インスタグラムという、匿名ポタクが一生入ってこれなさそうなアプリの使用人口は、もうTwitterを越えたらしい。
写真を介したコミュニティだから、顔も名前も知られたくない匿名ポタクには原則的に入る余地がない。

同時に、人々の承認欲求は「写真」を介して発露されるようになったとも言える。
要は「私をもっと見て!」ということだ。
ザッカーバーグはインスタ買収のもっと前からこれを見抜いていたらしい。

一方匿名には「私」がないのだから、「見て!」と訴えても「誰?」となる。
普段から「どうしてネットはみんな『私(わたし)』を持たないのだろう?」と疑問を呈していたが、要は文字中心の情報伝達から、画像・映像中心の情報伝達に移行できるだけのテクノロジーが揃ってきたということだ。
やったぜ!IT革命!

僕は正直もう古い人間なので、インスタは風景の写真とか、自分の絵作りの確認くらいにしか使っていないが、インスタの繁栄は「匿名性の崩壊」という意味では、好意的に思っている。

まぁしかし、同時に「顔を出せるほど自信がない」人間までもが隅に追いやられ、そのルサンチマンが溜まって別のところで噴き出す可能性もあるのだが・・・。


それと「インスタ映え」っていうのはね、ちょっと浮ついた感じがするね。
「自分がいかに幸福でキレイな世界に住んでいるか」のアピール合戦は、変なところにストレスを溜め込む恐れがあると思う。