■近くの中小業者「被害はわれわれにも及んでいる」
両店舗の意地の張り合いを見つめる周囲の視線も冷ややかだ。特に周囲に10軒近くある中小ネットカフェは、頭を抱えている。近くで10年近く運営してきた小規模ネットカフェは最近、客足が30%水準にまで減ってしまった。同店のオーナーは1日、「ネットカフェの跡地によく入居するビリヤード場も客足が遠のいたと言う」とし「300ウォンのラーメンがあればネットカフェで一日を過ごすことができるのに、あえて飲食店を訪れる必要がない」と声を上げた。
同じビル内に同業種を入居させることで紛争を誘発したビルのオーナーに対しても、批判の声が集中している。その他のネットカフェのオーナーは「ネットカフェはコンビニやフライドチキンのように零細企業の代表格のようなものだが、大物同士のけんかによって周囲の小物までが被害を被るのではないかと思うと、気が気でない」とつらい心境に触れる。これについて、高麗大学社会学科のユン・インジン教授は「経済的な利益を得ようとする事業で、非理性的な感情のもつれが発生するのは、韓国社会の全般で見られる葛藤の側面を物語っている。相手を圧倒することで自分の利益を実現するというのは不可能だということを悟り、妥協にこぎ着けるべきだ」と主張する。また、ソウル大学心理学科のクァク・クムジュ教授は「ささいなことでも互いに歩み寄ることができず、極端な方向へと向かってしまうという点で、周りでもよく見受けられることだ。亜州大の学生やビルのオーナーなど関係のある第三者が加わることで、解決へと向かうこともある」と説明した。