6年間妻を介護した岩本恭生氏の「壮絶生活」
小室哲哉氏に共感するのには理由がある
不倫疑惑報道を受けて1月19日に開かれた記者会見で、小室哲哉は引退を表明した。重い決断だったが、それ以上に衝撃を呼んだのは、彼が妻のKEIKOの介護に疲れ切っていたという事実である。
「看護師のAさんと逢瀬を重ねていたことが報じられたんですが、小室さんは男女の関係を否定しました。KEIKOさんと夫婦のコミュニケーションがとれなくなり、Aさんに甘えてしまったことは認めています。
介護に苦しんでいたことを赤裸々に語り、精神的に追い詰められていたことを明らかにしました。真摯な受け答えに共感が集まり、報道した『週刊文春』への批判が高まりましたね」(スポーツ紙記者)
小室は会見の最後に発言を求め、介護への理解を求めた。高齢化社会に向かう中で、誰もが直面する問題である。
タレント・岩本恭生が語る壮絶介護の経験
タレントの岩本恭生は、2008年から半身麻痺の妻を介護した経験をもつ。2014年に亡くなるまで、小室と同様に妻を支え続ける日々だったと語る。
「妻は左半身が麻痺してしまって歩行ができず、車イス生活でした。手も使えず、左目が内転しているような状態。嚥下機能も麻痺しており、食事も飲み込めませんでした。リハビリでわずかに話せるようになりましたが、満足には聞き取れませんでしたね」
妻の恵美さんに脳腫瘍が見つかり、2008年に手術を行ったが失敗。神経の一部を切断してしまい、麻痺が残った。岩本は“主夫”として子どもの世話をしながら妻の介護を行うことになる。
「左半身に麻痺が残っている状態でも、“リハビリを頑張れば、半年後、1年後には……”と希望を持っていました。それを望みに介護に向き合っていたんです。介護の本を何冊も読んで、介護される側も気持ちよく過ごせるように、と考えたものでした。でも、現実は違います。人間にはやはり許容範囲というものがありますよね」
手術後に恵美さんは性格まで変化してしまう。我慢強いタイプだったのに、ちょっとしたことでヒステリックな反応を見せるようになった。