「聖なる予言」9つの知恵
角川文庫「聖なる予言」ジェームズ・レッドフィールド著、山川紘矢+山川亜希子訳。この本はいつものアセンション本とは違い、小説である。「南米ペルーの森林で古代文書が発見された。そこには人類永遠の神秘、魂の意味に触れた深遠な九つの知恵が記されているという。私は、なにかに導かれるように、ペルー行きの飛行機に飛び乗った。偶然とは思えないさまざまな出逢いのなかで一つずつ見いだされる九つの知恵とは?世界的ベストセラーになったスピリチュアル・アドベンチャーの書」という本。その写本の流出を阻止し、隠蔽しようとする政府、教会勢力の手をかいくぐりながら主人公はついにその九つの知恵を知る。一つの知恵ごとに章立てされ、9章構成になっている。小説形式からアセンションを学べる本。
さて著者あとがきで「この小説は、この新しい理解へとあなたを誘うものです。もしこの小説があなたの心を揺り動かしたり、あなたの人生をどこかで説き明かしたら、あなたが理解したことを、どうぞ友達に話してください。私たちの新しい霊的な気づきは、まさにこのような方法で、広まってゆくものだからです。」とある。現在このような話をしても、誰も相手にしてくれそうもなく、自分がよく理解するために、九つの知恵をまとめてみようと思う。映画や小説の内容を先に言ってしまう、という顰蹙を買うようなことには物語の性格上ならないと思う。
第一の知恵 | ◎偶然の一致 自分がやりたいことについて、予感とか直感を感じたことがない?人生の進路についてはどう?そして、なぜそんな感じがしたか、不思議に思ったことはなかった?そのあと、そんなことはすっかり忘れて、他のことに夢中になっていたのに、ある時、誰かに会ったり、何かを読んだり、どこかへ行ったりしたのがきっかけで、望んでいた方向に導かれたという経験はない?こうした偶然の一致は、どんどん頻繁に起こるようになって、ついに、単なる偶然を越えていると、私たちは思い至る。まるで何か説明のできない力に、私たちの人生が導かれているかのように、それが運命づけられていたと感じる。この体験は、神秘的な感覚と興奮を引き起こして、その結果、私たちはもっと生き生き感じ始める。この不思議な動きは本物で、日常生活の水面下で起きている何か意味のあることだと確信する人たちが毎日増えている。この気づきが、第一の知恵。 |
第二の知恵 | ◎思い込みからの解放 第二の千世紀が終わる時(つまり現在)、我々はその千年間の歴史を全体として見ることができるようになる。近代と呼んでいる時期に作られた、ある思い込みに気づく。キリスト教会の権威、定義による人間存在の理由の思い込みの崩壊の後、宗教的な安心感の喪失感を埋めるために世俗的な安心感や経済的な安定を追求するうちに、我々は完全に自分を見失ってしまった。資源を生活水準の向上に利用する、より快適な生き残りのスタイルを確立するために働くことが、満足感となり、生きる目的となった。この捉われ、つまり、経済発展への強固な思い込みに気づくのが、第二の知恵。 |
第三の知恵 | ◎新エネルギーの認識 植物、人間をはじめすべてのものから発せられているエネルギーの場を認識するようになる。何かを美しいと感じる時、その物の存在感が増し、輪郭や色がくっきりと鮮やかになるとは思いませんか?すべての物のまわりにあるエネルギーの場を見ることです。このエネルギーは、科学がこれまでずっと、捜し求めていたものなのです。人間はいつか、この宇宙が一つの動的なエネルギー、つまり私たちを生かし、私たちの期待に反応するエネルギーから成り立っていることを、理解するようになる。しかも、自分たちがこのエネルギーの大いなる源から切り離されていたこと、そのためにか弱くて不安で何かに欠けていると、感じ続けていたことも知る。 |
