越路吹雪物語 #28[解][字] 2018.02.14

142月 - による admin - 0 - 未分類

全力を尽くして頑張ろうと思っています。
あなたは?私は皆様の胸を借りて頑張ります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
この年の春に再開された大劇場の宝塚公演は娯楽に飢えた人々の心をしっかりとつかみ戦後復興の歩みと共にその人気は日に日に増していきました
今日?えっ…?それって来週じゃなかった?もうまったくコーちゃんさんは困ったもんだね。
わざわざ東京から取材に来るんだから絶対に遅刻しないようにってお時さんに言われてたでしょ?それが遅刻どころか日にちを間違えてどうするんですか?でもほらこうやっておけいちゃんが教えてくれたから大丈夫。
うんよかったよかった。
おけいちゃんも苦労が絶えないね。
(慶子)本当。
悠子さん顔まだ半分も作れてないじゃない。
早くしろっ。
はーい。
(ブザー)一幕に出る人はあと5分!しっかり支度して千秋楽頑張るよ!
(一同)はい!薫ちゃん。
(八千草薫)はい!はい。
目閉じて。
はい…。
急いでも焦っちゃ駄目。
心はゆっくり役に入っていく事。
また一人完全に落ちたね。
さすが人たらしコーちゃんさん。
(一同)フフフ…。
ほい!
大劇場再開と共にコーちゃんこと越路吹雪の人気はうなぎ登り
二枚目からコミカルな役までを見事にこなし何よりその歌声の素晴らしさが多くのファンを魅了したのでした

