規格外イチゴが放射線の影響による奇形であるかのように喧伝
2018年2月16日
2014年3月4日、規格外のイチゴの画像を掲載し、「このイチゴの奇形は、よほど困るらしい。雲霞のように押し寄せてきている。実際にものがあるのに、「風評」と呼ぶ。おかしいね。」とするツイートがされました。
経済・経営評論家の宋文州氏はこのツイートを引用した上で、「風評とは聞きたくない事実。捏造とは見たくない現実。」とツイート。まるで放射線の影響で奇形が発生しているかのような誤解が広まりました。
これは根拠なく放射線との関連をほのめかすことによって誤解を誘導しようとする事例です。
経過
一連の騒動が翌日のJ-Castニュースで取り上げられました。
規格外イチゴは「放射能の影響」 騒ぎ立てる脱原発派に生産者反発(「J-Castニュース」2014.3.5)
https://www.j-cast.com/2014/03/05198447.html?p=all
情報の検証
こうしたイチゴは原発事故とは無関係に昔からある鶏冠果(けいかんか)と呼ばれる規格外イチゴです。栄養状態など、さまざまな要因からできますが、当然ながら放射線とは無関係であり、生産者にとっては見慣れた現象です。
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