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概要
斜歯忍軍は「強力だが、単体では効果が低い忍法」が多い。コンボ向きではあるのだがそれほど構成は難しくなく、強そうな組み合わせを選べば大体強い流派だといえるだろう。
初心者に向けて
「強そうだが使いにくい」という印象が強いと思われる。実際その通りなので、まずは適当に面白そうなものを使ってみてその長所と短所を知るといい。指針を示すとすれば、コンボが好きなら【土竜吼】を上手く使うことを考えると面白い。嫌らしい戦法が好きなら【奈落】や【布砦】がお勧めだし、かっこよく決めたいなら【鳳凰】がいいだろう。下位流派には個性的で強力な忍法が揃っているので、是非上手い使い方を考えてみてほしい。
忍法構成考察
中忍・中忍頭だと秘伝忍法は微妙なものが多い。メインフェイズ中にダメージを与えられる【訊杖】や【流行禍】が目立つが、それらを取っていて肝心の戦闘が弱くなるのでは話にならない。
また、得意分野が端っこであり、上位流派故にそこから3つ特技を取らなければならないのはかなりつらい。そのデメリットを差し引いても取りたい忍法があるか?と言われると疑問だろう。とはいえ下位流派も下位流派で忍法や特技を指定するものしかないため、消去法で上位になる、ということはあるかもしれない。
■【博識】【爪穿】構築
下位流派でも可。
ひたすら奥義を破って接近戦ダメージを与える構築。夜顔が怖いので【完全成功】もあると確実。
指矩班ならば【忍法学】を組み込んでもいいし、他流派の血で【真眼】を取ってしまうのも悪くない。
問題は相手の奥義を縛る以上のメリットがさほどないこと。撃たなければいいだけなのだ。幸い【爪穿】に必要なコストは1だけなので、自分でも攻撃するだけの枠は残るものの、やはり他者と協力することで真価を発揮する構築といえる。
■【武器破壊】
下位流派でも可。
単体で戦略の要となる凶悪忍法。特に協力型であればかなりの効果を発揮するはずだ。
どうやって攻撃を当てるのかが最大の問題。コストが2あるのも難しい。コストが5を超えるとファンブルの危険が高まるため、コスト2で回避しづらい攻撃を実現したい。
【連撃】を使う場合、コストなしの攻撃忍法しか使えないので、間合いが広い【集団戦攻撃】が第一候補になるだろうか。中忍頭ならもちろん【千矢】や【内縛陣】でいい。
【判定妨害】を使うのもいいが、神通丸はしっかり警戒したい。大槌群なら【魔薬】があるので確実だろう。
回避判定にマイナス修正をつける方向で行くなら、【闇斑】にコスト2を割けば回避判定に-2がつくため手軽。集団戦ダメージは不確実で嫌いだというなら、-1では不安だが【鎌鼬】も。その他、単純に他流派の血で【陽炎】を取ってしまってもいい(【機忍】でもいいがコストは2になる)。
また、上位流派の中忍頭なら【怒具螺】はこの忍法のためにあるようなものだろう。
■【土竜吼】
下位流派でも可。
せっかく二回攻撃するのだから、できるだけ【先の先】や【揺らし】などを他流派の血で取得してダメージをかさ上げしておきたい。【機忍】【獣化】でもいいが、コストと忍法の枠が厳しい。
当たらなければ意味がないという話ではあるが、掘削術はそもそも最も避けにくい特技のひとつであり、そこまで深刻に考える必要はない。
移動後は使用可能なコストがないことが難点だが、必ず敵が同プロット値にいる状況を作れるのだから、【接近戦攻撃】でも充分だろう。もちろん中忍頭なら【夜叉】もいい。
【小詰】との連携も考えられるし、【調息】でコストを稼ぎ【毒手】や【血騰】を当てに行くのも面白い。【爪紅】でコストを減らせばコスト1までの忍法は確実に使えるという点も考慮に入るだろう。
【誘導】で水中にしてからなら【水霊】も凶悪。水中の効果と【土竜吼】がシナジーを生んでおり、高確率で大ダメージを与えられる。【水師】まで組み合わせればコスト面のサポートもできるが、忍法の枠が足りなくなりかねない。
また、上のプロット値に移動して下からの攻撃から逃げるという使い方ができることも頭に入れておくといいかもしれない。