(岩谷時子)本当にごめんなさいね。
どうしても今日中にやらなきゃならない事が出来てしまって…。
謝らなくていいって。
お時さんが忙しいのはよーくわかってるから。
そうそう。
今や雑誌『歌劇』はお時さんでもってるからね。
でも本当に大丈夫?あなたたちだけで。
大丈夫だって。
新しい記者さんだから失礼のないようにね。
任せてください。
越路吹雪とこの三羽ガラス宝塚のモットー「清く正しく美しく」の精神で頑張ってきますって。
お願いよ。
んじゃ行ってくるね〜。
はいいってらっしゃい。
いってきます。
いってらっしゃい。
大劇場の再開に合わせ雑誌『歌劇』も復刊
時子は目が回るような忙しい日々を送っていました
(平山文章)ただいま。
おかえりなさい。
今お茶いれますね。
いやいいいい!仕事続けて。
僕も今はお茶より仕事。
はい。
はあ…。
しっかしあれだなあ。
そろそろ本気で新しい人間入れる事考えないとなあ。
お時だって体がもたないよなあ。
いえ…私は大丈夫です。
こう見えて体は丈夫ですから。
そうか?はい。
(須藤則夫)あの…はじめまして。
『週刊あけぼの』の須藤と申します。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。
はじめまして越路吹雪です。
淡島千景です。
久慈あさみです。
南悠子です。
今日は…。
(4人)よろしくお願い致します。
は…はい。
こちらこそ…。
あっどうぞおかけください。
(4人)失礼します。
あの…本日は本当にありがとうございます。
皆さんのような宝塚のきらめくスターさんの取材が出来る事大変光栄に思っています。
読者からの要望もとても多くてですね。
何しろ宝塚ものすごい人気ですから「清く正しく美しく」の言葉のとおりの美しい花園で観客に夢を見させてくださる皆さんの素顔をですね…。
あっ!すいません…。
あれですね何か飲み物をね…。
えっと…何がいいですか?オ…オレンジジュースとかソーダ水とか…。
私ビール!私もビール。
(淑子)私も。
私ウイスキーロックで。
えっ?あと灰皿もね。
(店員)かしこまりました!
(煙を吐く音)今朝『週刊あけぼの』の須藤さんからお電話がありました。
フフ…やっぱり?やっぱりじゃないでしょ?初めての記者さんの前でビールウイスキーがぶ飲みするわたばこスパスパ吸うわあなたたち何考えてるの?だって「素顔の私たちを」って言われたから。
ねえ?そうそう。
おけいちゃんは普段たばこ吸わないでしょうが!いやあでもほら公演楽日で気分も開放的になるってもんじゃないですか。
そうそうパーッと…。
でもおっかしかったよね須藤さんのあのハトが豆鉄砲くらったみたいな顔…。
(悠子)体も固まっちゃってね。
あれはからかい甲斐があったわ。
ほらやっぱり!あなたたち最初から若い記者さんだからからかってやろうと思ってたんでしょ!やっぱり私がついていくべきだったわ。
お時さんがついてきてたって同じだったって。
だってパーッと楽しいほうが取材も進むってもんじゃない。
須藤さんだって結構最後のほうは一緒になって笑ってましたよね?うん。
だからお時さんが心配する事ないの。
最後も華麗にごあいさつしましたしね。
みんなで投げキッスしたら顔真っ赤にしちゃってね〜!そう!ゆでダコみたいに…。
あれは傑作でした!
(机をたたく音)あなたたちそんな事までしたの!?
(森継男)相変わらずうるさいなあ。
森さん…!
(一同)森ちゃん…!よかった…!無事だったんだね!ああ。
もうなかなか帰ってこないんだもん心配しましたよ!おかえりなさい。
ああ。
死に損なってなんとか帰ってきた。
ご苦労さまでした。
今すごく忙しいんです。
よろしくお願いしますね。
ああ。
とにかくさ荷物下ろせば?ほら重いでしょ。
(悠子)家寄らないでそのまま来たんですか?まあ…。
愛だな宝塚への愛!森…!ただ今帰ってきました。
森!!よく無事だった。
よく帰ってきた!よかった…。
よかった!
(平山の泣き声)ありがとうございます。
8年にわたる長き戦争の間宝塚歌劇団からも多くの男たちが戦場へと駆り出されていきました
森のように無事に帰ってきた者もいれば遺骨となって帰国した者もいました
宝塚に限らず日本中で大きな悲しみと新しい明日への希望が交錯するそんな時代でした
そうそう例の週刊誌ですがさすがにそのままを記事にする事ははばかられたらしくそれはそれは見事に宝塚ファンの夢を壊さない記事に仕上げてくれたのでした
そして時は経ち終戦から4年
『ブギウギ巴里』!ヤー!「ブギウギリズムでいざ踊れ」「素敵なリズムよブギウギ」「何処でもここでも皆踊る」「楽しリズムよブギウギ」「アメリカ生れの素敵なリズムが」「うるわしの思い出モン巴里」「我が巴里」「たそがれ時のそぞろ歩きや」
戦後怒涛のように流れ込んできた外国音楽を魅力的に歌いこなすコーちゃんに観客は喝采を送りその個性的な芸風と相まって彼女は押しも押されぬ宝塚の大スターとなったのです
「セブン早い早いセブン」「あたしは良い気分」「長い線路ひとり眺めて」
(女学生たちのはしゃぎ声)はい。
ありがとうございます。
ああごめんね。
稽古があるからもう行かないとなのよ。
ありがとうございます。
ありがとね。
