iStock-520222808_e

 2050年までに、太陽は異常なほど冷え込むと予想されている。

 これはいわゆる「極小期(grand minimum)」と呼ばれる期間で、通常の11年の活動周期に比べても特に活動が低下する。

 活動周期の間、太陽は活発化と不活発化を行き来する。活発な時期は、太陽のコアで起きる核融合が磁気ループを大気の高いところまで到達させる――こうして紫外線放射が増え、黒点とフレアも多く発生する。

 逆に不活発な時期では、太陽の表面は穏やかになり、紫外線放射が減る。

 ところが最新の研究では、こうした太陽活動周期にはさらに大きな活動周期があるという証拠が突き止められている。
スポンサードリンク

極小期


研究で着目されたのは、特に寒冷だった17世紀の期間である。

 1645~1715年は「マウンダー極小期」と知られる地球の気候が著しく寒冷化した時期である。 

 この間、イングランドではテムズ川が凍結。またバルト海が氷で覆われたため、スウェーデン軍は1658年にその上を渡りデンマークに侵入したという記録が残されている。

6_e

 しかし気候の低下は一様ではなく、歪んだ気候パターンゆえにアラスカやグリーンランドでは気温の上昇が見られている。


次の極小期はわずか数十年後


 こうした記録はIUE(国際紫外線天文衛星)が20年に渡り収集したデータならびに太陽に似た付近の恒星の観測データと組み合わされた。
 
 これに基づき、カリフォルニア大学サンディエゴ校の物理学者ダン・ルビン(Dan Lubin)博士は、次の極小期における太陽活動の強度を試算し、その結果を『Astrophysical Jornal Letters』で発表した。

 試算によれば、太陽は通常の活動が最も弱まる期間よりも7パーセント冷える可能性が高い。

 さらに最近の太陽活動周期の寒冷化スパイラルに基づけば、次の極小期はわずか数十年後にやってくると推測される。

00


太陽活動の低下による影響


 太陽の活動低下は地球にも大きな影響を与える。

 ルビン博士によれば、まず成層圏にあるオゾン層を薄くする。これは大気の絶縁効果に影響を与え、結果として風や気候パターンなどを大きく変化させる。

 しかしそれによって現在の温暖化傾向が止まることはないとルビン博士は説明する。

 「数十万年の間、大気中の二酸化炭素が300ppmを超えたことはありませんでしたが、産業革命以降、今や温室効果ガスの濃度は400ppmを超えています」

 現在の地球の気候を前提として極小期をシミュレーションした結果、2020~2070年の50年間で太陽による温度上昇は0.25パーセント低下すると予測された。そのため、最初の期間では世界の地表平均気温は「コンマ数度程度」下がるようだが、それもその後の急激な温度上昇によって覆される。

 「将来的な太陽極小期によって温暖化の進行が遅まることはあっても、止まることはない」と研究では述べられている。


Why the sun is getting dimmer and cooler?
References:nydailynews / foxnews/ written by hiroching / edited by parumo
あわせて読みたい
小氷河期が到来してる。氷河期派の主張と反対派の主張


ミニ氷河期の到来か?太陽の黒点がほとんどなくなり活動レベルが2011年以来最低に(NASA研究)


ついにミニ氷河期に突入か?2030年に太陽が「眠り」、気温が急激に低下するかもしれないと科学者が懸念を表明(英研究)


太陽から黒点が消えた。ミニ氷河期の到来もありうると専門家


爆発する恒星から放たれる宇宙線が氷河期につながる可能性(デンマーク研究)

今、あなたにオススメ
Recommended by
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
この記事をシェア : 80 46 3 

Facebook

コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 10:05
  • ID:xwQDz.op0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

今一つ納得出来ない、素直に寒冷化の心配をした方が良いような気がする。

2

2. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 10:11
  • ID:O.0is.4V0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

なら人口に制限かけて食料確保に勤しめや!

3

3. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 10:23
  • ID:zx4YE3YH0 #
このコメントを評価する
goodbad-1
▼このコメントに返信する

地球温暖化と合わさって差し引きゼロになるんじゃない?

4

4. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:00
  • ID:6HZLg3Jh0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

それなら寒冷化を利用して温暖化の改善策を考えてみたらどうだろう?

このコメントへの意見(1件): ※10
5

5. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:01
  • ID:d..I3oi10 #
このコメントを評価する
goodbad+1
▼このコメントに返信する

寒いの嫌だよおおおおお

6

6. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:11
  • ID:Bg4bvPvS0 #
このコメントを評価する
goodbad+1
▼このコメントに返信する

寒いより多少温かい方が良い気もする…

7

7. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:11
  • ID:W30suVFa0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

ポールシフトなのか氷河期なのか

8

8. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:13
  • ID:D.OQGD490 #
このコメントを評価する
goodbad+1
▼このコメントに返信する

日本は美味い米ばかりでなく、キッチリ冷害に強い品種を付くって食べる習慣も持つべきだな。
美味い米になれ過ぎちゃダメだ。

9

9. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:34
  • ID:Gvs49guh0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

どう考えても温室効果ガス濃度の上昇の方が人類にとってと言うか地球にとって脅威となっている気がする。
太陽の活動沈静化で人類は一時的に考える時間を与えられてもチャンスを生かせるか疑問...
(最終的には温室効果で海が干上がり大気が宇宙に霧散していく様な悪夢を覚えるがその辺どうなんかな?)

10

10. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 11:47
  • ID:Dy82jXta0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

※4 運良く猶予が出来た感じかね。極小期はそんなに長くなさそうだし、チャンスは生かさないともったいない。

11

11. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 12:08
  • ID:RUERVoG.0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

喉元過ぎればなんとやらで結局何もしないだろね。事が起きてから対策(笑)だからね

12

12. 匿名処理班

  • 2018年02月17日 12:28
  • ID:rAGGWLPT0 #
このコメントを評価する
goodbad0
▼このコメントに返信する

温室効果も実は大気中の水蒸気濃度が高いってことは雲が多くなり雨も多いから日照が遮られるんで
一定段階まで行くとむしろ寒くなる上に逆に寒冷期に入ってしまう可能性があるんだそうな
そんでも地球全体としては極地の温度が上がってるんで氷河が溶ける→その水が他の地域で雲となり雪として降るのコンボが続く
そこに太陽活動まで減少すると寒冷期から抜け出せなくて全球凍結の危険性…
ってのが割と前から唱えられたんだけどなんか最近無視されてんだよね、温暖化は嘘だの反論ばっか過激になったせいなのか

お名前
スポンサードリンク
記事検索
月別アーカイブ
スマートフォン版
スマートフォン版QRコード
「カラパイア」で検索!!
スポンサードリンク