■【大螺】【連撃】構築
上位流派専用。
コストが4必要となるが、高確率で攻撃を当てられる。指定特技である登術もそれほど避けやすいものではないだろうし、【連撃】は判定不要なためファンブルの危険も少ない。
そこからさらに【武器破壊】に繋ぎたいところだが、間合1で合計コスト6は流石に無謀だろう。攻撃を当てたいだけなら【怒具螺】の方が効率がいい。
中忍頭なら、これにさらに【電梟】から【千矢】を繋ぐという戦法もあり得る。ここまでやればさすがに1回くらいは当たるはずだ。
しかしこの構築の強みは他者との連携にある。例えば鞍馬が味方なら(仇敵だが)【後の先】での攻撃がかなり当たりやすくなるし、一人で完結させたいのなら従者を連れていけばいい。【配下】で工作員を連れて行き【爆破】を当てさせるのは特にやりやすく強力だろう。
流派忍法解説
【鳳凰】
文面を見れば分かるように、トドメに使うための忍法。しかしそれ故に間合が広い接近戦であるという強みはほとんど失われているのが残念。
【クリティカルヒット】からこれに繋ぐ戦法が真っ先に思い浮かぶだろうが、殆どのキャラは一個くらいは兵糧丸を持っており、そもそもこれの発動条件を満たせなくなる可能性が高い。
指定特技が火術なのも問題で、真っ先に倒したい鞍馬神流なら大抵6や7で回避可能だろう。
とはいえ鞍馬神流や同じ斜歯忍軍以外なら、生命力が2や1の相手であれば大抵ほぼ回避不可能な状態となっているはず。トドメとして使う分にはこれ以上のものはない。じわじわと生命力を削っていく戦法で特に役立つだろう。
【水霊】
水中でさえあれば、コストなしの忍法としては圧倒的な性能を発揮できる。
使いやすい間合と接近戦ダメージを併せ持ち、水中故に回避しにくく、コストなし故に【連撃】【風饗】との併用がしやすい。「水中でさえあれば」超強力である。
とはいえ水中でなくても【射撃戦攻撃】と変わらない性能を持つわけで、その点でも使いやすい。
なお【海原】で水中を作る場合、【誘導】持ちがいると完全に腐ることに注意すること。
【土竜吼】
1ラウンドに2回の攻撃を可能とする攻撃忍法。プロットを移動するというのは非常に珍しい効果で、自分より上のプロットに移動すれば下からの攻撃を避けることもできる。使いようによって色々な効果を発揮するだろう。
素の性能でも、間合2の接近戦の攻撃忍法というのは多くない。コストが2なのも使いやすい。
ただ、2というコストは下のプロットに移動してもう一度攻撃するには高いとも言える。基本的には二回目の攻撃は【接近戦攻撃】など、コストのない忍法になるだろう。中忍頭になると【夜叉】が使えるためさらに凶悪になる。
一応プロット値3に対して当てられれば【毒手】を当てていくことも可能だが、安定はしない。
これに限らず2回以上攻撃を当てられる忍法は、【揺らし】や【早乙女】など、射撃戦ダメージを追加する装備忍法、また【獣化】や【乱神】、そして奥義開発で【目覚め】をつけた【不死身】など接近戦ダメージを追加するものと非常に相性がいい。残念ながら斜歯でそれらを取るには背景が必須なものの、奥義開発が使えるなら【目覚め】は一考の余地があるだろう。
【爪穿】
問答無用で接近戦ダメージを浴びせられるのは中々ない。文面だけ見ると弱そうに見えるが、斜歯なら【博識】【忍法学】によって簡単に奥義破りを行うこともできる。
問題は、相手は「破られるなら撃たない」という選択が可能なこと。それを見越して様々戦略を練ってもよいのだが、その根幹にあるのが「たかが」接近戦1点、というのはあまりに心細い。ダメージの増加も不可能である(【開祖】で【爪穿】を二つ取れば疑似的に増加できるが……)。総じて運用が難しい忍法である。
【不意打ち】
使いにくいメインフェイズダメージ忍法。見えていると警戒されてシーンに出てもらえなくなり、感情判定ができなくなる危険すらある。一応与えられるダメージは接近戦なので、似たような他の忍法と比べると特に痛い。
これを使いこなすには口先の上手さが重要になるだろう。「秘密を受け渡したい」「【教導】したい」……様々な甘言を使って相手をシーンに引きずりだろう。