第四の知恵 | ◎心理的エネルギー闘争の解明 宇宙のエネルギーから切り離され、不足感、無力感を補う私たちは、他人を支配している時は、気分がいいということ。この気分のよさは、他人を犠牲にした上のものだということを、気がついていない。私たちが盗むのは、他人のエネルギーなのです。大部分の人は、他人のエネルギーを追いかけて、一生をすごしています。 誰かが、自分の状態を私たちに何とかしてもらいたくて、自分のエネルギーを私たちに与えることがあります。それで私たちは力を得たように感じますが、こうしたことは長く続きません。だから、ほとんどの男女関係は、最後は権力闘争になってしまうのです。人は互いのエネルギーを結合させ、そのあとすぐに、誰がそれをコントロールするか、戦い始めます。そして敗者が常に代価を払うのです。相手の幸せのためにそうしているとか、自分の子供なんだから、いつも支配すべきだなどと自分に言い聞かせても、何ら違いはありません。 人類はずっと、無意識のうちに、このエネルギーの中で唯一つ、自分たちに開かれている部分、つまり、私たちの間に流れているエネルギーを、争い合ってきたということです。人間の闘争は、常にこのエネルギーをめぐる争いでした。家族間のささいな争いから、雇用関係から国家間の争いまで、他の人のエネルギーを盗まなければならないということなのです。 |
第五の知恵 | ◎神秘的意識 神秘的意識状態は、実際に到達可能なものであり、多くの宗教の神秘家たちがすでに経験したものである。ほとんどの人にとって、この意識は概念のままに止まるが、次第に多くの人々にとって、この意識は現実のものとなっていく。彼らは自分の人生の中で、こうした心の状態を一瞬、かいま見る体験をする。そして、この体験こそ、世界中の人類の争いに終止符を打つための鍵だと気づく。なぜなら、この体験をしている間は、私たちは他の源からエネルギーを受け取っているからである。そして、最終的には、私たちはこの源から、自由にエネルギーを汲み出すことを学ぶのだ。 心を開き、天とつながり、感謝の気持ちを持つこと。その天からの、風景全体が自分の一部のように感じられるエネルギーは、すべてのものに対して愛を感じる状態。 愛の役割はずっと誤解されていた。愛とは善人になるために何かするとか、道徳的義務感から世界をもっとよい場所にするとか、あるいは快楽を諦めるべきだというようなことではありません。エネルギーとつながると興奮し、至福感を感じ、それから、愛を感じます。この愛の状態を維持するために、十分なエネルギーを見つけることは確かに世界を助けるが、それよりもます第一に、自分のためになります。神秘的体験が起こると、その人のエネルギーの場は大きく広がり、白から、緑や青に変化する。宇宙全体との一体感。 人生で私たちを導いてゆく出来事が、偶然を越えて起こるようになると、私たちはより活性化した人間になります。そして、運命が私たちを導いていくように感じます。授けられたエネルギーは恐れによる損失をすぐ取り戻し、新しい人間に生まれ変わって、より高いエネルギーレベルの中に行き、より高い波動のレベルに存在するようになる。 他人をコントロールする自分のくせ(無意識のコントロールドラマ)に気づき、それをやめなければ、そのエネルギーから切り離されてしまい、先に進めません。 |
第六の知恵 | ◎4つのコントロールドラマ まわりの人をコントロールする時の私たちのやり方は、自分の方にエネルギーを取り込むために、心の中でドラマを創作し、その間、自分の内に引きこもり、神秘的で秘密めいて見せるのです。自分には、自分は用心しているのだと言い聞かせますが、自分のやっていることは、誰かがこのドラマに引っ張り込まれて、あなたに何が起こっているのか探り出してくれないかと、待ち望んでいるのです。誰かがそうしてくれても、あなたははっきりしないので、その人はあなたの本当の気持ちをわからそうとして、大変な苦労をします。家族の関係から生まれる4つのコントロールドラマ ①脅迫者のドラマ ②尋問者のドラマ ③傍観者のドラマ ④被害者のドラマ 本当の霊的なあなたを見つけるためには、あなたの人生を一つの長い物語としてながめ、高次の意味を発見しなければなりません。自分自身に次の質問をすることから始めて下さい。私はなぜ、特にこの家族の一員として生まれたのだろうか?その目的は何だったのだろうか?両親の人生があなたにとって、どんな意味があるか、あなたが子供として生まれた理由と、何を学ぶためにそこにいたのかを探るのです。私たちは乗り越えなければならないドラマを持っていますが、一度それを乗り越えると、なぜ自分がその両親の間に生まれたのか、自分の人生の紆余曲折が何のための準備であったのか、高い次元で理解できるのです。自覚せずにずっと追求し続けてきた霊的な目的と使命を持っています。しかし、一度それを十分に意識すると、私たちの人生は動き始めます。 |
