15日
15時20分
3分27秒

スマホ操作の女子学生書類送検、遺族「自転車の“ながら”禁止を」

 スマートフォンを操作しながら電動アシスト自転車に乗り、歩いていた女性をはねて死亡させたとして、20歳の女子大学生が書類送検されました。「ながら運転を禁止してほしい」、亡くなった女性の夫はそう訴えています。

 「今までの平穏な生活が全部、壊れちゃった。もう、むちゃくちゃですよ」(亡くなった米澤晶子さんの夫)

 男性の妻、米澤晶子さん。77歳の喜寿を家族で祝った翌月、突然、命を落としました。

 「米澤さんは歩いていたところ、電動自転車とぶつかりました。運転していた女子大学生は右手に飲み物、左手にスマートフォンを持っていて、スマートフォンをポケットに入れようとした時にこぎ始めたため、前を見ていなかったということです」(記者)

 事故は去年12月、川崎市麻生区の歩道で起きました。大学2年の女子大学生(20)が電動アシスト自転車を発進させたところ、歩いていた米澤さんに衝突。米澤さんは頭を強く打ち、その後、死亡しました。

 「あごの骨にもヒビが入ってて、頭蓋骨にもヒビが入って、見られない顔になっていた」(亡くなった米澤晶子さんの夫)

 なぜそこまでの衝撃があったのでしょうか。女子大学生が運転していたのは電動アシスト自転車。坂道や子どもを乗せても楽に走ることができ、利用者が急増しています。特徴は走り出しのスピードが速いことです。警察はひとこぎしただけで電動アシスト自転車が急加速し、衝突された米澤さんは勢いよく転倒してしまったとみています。

 「スマホを持って電動自転車を運転することがどれだけ危険なことか。事故に遭うだけじゃなくて、自分が加害者になることを意識してないよね。そこが一番問題だと思う」(亡くなった米澤晶子さんの夫)

 亡くなる前、夫婦で車や電動自転車の運転をやめようという話をしていたといいます。

 「家内も去年8月まで乗っていたんですよ、電動自転車。僕の車も危ないけども、電動自転車も危ないよと。僕も車を捨てるから、もう電動自転車を乗らないでくれと言って。まさか被害者になるとは思っていなかった」(亡くなった米澤晶子さんの夫)

 耳にイヤホンをつけ、両手がふさがっていた女子大学生。警察の調べに対し、女子大学生は「歩道に出るところで、ひとこぎしたら女性と衝突した」「ぶつかるまで気付かなかった」「重大事故を起こして申し訳ありません」と話しているということです。警察は、15日、女子大学生が前方を見る注意義務を怠っていたとして、重過失致死の疑いで書類送検しました。妻を亡くした男性は自転車の「ながら運転」について、規制が必要と訴えます。

 「(電動自転車は)自動車と一緒だよ、もう。ながらスマホというのをなんとか禁止するような、動いてる時は使えないという機能をつけるとかやってもらいたい。それぐらいしか救われる道がない」(亡くなった米澤晶子さんの夫)

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更新日時:2月16日 15時2分

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