によると、搭乗者に日本人はいなかった。
イラン航空当局は旅客機の機影がテヘラン(メヘラバード)国際空港を離陸して約50分後にレーダーから消えたとしており、墜落の詳しい原因を調べている。墜落現場は航路上のイラン中部セミロムとヤスジの中間付近。一帯は険しい山岳地帯で、濃霧も立ち込めて視界不良が続いている。
搭乗していたのは、子どもを含む乗客60人と乗員6人。旅客機はフランスとイタリア合弁の航空機メーカーが製造した双発プロペラ機ATR72で、製造から20年以上が経過していた。
イランは核兵器開発疑惑に伴う経済制裁が2016年1月まで続いた影響で、旅客機の更新が遅れている。機体の老朽化が深刻で、死傷者を伴う事故も時折発生する。