第七の知恵 | ◎夢の解釈 夢は、人が人生で見失っているものを知らせるために訪れる。私たちを導いてくれるのは夢だけではない。思いや白昼夢も私たちにある場面や出来事を見せてくれます。これはその出来事が起こるかもしれないという暗示なのです。私たちには自分で気づくよりずっと沢山、こうした考えが浮かんでくるものなのです。それに気づくためには、観察者の立場に自分をおく必要があります。何か考えが浮かんだら、なぜと思わなければなりません。なぜ、この考えが今浮かんだのか?これは自分の人生の問題にどう関係しているのか?自分を観察者の立場におくと、すべてをコントロールしなければならないという気持ちがなくなります。すると、私たちは進化の流れに身をまかせることができるのです。 悪いイメージが浮かんだら、すぐにそれを打ち消せばいい。そして良い結果を心に思い描くのです。すると悪いことは、ほとんど起こらなくなります。直感はポジティブなものだけになります。エネルギーを充たし、自分の状況や問題に自分を集中させる。すると、直感という形で、どこへ行けばよいか、何をすればよいか導きを受け取ることができる。次に偶然の一致が次々に起きて、私たちをその方向へと動かしてゆく。その時、私たちは成長し、より完全な人間となり、より高い波動の中に生きるのです。 |
第八の知恵 | ◎人との新しい関わり方 <子供へのエネルギーの使い方> 進化を学ぶために、子供は、常に無条件に、私たちのエネルギーを必要とします。子供にとって最悪なことは、子供を矯正しようとして、子供のエネルギーを奪い取ることです。これはコントロールドラマを作り出します。どんな状況でも、大人がすべての必要なエネルギーを注ぎ込みさえすれば、子供はエネルギー争奪のドラマを学ばずにすみます。子供を常に会話の仲間に入れなければならないのは、そのためです。それに私たちは、自分で完全に面倒を見られる人数以上の子供に、責任を持つべきではありません。一人の大人は一度に一人の子供にしか、注意を向けられないからです。大人の数に較べて子供の数が多すぎると、子供たちは大人の時間を得ようと競争し始めます。この問題は一般に考えられているよりずっと重要です。 人間は血のつながりを超えて家族を拡大することを学ぶようになる。だから、誰か他の人が子供の面倒を見てもよいのです。全部のエネルギーが両親から来る必要はありません。実のところ、そうでない方がいいのです。誰が子供の面倒を見るにしろ、子供には一対一の注目が与えられなくてはなりません。<恋愛関係での人への中毒> 恋愛関係にいる二人の間に、なぜ権力闘争が起こるのか?なぜ、愛の歓びや陶酔感が終わり、急に争いになるのか?それは二人の間のエネルギーの流れの問題です。まず恋が芽生えると、二人は無意識のうちに愛を与え合います。『恋に落ちた』状態というのは、信じられないほど、気持ちが高ぶるものです。ところが残念なことに、こうした気持ちが恋の相手から得られるものだと期待すると、宇宙のエネルギーから切り離されてしまします。そしてますます、エネルギーを相手から得ようとします。ただそうなると、エネルギーが十分にないように感じて、お互いにエネルギーを与え合うのを止めてしまい、自分のコントロールドラマに逆戻りしてしまいます。そして、相手をコントロールして自分流のやり方でエネルギーを奪い始めるのです。ここに至ると、二人の関係は普通の権力闘争のレベルに落ちてしまうのです。 この問題は幼い頃の家庭で始まったものです。家庭でのエネルギー闘争のために、私たちはみな、大切な心理的プロセスを完成できませんでした。つまり、自分の中の異性を統合できなかったのです。私たちが異性に中毒してしまうのは、この異性のエネルギーをまだ必要としているからです。内的な源として私たちが汲み取ることができる神秘的なエネルギーは、男性と女性をかねそなえています。最終的には私たちは完全にその源に全面的につながることができますが、進化を始めたばかりの時には、統合には時間がかかります。