【布砦】
ファンブル値を2も上げるのは破格。その代わりにコストも3と高い。
これを持っているだけで高いプロット値からの攻撃を牽制できる、というのが主な使い方か。低いプロット値に行かせてやることと言えばやはり【砂縛】。【他流派の血】を使うなら【春香】や【八雷】などもある。
自分が攻撃されなければ牽制効果もないのが残念。その時は遠慮なく殴れるよう奥義など別の攻撃方法を準備しておこう。
【闇蜘蛛】
見た目使い道が良く分からないかもしれないが、ほとんど条件なくダメージを与えられるのでメインフェイズ戦闘に一瞬で勝てたりする。他には味方に撃って重要な分野を保護するという使い方も面白い。
ただ攻撃権を使うコスト5は重い。メインフェイズ戦闘での運用であれば5,6から撃つのはむしろ当然であるが、クライマックスフェイズでの運用は厳しいものがある。幸い指矩班を擁する斜歯の流派忍法であるため、【忍法回路】でコスト4と一気に使いやすいところまで持っていける。
【惨撃】
ダメージを「上昇」させる珍しい忍法のひとつ。忍具の消費は基本的には生命力の消費よりも痛いのだが、大槌群であればそれほどではないだろう。【他流派の血】で【極上】を取ってしまうのもいい。
似た効果の【血断】と違い指定特技の判定が必要なサポート忍法である点は注意。忍具の消費は指定特技の判定の後なので無駄撃ちにはならないが、判定回数がかさむのは運用が難しい。コストが1あるのも、サポート忍法を多用する傾向にある斜歯としてはつらい。
適用対象はできれば接近戦か集団戦の忍法にしたいところ。当たりやすい【闇斑】や2回目以降命中判定が自動成功する【機械兵団】[忍秘伝]などが候補か。
ただ大槌群なのであればより使いやすい【忍細工】がある。総じて使いどころが難しい忍法だ。
【武器破壊】
戦闘中持続する命中判定への-2修正というのは破格。攻撃が成功する必要があるというのは厳しい条件に見えるが、斜歯の得意分野の位置などを考えると避けにくい攻撃を撃つのは割と得意な方。
秘伝忍法の【怒具螺】はおそらくデザイナーズコンボ。二回攻撃が可能となる【電梟】とも相性がいい。
ただ、斜歯なら前述した事情もあり、適当なコストなしの攻撃を【連撃】するだけで充分当たる。【集団戦攻撃】などで問題ないだろう。そもそも攻撃忍法へのメタであるため、重傷を与えられる可能性がある集団戦の忍法とは相性がいい。
これに限らず、敵の攻撃を抑制するような効果というのは攻撃系の奥義と相性が悪い。これを使うなら【博識】【忍法学】などでそちらもカバーしておきたい。
【奈落】
確実に当たるわけでもなく、判定に成功すれば抜け出されてしまう、という一見決まりづらい忍法だが、判定が掘削術なため意外と当たる。
相手を無力化できるのももちろんだが、自分より下の相手が先に逆凪している、という状況を作り出せるのはこの忍法ならでは。これで逆凪させ【武器破壊】を確実に発動する、というのも常套手段である。
問題は奈落のプロットに必ず相手が来るとは限らないことと、味方が来てしまう可能性があること。後者は【符帳】を使ってもいいがそのために枠を割くのは避けたい。
相手のプロットを固定するものとしては、【プロット制限】、【怪段】、【石仏】がある。特に【石仏】は確実に相手のプロットを固定し、かつ味方にもそこに奈落を置くことが明白になるため有用。
【機忍】
シノビガミにおいて最多の選択肢を誇る忍法。秘伝や古流以外のサポート忍法ならほとんどなんでも使える。
忍法枠を食うこととコストが上がることが問題。指定特技が絡繰術になるのはうれしい。
せっかく取るなら二つ以上のサポート忍法を取りたくなるが、中忍だと忍法枠が非常にシビアなので、ひとつしかとらないという選択肢も十分ある。
選択肢が多すぎるため、強力なサポート忍法を列挙する。
+ | 機忍で使いやすいサポート忍法 |
【陽炎】:回避しづらくするために。
【魔弾】:忍法枠が厳しいが、射撃戦ダメージを大量に与えられるなら。
