うらがみらいぶらり

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「犬山あおいの胸問題」を考察する ~重力による乳の実在性獲得仮説~

  『ゆるキャン△』が今季の筆頭格ともいえる秀逸なアニメとしてブイブイ言わせ始めた最中、インターネット上では奇妙な、しかし納得せざるを得ない事象が起きている。「犬山あおいの胸問題」である。

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2018年2月18日時点での「犬山あおい」のGoogleサジェスト。

 

 そう、彼女のバストは豊満であった。それを視聴者がわからされたのは5話だった。

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 5話はKING OF EMOTIONな名話であり、それだけで本作の地位を押し上げるほどなのだが、なにより開幕数秒のこのカットが視聴者の度肝を抜き、ある者は射精し、ある者はスケベ・犬山・ファンアートを投函し、またある者がそれで射精した――無限ループ、いわば輪廻の発現である。

 今や『ゆるキャン△』のスケベなイラストは山火事のように増加の一途をたどり、本栖湖という名の湾岸地区で着実に勢力を伸ばし続けている。

 しかし、それはなぜか? 今季は他にも豊満な女体を誇るキャラは多くいる。だのになぜ、犬山あおいがスターダムに上り詰めたのか?

 それを真面目に考えない人々が多すぎる。シコるなら真面目に考えなさい。よって、以下では「犬山あおいの胸問題」を、徹底して考えることとする。

 

1. 乳の重力と実在性

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 犬山あおいがどのような女であるかは本稿で語るべきことではないだろう。公式ホゥムペェジを見ればよいし、というか『ゆるキャン△』本編を見てください。本稿で理解すべきたったひとつのことは、「犬山あおいの乳はデカい」だけである。

 だが、飽食の時代たる昨今、ただデカいだけでは話題にはなり得ない。コンクリートジャングルを生きる現代人にとって、高層ビルの1本や100本、めずらしいものではない。

 カギとなるのは、「重力」の存在である。以下にて図説する。

 

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図:5話の犬山あおいの乳を分析する


 とにかく、5話のこのシーンにおける彼女の乳房は「重力」を感じる描き方がなされている。乳房の形、ブラのデザインもさることながら、「ブラ紐が張っている」という描写はかなり細かい。その細かい一芸が、「張っている」→「重いものがある」→「乳が重い」というイメージ想起を、ごく自然に生み出す一因となっている。

 この「乳の重み」が、ある種の実在性を想像していると、私は考える。

 どれほど大きく描こうとも、平面に描かれた乳は虚構であり、ファンタジーである。「B119のOカップ」などめずらしくもないし、時にはラバースーツのように衣服が張り付くこともある。そもそもブラ無しできれいな形を保っているなんてザラだ。そういった乳はペガサスやドラゴンのようなもので、我々はそのファンタジー性を楽しみ、そして勃起する。

 しかし、「乳にかかる重力」が精緻に描写されたとたん、絵に書かれた乳は説得力を帯びる。眼前に映るバストは、我々と同じ、地上の重力を受け、存在する……その認識こそが、リアルな情欲をかきたてるのである。

 犬山あおいの乳は単にデカいから話題になったのではない。「実在感をもったデカさ」があったからこそ、視聴者は震撼させられたのである。

 

2. そのバストは6秒で現れた

 「重み」による実在性が圧倒的話題とシコリティを創出したことを上にて記した。しかし、5話において見逃せない点がひとつある。「登場の速さ」である。

 犬山のバストは5話のどこで登場したか? 答えは「本編開始より6秒。ウサイン・ボルトよりも速い。

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参考:ニコニコ動画で再生

 「女の裸は早く出すべきである」とは、昨今の深夜アニメにおける主流のスタンスである。我々はそれを石鹸枠アニメラッシュの時代を経て、すっかり熟知しているはずだ。

 

wasasula.hatenablog.com

 

 当時『銃皇無尽のファフニール』ですら、女の裸が出てくるまでには1分28秒も要した。これを踏まえれば、6秒というスコアがいかにすさまじいか理解できるだろう。

 犬山あおいのバストは、いわば「スケベの進歩」として人類史に刻まれるべき偉業である。

 

3. 冬という環境に仕込まれた爆弾

 もう一点、ささやかだが大事な要素がある。「冬」という環境だ。

 『ゆるキャン△』は冬のソロキャンプを描くところから物語が始まり、その後も冬キャンプを中心に描いているため、少なくともアニメ化範囲内は全て冬の出来事である。ゆえに、登場人物も全面的に冬着。ふわふわもこもこな衣服は、爆弾を隠すにはうってつけである。

 

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 まずは制服。この時点ですでにサイズ感がうかがい知れる。だが、上にセーターを着込んでいるため着ぶくれという線が捨てきれない。黒ストのGOODな脚に目が行くのもあり、「まぁよくあるデカさやな」くらいの意識でとどまる。繰り返すが、ただデカいだけでは話題にはなり得ないのである。*1

 

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 次にジャージ。こうして遠目で見ても「あっでけえ」と意識できるが、なにせ冬のジャージである。MASSなシコリティとして機能するかといえば怪しく、あくまでスケール感を測る資料として落ち着くだろう。

 

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 そして4話登場の私服。この作品は各キャラの私服がとにかくさいきょうにかわいいのだが、この時の犬山あおいの私服も、もこもこ着込んだゆるふわ森ガール的な感じであり、身体のラインなどが目立ちにくい。剥かねばわからぬ状況である。

 

 ここまでご覧のように、冬服は胸の大きさが若干目立ちにくい。それでもなお主張するアルプスがそびえている*2のはたしかだが、「巨乳キャラの記号」の域を出ない描き方ではあるので意識が向きにくいのである。

 そうした環境下において、開幕わずか6秒でぶん投げられるダイナマイト。爆弾テロは年々巧妙化しているが、本作にもそれがあてはまる、ということだろう。

 

総括

 以上、「重み」「速度」「環境」の3点において、犬山あおいの乳がいかに圧倒的なパワーを発揮するかを記してきた。「生々しい重みの乳」という強みを発揮する彼女は、間違いなく今季のシコリティ・バトルにおけるトップメタだ。

 ここまで記して気がつくのは、彼女の身体をざっくり言い表すと「ダウンサイジングした団地妻」なんじゃないかということである。実際、団地妻の熟れたボディめいたタッチのスケベイラストが多いし、目につく絵師もそのベクトルが強そうな印象を受ける。

 ちなみにいまはゆるキャン△全体がスケベムーブメントを迎えており、「マイクロビキニマフラー」が特に強い。僕はどちらかといえば「マフラー手袋靴下のみあと全裸」の方がすきなのだが……それも野暮なオーダーだろう。万人がリビドーに正直であるべきである。

 なお、「ゆるキャン△でシコるな警察」も各所で見られるが、僕から言えることはただ一つ。

 

「ゆるキャン△でシコるのは間違っているかもしれない。でも、ゆるキャン△でシコりたいと思う気持ちは間違ってない」

*1:加えて、学外では冬物のコートを羽織ってしまい、いよいよ胸のサイズがわからなくなる。

*2:それに比べて他のキャラが「十勝平野か?」と言いたくなる体躯なので余計に目立つことは確か。