女性か男性のエネルギーを求めて、早まって人間のエネルギー源とつながってしまうと、宇宙からのエネルギーをさえぎってしまうのです。今までほとんどの親は、子供とエネルギーの奪い合いをして、その悪影響を私たちに残してしまったのです。この競争があったために、私たちは全員、この異性の問題をまったく解決していないのです。私たちはみな、自分の外に異性のエネルギーを求める段階にとどまっています。つまり、理想的で魅力的だと思い、性的に所有できる男性、または女性の中に、まだそのエネルギーを求めているのです。ただ、注意しなければならないのはエネルギーを直接与えてくれる人が現れると、私たちは真の源から自分自身を断ち切って、退歩してしまうことがあります。 進化の過程で私たちは半円状態であり、別の半円、つまり異性に非常に引かれやすくなっています。その人がやってきて一緒になって円を完成し、私たちに溢れるような幸福感とエネルギーを与えてくれるからです。この幸福感とエネルギーは、宇宙との完全な結合から生ずる完全性とよく似ているだけで、実は自分の半身を外部に求めているもう一人の人間と、一緒になっただけなのです。二人の人間が自分たちが達成したと思っているこの完成した人間、つまり完全な円の問題点は、この完全な人間を作るために二人の人が必要だということです。一人は女性のエネルギーを供給し、もう一人が男性のエネルギーを持ち寄っているのです。その結果、この完全な人間は、二つの頭、二つのエゴを持つことになります。二人の人間が、自分たちが作ったこの一つの完全なる人間を支配したいと思い、子供時代と同じように、両方とも相手を支配したいと思います。この完全だという錯覚が、常に権力闘争へと発展してゆくのです。そして最後には、自分の行きたい方向へこの完全なる自己を導いてゆくためには、相手を無視しなければならなくなります。「ロマンスはもう沢山!」にならないようになるためには、まず最初に、私たちは自分自身で完全な円にならなければなりません。宇宙とのつながりを安定させる必要があります。そうすれば他の完全なる人間と恋愛をして結ばれ、個人的な進化の道をさえぎることはなく、高次の関係を持てる。しばらくの間、一目惚れに抵抗してください。異性とプラトニックな関係を築くことを学ぶのです。自分自身を完全に明らかにする人、つまり自分は何を、なぜ、どのように行っているか、あなたにはっきり話せる人とだけしか、こうした関係を持ってはいけません。こうした異性の友人の内面を知ることによって、自分の異性に対する過去の幻想を打ち破ることができ、それは私たちを解放して、再び宇宙とつながるようにしてくれるのです。相互依存関係の初期に体験した幸福感や陶酔感を、一人でいる時に体験し始めるということです。自分の中に、相手を持つようになるのです。 <人にメッセージを送る> 「なぜそんなに怒っているのですか?」とドラマの隠れた戦略を指摘し意識させると、もう隠れたものでなくなり存在しなくなる。 |
第九の知恵 | ◎新しい文化 すべての宗教は、人類が大いなる源との関係を見つけるためのものであり、内なる神の認識、すなわち私たちを充たし、私たちを私たち以上のものにする認識について、語っているのです。指導者達が、自分の中に捜し求めることを教えるかわりに、神の意志を説き始めると、宗教は堕落します。この千年紀、中世においては、教会が定めた善悪をはっきり区別した単純な世界に、住んでいました。しかしルネッサンスになって、私たちは自由になりました。教会が知っているよりもずっと多くのことが、この宇宙には存在すると知ったのです。そして、自分たちの本当の状況を発見するために、科学を世に送り出しましたが、必要としている答えを、すぐには与えてくれませんでした。とりあえず近代的な勤労倫理と物質的な豊かさを求めた。 自動化が実際に行っているのは、すべての人々の時間を自由にして、各自が他の事柄を追求できるようにすることだと、わかるようになります。自分自身の真理を追求するために、労働時間を減らすことで、自動化によって仕事を失った人がその労働をシェアする。 重要なことは、自分たちがこれからどこへ行くか理解していることです。