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2017年4月1日(土)

伸びが止まった!?日本人の身長

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小郷
「子育て中の皆さん、そして子どもたちにとっても気になる話題です。」

飯田暁子記者(報道局)
「このグラフ、なんのグラフかわかるでしょうか?
戦後から伸びていくんですけれども、20年ほど前からは、ほぼ横ばいになっています。」

女性
「わからないです。」

女性
「なんでしょう…。」

答えは、17歳男子の平均身長。
20年前をピークに横ばいが続いています。
女子も同じ傾向です。

女性
「意外でした。
今の子はみんな、どんどん大きくなっているのかなと思って。」

女性
「もっと(男子の身長が)高いとうれしい。」

小郷
「日本人の平均身長が伸びなくなってきているとは、知りませんでした。」

近田
「取材にあたった飯田記者とお伝えします。
どうして伸びが止まったのでしょうか?」

飯田記者
「身長の伸びは遺伝に加えて、『栄養・睡眠・運動』の3つの要素が関わっていると言われています。
このうち、かつては不足していた栄養については状態が十分に改善されたことで、日本人の身長はピークを迎えたのではないか、という専門家もいます。
一方で、睡眠や運動、それに外遊びの機会は減る傾向にありますから、子どもの身長には好ましくない状況にあると警鐘を鳴らす専門家もいるんです。
子どもの健やかな成長のためにはどうすればよいのか、聞いてきました。」

数年間で30センチも! 成長期の秘密

子どものホルモンの働きに詳しい、国立成育医療研究センターの堀川玲子医師です。
堀川さんは、子どもの身長が急激に伸びるタイミングは2度あると言います。

 

0歳から18歳までの1年間の身長の伸びを示したグラフです。
1度目は、生まれた直後。
そして、大切なのは、そのおよそ10年後。
2度目の成長のピークです。

国立成育医療研究センター 堀川玲子医師
「一番伸びる時期は、女の子11歳頃、男の子13歳頃。
1年間に7センチ、8センチ、伸びる子だと10センチ伸びる。」

急激な身長の伸びは、数年間続きます。
人によっては30センチも伸びるこの時期は、“成長スパート期”とも呼ばれています。

国立成育医療研究センター 堀川玲子医師
「そこ(スパート期)の山がいかに高いか、山の時期がどのくらいか、期間がどのくらいかというのが、最終的な身長に結びついてくる。」

将来の身長を左右する、スパート期の到来を待ち望んでいる女の子がいます。
吉野梢(よしの・こずえ)さん、9歳です。
将来の夢は水泳選手。
現在の身長は149センチです。

吉野梢さん
「背が高い方が有利だと思う。
もっと大きくなったら、もっとタイムが出る。
オリンピックにも出たい。」

母親の静香さんです。
娘のスパート期がいつ来るのか、気がかりだと言います。

吉野静香さん
「毎日一緒にいるので(身長の伸びに)なかなか気付けないんですけど、伸びてほしいなっていう希望はありますね。」
 

個人差があるスパート期の到来。
その時期を把握しようという研究が進められています。
国立病院機構西別府病院の松田貴雄(まつだ・たかお)医師です。
順天堂大学と共同で、スパート期をつかむソフトを開発しました。

注目したのは、身長の伸び幅の変化です。
月に一回程度身長を測定して、入力します。
ほぼ一定だった毎月の身長の伸び幅が、3回連続で加速すれば、スパート期と判断します。

 

国立病院機構 西別府病院 松田貴雄医師
「いかに(伸び始めた時期を)早く見つけるか、一か月に一回、どの程度伸びてるかをチェックすることは大事なことだと成長期は思う。」


 

スパート期を把握するこのソフト。
吉野さん親子も使い始めています。
毎月、親子で身長を測りながら、スパート期の来る日を楽しみに待っています。

吉野静香さん
「食事や運動にも気をつけなきゃいけないと(意識を)強く持てるので、その意識づけにすごく役立っていると思います。」

背を伸ばしたい人 必見!

近田
「私も背を伸ばしたいと牛乳をたくさん飲んだ時期もありましたけれども、背を伸ばしたいと考えている人にとっては、この時期が大事なんですね。」

小郷
「この時期に入ったら、どんなことに気を付けたらいいのでしょうか?」

飯田記者
「まずは、栄養です。
オリンピック選手の栄養指導を行ってきた鈴木志保子(すずき・しほこ)教授は、バランスの良い食事が大切なんですけれども、特にタンパク質を意識してほしいと話していました。
背を伸ばすというとカルシウムのイメージがあると思うのですが、カルシウムは骨を強くするもので、背を伸ばすのはタンパク質だということです。
魚や肉、大豆などのタンパク質をしっかりとってほしいと話していました。
そして、この時期の女の子はダイエットの関心が高まる子もいると思うんですけれども、ただ、3回の食事で必要なカロリーをしっかりとらないと、背が伸びなくなってしまう心配もあるということです。」

小郷
「習い事や塾などで、食事が不規則になることもありますよね?」

飯田記者
「そういったときは、習い事の前に軽い食事をとってほしいと話していました。
軽い食事が難しい場合には、おにぎりやサンドウィッチをとるように、その中身も鮭やツナなどにすればタンパク質もとれるということでした。」

近田
「続いては、睡眠のポイントを見ていきましょう。」

飯田記者
「先ほどの堀川医師によりますと、“何時に寝る”という寝る時間帯よりも睡眠の長さと質が大切だということです。
『成長ホルモン』は、眠りについてから最初の3時間の深い眠りのときに大きく分泌されて、そのあとも、およそ3時間おきに分泌のピークを迎えます。
このために睡眠は8時間ぐらい、勉強や運動に忙しい中学生も7時間ぐらいは眠ってほしいということでした。」

近田
「そして、続いては運動について見ていきましょう。」

飯田記者
「田中敏章(たなか・としあき)医師によると、運動をすると成長ホルモンの分泌がよくなるんですけれども、注意してほしいのは過度な運動です。 
背が伸び悩んで病院に来る子の中には、“運動しすぎて成長に必要なカロリーまで消費してしまった”ことがあるということです。」

小郷
「やりすぎてしまってはダメなんですね。」

飯田記者
「保護者や運動の指導者が成長スパート期の大切さをしっかり認識することが必要だと思います。
将来に向けて、子どもがしっかり成長できる環境を大人が整えてあげることが大切だと思います。」

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