好評です!
ほぼ日のアプリあります。

logo_1101

2018-02-17

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・いいでしょ、温泉に来ています。
 おいしいものを食べて、源泉掛け流しのお湯に入って、
 カラオケなんかやっちゃって、わはははは。
 「ところでイトイさんは、なんでいるんでしたっけ?」
 と冗談めかした質問も出ておりますが、
 実際、あんまりよくわからないのです。
 家を出るときも、めずらしく家人が
 「なんだっけ、仕事?」と訊ねました。
 仕事であれば、だれかいっしょに来るのですが、
 家から羽田空港からずっとひとりです。
 ここは由布院です。
 JR九州の唐池さんやら、画家の山口晃さん、そして、
 デザイナーの水戸岡さんも勢ぞろいしていて、
 その面子には「仕事感」もあるのですが、ぼくが不明。
 なにかのときに「じゃ、ぼくも行きます」と言って、
 それが本当になってしまったのです。
 昔はよくこういうことがあったなぁと思い出します。
 中国に行ったのも、北極圏に行ったのも、こんな感じ。
 若いときの小林薫ちゃんが北海道に来たときも、
 「来ちゃえばいいじゃない」となんの関係もないのに、
 長友啓典さんとかと誘ったのでした。
 なんかの関係だとか仕事だとか用事だとかの境目が、
 もっといい加減だったなぁとつくづく思います。
 昔はね、大きい会社にもカードキーとかない時代のね。
 今回の由布院おじゃま旅は、ほとんどこの感じです。
 ただいる、ただ楽しんでる、そして楽しい。

 熊本大分の大地震のときにお見舞いみたいなつもりで、
 すっかり減った観光客の穴埋めみたいに来たけれど、
 あれから由布院や別府の人たちとなんだか仲よくなって、
 「用事ないけど行きます」が自然になっちゃったな。
 気仙沼もこんな感じですけれど、ここもですかね。
 そういえば気仙沼の女将さんたちも、ここに来たしね。
 こういうの、おもしろい、現代っぽくなくて。
 おまけに、温泉で元気になれるのがよくわかったよ。
 実は、英気を養った状態で仕事もできたしね。

 そして、よくわからないメンバーのぼくは、
 ひとりで土曜に帰って、日曜日に映画に行きます。
 『バーフバリ 王の凱旋』の二度目です。

今日も「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
英気が溜まっちゃうかな、どう使おうか。


ここ1週間のほぼ日を見る コンテンツ一覧を見る