じゃあね。
(加治信子)あっ私も…。
コーちゃんさん!あの…これ持っていってください!お菓子です!お稽古の合間にどうぞ。
うーん…ありがたいけどこれはもらえないな。
(一同)えっ…?気持ちだけもらっておくからこれはあんたたちで食べなさい。
じゃあね。
あの子たち悲しそうな顔してたわよ。
もらってあげればいいのに。
うーん…。
ああいうのは苦手なんだよね。
食いしん坊なのに?あっ路子さんだ!
(大河原路子)コーちゃん。
フフフ…。
はい差し入れ。
すみれのカツサンド。
やったー!ありがとうございます!あっじゃあ稽古があるからまたね。
いつもありがとう。
(路子)頑張ってね。
カツサンドはもらうんだ。
カツサンドだからじゃなくてお金持ちからもらうのはいいの。
若い子に親からもらったなけなしのお小遣いを使わせるのはなんだかこっちが落ち着かないもん。
ふーん。
あんたって優しいんだか冷たいんだか。
ほらオカジ早く行って稽古前にこれ食べよ。
ちょっと待ってよ。
稽古の前に食べたら動けなくなるでしょ?いらないならいいよ。
おけいちゃんたちにあげるから。
えっ…いる!食べる!私のどこが不良なのよ!ああ…『カルメン』の劇評?越路吹雪の『カルメン』は不良少女であるってやつか?なかなか面白い記事じゃない。
別にコーちゃんが不良って書いてあるわけじゃないでしょ?でもパッと見たらそう書いてあるように見えるもん。
私は不良なんかじゃありません。
それあんまり説得力ないな。
あ?まあでも評判いいんだからいいじゃないか越路カルメン。
コーちゃんの女役もなかなかいいからね。
そう?本当にそう思う?ああ本当に。
えへへへ…実は私も結構気に入ってるんだ。
フフフフ…。
(大塚弥一)これはいい記事だね。
(田宮守)でしょう?コーちゃん不良少女だもんね。
そりゃあ『カルメン』も不良になるよ。
型にはまらないってのはコーちゃんの強みだね。
(ドアの開く音)
(田宮)おっいいタイミングで越路カルメンの演出家の登場だ。
なんです?なんか僕の悪口言ってました?褒めようとしてたんだよ。
コーちゃんの娘役担当の木村先生をね。
先生って…。
なんか気味が悪いな。
じゃあ僕も大塚さんを理事長って呼ばなきゃな。
やめてくれよ。
自分だってまだ慣れてないんだからさ。
それより『カルメン』褒められてるね。
おかげさまで。
コーちゃんにまた娘役やらせるために新作考えてんだって?ええ。
僕は彼女の娘役が好きでね。
なんていうか歌舞伎の女形みたいな色気があるんだよな。
うんそれはわかるね。
男が演じる女か…。
ある意味宝塚の男役にとって最高の褒め言葉かもしれないな。
しかしありがたいよなあ。
ベテランも若手もいい役者がそろって順調にスターも育って劇場は満員。
幸せな事だよね。
おけいちゃんが?うん。
ボーッとしてるかと思ったら難しい顔して考え込んだりして。
何かあったのかしら?もちろん稽古とか芝居の時はそんな事ないんだけどね。
まあ私の気のせいかもしれないけど。
これ借りるね。
ええどうぞ。
ただいま〜。
おっ来てたんだ。
(慶子)おかえりなさい。
またたくさん借りてきましたね。
うん。
お時さん家は私の図書館だからね。
よいしょ。
どうしたの?うん…。
コーちゃんさんに報告と思って。
報告?報告って?コーちゃんさん私…卒業します。
え…?今月いっぱいで宝塚を卒業します。
嘘でしょ…?本当です。
宝塚歌劇団では歌劇団をひとつの大きな学校と考え退団する事を卒業と言います
おけいちゃんの突然の卒業宣言
コーちゃんの頭は混乱するばかりでした
馬鹿!泣くな。
門出だろ。
(信子)コーちゃん大好き!それ本気で言ってるのかい?はい。
本気です!2018/02/14(水) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
越路吹雪物語 #28[解][字]

名曲「愛の讃歌」を世に送り出した戦後の大スター・越路吹雪と作詞家で越路吹雪の生涯のマネージャー・岩谷時子。昭和の時代を背景に偉大な2人の友情と波乱の人生を描く。

詳細情報
◇番組内容
脚本家・庄司義男(駿河太郎)から突然プロポーズされ驚いた美保子(瀧本美織)は、時子(木南晴夏)に相談する。1945年8月、戦争が終わり宝塚大劇場が歌劇団に返還された。それを境に越路吹雪の人気はうなぎのぼりに。一方、時子も『歌劇』が復刊し忙しい日々を送る。美保子は後輩の中川慶子(花乃まりあ)、同期の加治信子(咲妃みゆ)から宝塚を卒業すると告げられ、がく然とする。そして美保子にも“ある思い”が芽生え…
◇出演者
瀧本美織、木南晴夏
咲妃みゆ、花乃まりあ、七木奏音、田中珠里、宇梶剛士
飯田基祐、崎本大海
◇ナレーション
真矢ミキ
◇脚本
龍居由佳里
◇演出
藤田明二(テレビ朝日)
◇主題歌
大地真央『誰もいない海』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/koshiji/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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