こんにちは(^-^)
先日、息子の月イチの病院へ行ってきたスイミンです。(長っ)
今回の記事は本当に長いので、あらかじめご了承ください。
本題に入る前に、、息子の病院は基本的に親のみでOKなのですが、
私はバスと電車を乗り継いで行くのがめんどうなので、最近は、自転車で朝早くから行っています。
しかし、なんだか知らないけど、普段よりやたらと疲れるのですよ……(T_T)
自転車漕ぎながら、なんでこんなにキッツイの~!
と、一人で泣きそうになってたら、
実は、道中が、
何気に全部坂道。
であることに気がついたのでした。
あからさまじゃないあの坂道です。車の運転をする人なら分かると思うのですが、
私は車の運転をしないので、全く気づかなかったんですね。
なので、次回からどうしよ?と思っています。
ではでは、本題へ。
息子の持病について。てんかんの種類など
以前からちょこちょこふれてはきましたが、
息子の持病は、難治性のてんかんです。
www.skyaya.com
てんかんには大きく分けると2種類があり、
① 脳の損傷など、脳の機能に異常が生じることで現れるてんかん発作
② 脳の損傷など、脳の機能に異常がないにも関わらず、何らかのキッカケで脳波が乱れるようになる、乱れ始めると発作が起きるてんかん発作
があります。
さらにそこからまた、いくつもの種類に分かれていきますが、
主に、②の場合のものを、
難治性てんかんと言い、息子はそれです。
そして、私も過去に難治性てんかんがあり、私の下の弟(次男)にもありました。
脳の中のどの部分がトリガーになるのか、そして、発作の特徴(けいれんがあるかなしか)、発症年齢によって、さらに病名は枝分かれしていきます。
息子のものは、ある一点がトリガーとなりだんだん脳の全体へ広がっていく、点頭てんかんで、学童期に発症することが多く、ローラーンドてんかんとも呼ばれます。(正式名称はドイツ語なので忘れました;;)
赤ちゃんにも起こりますが、赤ちゃんの場合、原因はほとんどが①の、脳の中の機能の損傷などで起きます。
私のなったものは、成人してからなったのですが、
脳の全体がいつでもトリガーになりうる、大発作にすぐに繋がるものです。
種類はいろいろありますが、今回は、種類を覚えるよりも大切なお話しを書きたいと思います。
種類について詳しく知りたい方は、日本てんかん協会さんのホームページに詳しく載っています。
てんかん発作は動画を撮って来いと言われる。判断が難しい
我が子がある日、けいれん発作のようなものを起こしたとしますよね。
そのあと、意識が回復してから、本人に覚えているか聞いてみても、覚えていない場合、
熱性けいれんでなければ、てんかん発作であることが多いですが、
子どもを連れて病院へ行ったとします。
そして、けいれんのような発作があったことを伝えます。
するとどうなるか、と言うと、
「今度発作が起きたら動画に撮って持ってきてください」
じゃないと大きな病院への紹介状は書けません、
と言われて帰されます。
息子の場合は、夜間だったから発作を撮ろうと思えばできたでしょう。
しかし、日中だったら?
幼稚園や学校でまた発作が起きたら?
どうやって動画を撮ればいいのでしょう。
そして、大人が見ていないところで発作が起きたら?