【彷徨】:ドラマシーンにサポート忍法で立ち回るなら。
【影分身】:言わずもがなトップクラスの忍法。
【鬼灯】:プロット前コスト無限の裁定を生かすなら。
【望郷】:最大6点回復、不死身の相互互換というチート忍法。
【闇景色】:【影分身】と合わせて逃げ回るなら。(斜歯でやる意味があるのかは不明)
【赤眼】:ドラマシーンに全てをかけるなら。
【禁術】:嫌らしいことをしたいなら。
【天眼】:ドラマシーンにダメージを与える忍法を生かすなら。
【社会戦】:ドラマシーンに全てをかけるなら。
【防諜】:ドラマシーンに全てをかけるなら。
【闇神楽】:言わずもがな情報収集において最強の忍法。
【屍湧】:【土竜吼】と若干シナジーあり。
【夜見】:【電撃作戦】と組み合わせて。
【道返】:プロット前コスト無限の裁定を生かすなら。
【辱】:ドラマシーンで疲弊させた敵にトドメを刺すなど。回避不能ダメージ。
【無面目】:知られたくない秘密があるなら。
【情報戦】:【爪穿】と組み合わせるなど。
【医霊】:重傷を与えたいなら。
【枕事】:ドラマシーンを意のままに操りたいなら。【彷徨】とセット運用が吉。
【修業】:指矩班なら奥義を見てから使える。
【電撃作戦】:プライズを奪う時などに使える他、相手を疲弊させる効果も。
【逃水】:アウトレンジ戦法に。
【教導】:余程マンチしたいなら。
【霾天】:アウトレンジ戦法に。
【怪段】:アウトレンジ戦法に。
【魔界転生】:ドラマシーンを一回増やせるのは斜歯には大きな意味がある。
【長肢】:【クリティカルヒット】と合わせて。
【悪食】:言わずもがな凶悪忍法。
【獣化】:言わずもがな凶悪忍法。
【密首】:言わずもがな凶悪忍法。
|
【魔界工学】
斜歯上位には嬉しい忍法で、これがあるとないとでは回避と奥義破りのしやすさが段違いになる。下位流派だとそこまででもないが依然有用。【魔界博士号】[忍秘伝]はこれを前提としている。
器術と妖術が両方得意なキャラクターは珍しいので、【形無】[忍秘伝]や【変形】[忍秘伝]など、相手に合わせて攻撃に使う特技を選ぶ戦法との相性もいい。
【忍漢方】[忍秘伝]
【機忍】や【他流派の血】で他流派の忍法を修得していることが前提。一応斜歯に対しては常に効果を発揮する。
それらを使って、一部の流派だけをメタって得られるのが回避-2修正であり、ダメージも射撃戦なので効果は高くない。攻撃忍法を使ってきやすい鞍馬にこれを撃ち、【武器破壊】を決めるのはいいが、その場合コストが4必要となりプロット値1には当たらない。【後の先】がある鞍馬に対しては致命的な弱点である。一応【鷹の目】を使えばその心配は無用になる。しかしながらそこまで枠を割くならもっとできることがあるのでは?という疑念を払いきれない。
【案山子】[忍秘伝]
諜報員は生命力を3持つが、プロットが1固定。一応コスト2まで使用できるため【雀蜂】を撃てるし、地味に特技が使いやすい位置にあり奥義破りも期待できる。
これを登場させるのに忍具を消費するので【防諜】は使いづらい印象。ただ【補給】があれば一気に使いやすくなる(残念ながら【彷徨】はないのでそもそも使いにくいのはご愛嬌)。
プロット1ということは最後に攻撃するということなので、斜歯特有の連続攻撃で逆凪した者に【雀蜂】を当てるにはもってこい。【大螺】との連携にも使いやすいだろう。
【刹那】[忍秘伝]
自分が一番高いプロット値なら、生命力を消費して【疾風】を発動するというもの。コストをたくさん使いたい斜歯としては比較的使いやすい忍法。もちろん他のキャラクターが高プロットに来たら意味がないのだが、それはそれで高プロットに誘う餌として使える。【誘導】で高所や雑踏にするなど色々とあくどいことができる。
生命力の消費は問題なのだが、この忍法を取ってまで高プロットに行くということは相当なコンボを組んでいるはず。それを使って短期決戦を決められれば、ちょっとくらいの生命力消費は誤差になるだろう。ファンブルしにくいことは攻撃を受けにくいことなので、それでプラスマイナスゼロという考え方もできる。
秘伝忍法解説(工事中)
【埋火】