これまで私たちは、欠乏の恐怖と支配の必要性から抜け出せず、人に与えるということができなかったために、環境を守ることも民主化することも、貧しい人々を食べさせることもできませんでした。 次の千年紀の中頃までには、私たちの需要は通貨を使わずに完全に充たされ、しかも、人々は贅沢にも怠け者にもなりません。霊感に導かれて、すべての人々がいつ、何をすべきがきちんと知るようになり、それは他の人々の行動と調和します。所有する必要も安全のために人を支配する必要もなくなるので、過度に消費しようとする人は誰もいません。次の千年紀には、人生そのものが今とはまったく別のものになります。自分自身の進化の喜びによって満足し、霊感を受け取り、そのあと自分の運命がひもとかれてゆくのを、じっと見守る歓びによって、充たされるのです。すべての人がゆったりとして、次にやって来る世界での意味深い重要な出会いを想像できますか?初めて出会った二人の人間は最初、互いに相手のエネルギーの場を観察します。どんな小細工もわかってしまいます。次に、二人は意識的に自分の人生を物語り、二人のエネルギーが高まってメッセージが見つかります。そのあと、二人はそれぞれの旅を続けます。しかし、彼らは以前とは非常に違っています。彼らの波動は新しいレベルに移行し、出会う前には不可能だった方法で、人と触れ合うようになるのです。 |
知恵の統合 | 第一の知恵で明らかにされたように、人生の不思議な展開の仕方に気づく。そして第二の知恵が指摘するように、文化全体がこの不思議を感じ始め、私たちは新しい世界観を構築しつつあることを知る。第三と第四の知恵は、この宇宙は実は大きなエネルギー体であり、人間が対立を繰り返しいるのは、エネルギーが不足し、何とかそのエネルギーを他人から奪い取ろうとしているからだと、私たちに示してくれた。第五の知恵は、エネルギーをより高い次元から受け取ることによって、私たちはこの闘争を終わらせることができることを、明らかにしていた。第六の知恵は、私たちは何回も繰り返しているいる古いドラマを清算し、本当の自分を発見できる。そして第七の知恵によって、本当の自分の進化がスタートする。それはその時々に起こってくる問題と、霊感とその答えを通して進んでゆくのだ。この魔法のような流れに乗ることこそ、本当の幸福を得る秘密だった。そして、相手の最も良い点を引き出すという、人との新しい関わり方を教えている第八の知恵は、この不思議な流れを保ち、答えを得るための大切な鍵だった。 |
「買ってよかったぁ!」とつくづく思う。この本にたどり着いた過程とタイミングに感謝したい。小説として読む以上に、実用書として折り目もつけ放題で読んでしまった。「あの時、二人のしていたこと、思っていたことの奥に隠されていたものはこれだったのか!」「今でもあの人はそのことに気づかずに同じドラマと陳腐な習慣による中毒的で収穫の少ない男女関係を構築してゆくんだろうなぁ!」などと個人的に解決すべき過去の人間関係を明らかにし、これからアセンションに向け実践してゆく大きなツールを得られたと思う。著者はセラピストとしての知識を駆使して心理学的な内容も豊富である。日本におけるユング心理学の第一人者であった河合隼雄氏が本書の解説に取り上げられているのもうなずける。今の私たちは当たり前のようにして、年頃になれば恋愛をし、結婚をし子供を儲けて死んでいくということが、人生の幸せの最終目的としてエネルギーを費やしてきたわけだが、そのベクトルはどれだけエネルギーを浪費し、感情による4つのドラマで奪い合いをしてきたことだろうか。震災後、カタストロフィの不安感と焦燥感から結婚を急ぐ人々がいるらしいが、安易に空白を他人や異性に求めるのでは、覚醒への道をますます自ら閉ざしていくことになろう。1994年単行本として発行された本だが、現在多く発行されているアセンション本には見られない、毎日の生活レベルでの実戦的なヒントを示してくれた本である。カタストロフィを心配するよりもまず、文庫本で買えるので是非読んで、静かに自分の内面を見つめてほしい。
[…] 聖なる予言9つの知恵より転載 […]
未熟な母親の話 | アレルギー相談室.com said this on 2015年7月7日 @ 4:53 PM |