福井県立高志高2年の天谷武琉さん(16)=同県鯖江市=が考案したブックストッパーがこのほど、特許を取得した。福井県発明協会によると、県内高校生の特許取得は非常に珍しく、天谷さんは「自分の考えが認められうれしい」と喜んでいる。
天谷さんは、開いた教科書のページがめくれていくことに不便を感じ、1年の美術授業で紙製のブックストッパーを制作した。しめ縄などに垂らす紙垂を参考に長方形の厚紙に切れ目を入れ、展開して本に挟み込むと両ページを抑える仕組みになっている。
特許庁や日本弁理士会などが主催するコンテストで優秀賞に輝き、特許出願支援を受け書類を作成した。アイデアを文字で表現することに苦労したが、約1年かけ申請書類をまとめた。考えを整理していく中で、針金をS字形にしたストッパーも考案。発明は1月26日に特許登録された。
特許証を手にした天谷さんは「先生や弁理士のおかげ。自分の考えがインターネット上で世界中に公開されることになり、すごいことを達成した」と誇らしげに話し、「誰かが商品化し使ってくれたら」と期待した。
指導した美術の野村由香里教諭は「高校生ならではのアイデアをすくい取ってもらい、面白さを味わったと思う。この経験を将来や進路に生かしてほしい」とたたえた。
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