先日、望遠レンズの使い方と特徴をご紹介させていただきました。その際、広角レンズも同じようにまとめて欲しいというご要望を頂戴したので、そりゃもう張り切ってまとめてみました。
ということで、望遠レンズの特徴についてはこちらをどうぞ。
目次
広角レンズの特徴と注意点。使い方のコツをご紹介!
広角レンズってどんなレンズ?
前回と同じく、広角レンズの定義からお話しましょう。
広角レンズとは
①画角が広い
②焦点距離が短い
こういったレンズのことを言います。
そして前回のおさらいですが、焦点距離は次のように分類されます。 (表記は全て35mm換算)
広角レンズ:〜35mmのレンズ
標準レンズ:35mm〜50mmのレンズ
望遠レンズ:50mm〜のレンズ
その中でさらに
超広角レンズ:〜24mmのレンズ
広角レンズ:24mm〜35mmのレンズ
と分けられます。
私が所有しているシグマ10mm-20mmはAPS-Cで使用しているため、換算15mm-30mmとなり、超広角〜広角ズームレンズということになります。
ではでは、本題に入りましょう。
広角レンズの特徴:メリットや効果
①画角が広い!
広角レンズを使用してみて初めに驚くのがこれだと思います。
もうめちゃくちゃ広い範囲が写る。
山や海、大きな建物を撮ろうとすると標準レンズでは物足りないことが多いんですよね。端まで写せなかったり、泣く泣く一部分だけ切り取ったり。
広角レンズは雄大な景色を迫力そのままに撮影が可能です。
登山や風景写真なんかと相性抜群。
②遠近感の強調。パースが楽しい!
広角レンズは近くのものを大きく写し、遠くのものは小さく写す性質があります。
それにより遠近感が強調され、奥行きが表現されます。室内なんかを撮影すると実際以上に広く写ったりします。モデルルームのパンフレットなんかは広角で撮影されているとか?
これと同時に、広角であればあるほど端から真ん中にすぼむように描写される性質も併せもちます。これをパースといい、下からあおるように撮ると、最も効果的に発揮される。
こちらは岡山県後楽園で撮影したものです。
お分りいただけるでしょうか。前景の鳥居が上に向かってすぼんでいっております。
この効果を活用するとダイナミックな印象を演出でき、オススメのテクニックの一つです。
③被写界深度が深い!
広角レンズの特徴として、ピントが合う範囲が広いことが挙げられます。
ピントが合う範囲=被写界深度、深い=広い、ですね。
望遠レンズではこれが浅かったためボケが大きく主役が浮き上がるような写真が撮れました。
その一方、広角レンズでは隅々までしっかりとピントが合った精緻な写真を撮ることができます。
一枚一枚の葉がしっかりと解像した風景写真とか、見ているだけでテンション上がります。
ここまで広角レンズの効果的な部分を見てきました。
次は使用するにあたった注意点を紹介しましょう。
広角レンズの特徴:デメリットと注意点
①漠然と撮るとただの記念写真に、、、
広角レンズは広大な世界を写しとります。
そのため、何を撮りたかったのか分からない記念写真のようなものを量産しがち。
対処方法としては、時間帯を選び全体の印象を変えてみること、
他には近くのものが大きく写るという特徴を利用し、主役にグッと近寄るなどの方法で被写体をしっかりと引き立てて広角レンズを使いましょう。
②余計なものが写り込む、、、
これも広い世界を切り取るが故の注意点です。
これまた油断すると本当に余計なものが写り込むので気をつけてください。
街中で使えば入れたくない電柱に邪魔をされ、山で使えば必要ない木々が乱入してきます。
なかなか扱いが難しいレンズではありますが、角度を変え、立ち位置をズラし、バシッとフレーミングが決まった時にはきっと素晴らしい写真があなたの手によって生まれることでしょう。
③歪みが発生、、、
これは広角レンズの効果、パースによって発生します。
ダイナミックな印象を演出できる反面、本来の形とは異なって描かれます。
それが味ではありますが、建造物の形を正確に伝えたい場合などは注意が必要です。
画面の端に行くほど歪みが強く出るので、人物を撮影する際には気をつけてくださいね。
広角レンズの使い方まとめ
広角レンズの特徴をもとに使い方をまとめてみましょう。
・主役に近寄り、あおりながらパースを効かせる。
・広大で美しい景色を余すことなく写しとる。
・全体にピントを合わせ、精緻に描写する。
これらが広角レンズのコツです。
きっと他にもいろんな使い方があるでしょう。
私がお伝えしたものと正反対な使い方もあるかもしれません。
癖が強いレンズではありますが、思う存分使い倒し、表現の幅を広げていきましょう。:)
本日も最後までお付き合いいただき有難うございました。