よく来たな。俺はジョン=スパイラル・グッドスターだ。
俺のカルデアはここ最近、チョコの代わりにドリトスをすごい勢いで生産し、幾つもの星をメキシコ化テラフォーミングしてきたが、そんなことはどうでもいい。高難度クエストも、なんか借りてきたマーリンとかマシュとかとタゲ集中役とアタッカーを並べればクリアできる感じだったので、俺はいちいち記事を書くまでもないと判断した。
そして、バレンタインで浮かれているお前は、すぐさま次の都市型メキシコへと叩き込まれることになる。
イベントの名は、空の境界コラボ……そのキーパーソンは……この、両儀式だ。
交通事故などでFateより前の記憶を失ったお前のために、俺は空の境界と両儀式について話しておくことにする。これはしんこくなダメージを齎すかもしれないが、『空の境界』は2001年の作品で、もしかするとこの時お前はまだオムツでハイハイしていた可能性すら存在するからだ。
主人公の両儀式は、実は少し特殊なキャラクターで、実家がマフィアで、二つの心で一つの身体を動かしていた。察しのいいお前には、これが何を意味するかもう分かるだろう。
そう……ドリフトだ。
おまえは一人では腰抜けかもしれない。だが、イェーガーに乗ればハリケーンと戦うこともできるし、勝つこともできる。ぐたい的には、パシフィック・リムを冒頭15分とかだけでいいから見ろ。
両儀式の二つの人格、式と織があり……ややこしいので、俺は仮にここではローリーとヤンシーとするが、ヤンシーはKAIJUとの交通事故で死んでしまい、それ以来、ローリーはイェーガーに乗れなくなってしまう。
しかし、ドリフト状態でヤンシーの死を経験したことで、ローリーには死を感じる力……つまり、敵を即死させる能力が宿るようになったのだ。つまりこれは、詳しい原理をせつめいすると長くなるが、心がメキシコに旅立ったということだ。
一度KAIJUを殺した者は、そのうんめいから逃れることはできない。人を一人殺せば、その先に意味はなくなるかもしれない。だが、KAIJUは襲ってくる。太平洋の裂けめとかではなく、主にオルレアンとかでだ。
両儀式はメガネのマッドサイエンティストやペントコスト司令と共に色々な能力を持ったKAIJUに立ち向かわなければならなかった。結果として、なんか橋が壊れたり(これについては後で詳しく書く)、腕がもげたり、タンカーをバットにしたり、ビルを解体したり、色々なことがあった。
これが、空の境界の大まかな粗筋だ。詳しく書くと、伝奇モノの歴史とかなんか色々複雑なことがあって止まらなくなるので、このくらいで置いておく。
「そんなことより、このデンジャーなジプシーの強化パーツスロットは幾つなんだ」みたいなことを、スパロボ漬けになったお前は考えるかもしれない。
そのお前には、俺は4つの言葉を贈ろう。星四、アーツ、単体アサシン、宝具5……バンデラス。それだけだ。わからないお前にせつめいすると、FGOの両儀式は、かなり便利でつよいだということだ。
じゅんに説明しよう。
FGOで一番大事なものはなんだ?
そう、クラス相性だ。もしそれ以外の答えしか知らないなら、お前は棒で寸止めするやつを百人くらい組手して、クラス相性の大切さを知らなければならない。
実装当時、単体宝具アサシンはとても貴重で、星4ではほとんどいなかった……などという話をする気はない。単純に、両儀式をパーティーに入れるだけで、一定の規則性を持った間隔で襲ってくるドラゴンとかいう名前のカテゴリー4を、腕のなんかすごい剣で真っ二つにできる。一種の用心棒と思えばいいだろう。
扱いはとても素直で、単純だ。
①第三スキルは、なるべくすぐ使え
②第一スキルは宝具にタイミングを合わせろ
③Qで星を出してクリティカルしろ
以上だ。かんじんの即死がオマケみたいになっているが、気にしてはいけない。ゲームという名のメキシコでは、よくあることだ。
とにかく、「イベント鯖なのに優秀」とかいう次元ではない。「使いやすい星4バンデラスが何故か無料配布で宝具5になる」と思うべきだろう。しょしん者は絶対に育てるべきだし、イベント中は連れまわすべきだ。
最後に、イベントの原理について少しだけ説明しておく。空の境界イベントはミッションクリア式で、なんか「スライムを20体倒せ」「このアイテムを10個あつめろ」みたいなお使いを達成していくと、小遣いがもらえたり新しいミッションやクエストがアンロックされたりする仕組みになっている。イベント礼装の付け替えとかくわしいルートとかは長くなるので、攻略Wikiとかを確認しろ。
そして……そのクエストのなかに、駐車場がある。FGOの駐車場は、車を止める場所ではない。お前のカルデアがいつも枯渇している、ケサディーヤ・ポイント(QP)を稼ぐ場所だ。しかも、いつもの金庫破りよりも楽にだ。
といっても、不動産投資の話ではない。いまの時代、取り敢えず駐車場にしておけば固定資産税くらいは払えるとか、そんな甘い話はないのだ。お前は式とか「両義式」(剣が付いてるほう)とかニトクリスとか(即死が大事だ)でラプンツェルを難度も即死させなければならない(式を育てるべきなのは、このクエストも関係している)。
ラプンツェルをたおすと特殊な景品がドロップするので、それを表向きは関係ないことになっている店に売り捌けばQPがドカドカ手に入る。この仕組みはリーガルなのであんしんしろ。
空の境界イベントは、もう始まった。お前は、式を育て、QPを稼がねばならない。俺の言いたいことは、それだけだ。
その先には、もしかすると、様々なイベント……第二部……そして、「パシフィック・リム:アップライジング」が待っているのだから。
今はただ、備えよう。
……と、何事もなければ、俺はここで記事を終える筈だった。平和にイベントを周回し、バーフバリをまた見に行く筈だった。
はっきり言って、俺も油断をしていた。FGOはメキシコだ。決して、万一にも、「復刻イベントだから」などと気を緩めるべきではなかった。
そう、浅上藤乃が実装されたのだ。
この女だけはいけない。しかも限定だ。俺は、これからドリトスを買い占め、ドリトスガチャを回さねばならない。そして……記事を書かねばならない。
上手くいくかはわからない。だが、それしかないのだ。