意識がなくなるので、とても危ないのです。
けれども、大体の小児科では、動画を撮ってもらわないと脳神経外科や、専門医などへ紹介状が書けない。のです。
それくらい、判断が難しい病気でもあります。
てんかんの人の脳波と、脳波の乱れかたについて
手書きで書いたこれは、てんかん持ちではない、普通の人がリラックスしているときの脳波を真似したものです。
本当はもっと精密に出てくるので見づらくてすみません。
脳波の検査は、こういった感じの紙がずーっと続きます。
人の脳波は、なんらかの刺激があると、ポン、とはねあがりますが、以降は落ち着きます。
なので、リラックスしているときの脳波は、てんかん持ちではない人だとこのようになります。
では、てんかん持ちの人の脳波はどうなるのかと言うと、
起きやすい位置によって違いますが、
リラックスしているときの脳波でも、発症しやすい部位の脳波は、小山みたいにピヨッとはねあがります。
ちなみに、私の場合は初めから、大発作と言われる、脳全体へ瞬時に広がるてんかんだったため、
過去のものを思い出して書いてみると、
こうなります。かなり雑です。
この脳波を測定してくれた医師は、
「まるでオーケストラが鳴り響いてるみたいだよ(笑)」
とおっしゃっていました。笑い事じゃないんですけどもね。でも、見たときはそんな感じでした。
脳波の検査のときは、
暗室へ入り、頭に何10本もの測定コードのようなものをベタベタとつけて、
横になり、医師に言われるまで、基本的に眠っていていいことになっています(リラックスしているときの脳波を測定するため)。
間に、「目を開けて~。閉じて~」
と、指示が出たら目を開けたりする感じです。
30~40分くらいで終わりますが、女性や女の子の場合は髪の毛がベタベタになってしまうので、
場所によってはシャンプーもできたりします。
そのようにして脳波の検査をして、てんかんの発症部位があるかどうか、
どんなタイプのてんかんであるか、
調べます。そして、お薬が処方されます。(場合による)
てんかんのお薬について。
てんかんのお薬には、いくつか種類があり、
などなど、そして、睡眠薬とほとんど同じようなものを処方される場合もありますが、
基本的に効果は同じで、
「脳の興奮を抑えてリラックスさせ、発作を抑える」
ものになります。つまり、てんかん発作に直接働きかけるような、
てんかんを治す薬
というものは存在しないんですね。発作を抑えて、だんだんと発作回数を減らしていき、
発作がなくなれば、「完治」となります。
私は完治していますが、
数回大発作があったせいで、記憶の一部が飛び飛びになっていたり、ある一時期のことをすっぽり思い出せない、ということがあります。
その記憶は2度と戻らないようです。
思い出せないから悲しくはないですが、なんだったっけ?という感じになります。
AIがてんかんを治す日が来る?らしい。
先日の息子の病院の話に戻りますが、診察中に、いきなり医師から、
「人工知能(AI)に、脳波の記録を解読させて、根本的な治療法を確立させるための研究がはじまるため、
(息子の)今までの脳波のデータを使用してもよいか」
とのお話しをいただきました。
難治性てんかんの場合、先にも書いたように、これといった明確な治療法がまだないため、
その病院(大学)では、一歩先駈けてかなり大規模な研究を始めるのだそうです。他でも行われているのかは不明です。
いきなりだったので、
へっ?
と思いましたが、私は同意書にサインをしました。
データはたくさんあったほうがいいし、
個人情報が漏れることはまずないこと、
そして、あのやっかいな脳波の波形を、人間には無理であっても、人工知能なら、もしかしたら解読できる日が近いのではないかと思ったからです。
私はAIのような人間に似た知能の発達したロボットみたいなものが普通に道を歩くような世界とか、
それこそ、
ターミネーターみたいに、人間がロボットに負けるような世界になるのは反対です。(そこまでではないとしても?)
しかし、
「人間が人工知能を、それ以上でも、それ以下でもない方法で一時的に利用する」
ことで、
難治性てんかんなどに苦しむ人がたくさん救われるのであれば、
そういうスタンスで「人間が人工知能を頼る」のは賛成できます。
てんかんは、私や、弟や、息子も苦しめてきた難病です。
私や弟は、てんかん発作が起きそうになる、いわゆる「前駆症状(発作)」にも悩まされてきたし、
あれは本当に辛いのです。軽く死にそうになります。
世の中には、てんかんや、他の難病のせいで、
進路や働き口をも変えなければならない人がたくさんいますしね。
ぜひとも、AIを使った研究が何かしらの成果を得られればいいと思っています。
てんかんになる原因について
てんかん発作が起きる原因として、かつて、
「ピカチュウ現象」
が有名になりましたよね。テレビのチカチカで脳波が乱れるあの話です。
あれは本当で、私の弟はテレビゲームに夢中になっているときにいきなり発作を起こしました。現場にいたのでびっくりしました。
それからずっと、何年も治りませんでした。
テレビやゲームのチカチカ、は、確実に脳波を乱します。息子もゲームが好きですが、なりやすい気質もあったせいか、
おそらく原因は、遺伝とゲームだと思います。
ところが、私や私の弟以外に、家系でてんかんだった人間はいないんです。
さらに、私は大人になってからてんかんを発症したのですが、
そのとき、私は、
ベッドに寝転がってスラムダンクの30巻を読んでいただけ。です。(スラムダンクは大好きです、すみません。でも本当の話。)
それだけはよく覚えており、ただ、マンガを読んでいただけで、
突然目の前が真っ暗になり、そのまま奈落の底へとぐるぐる落ちていくような恐ろしい感覚に陥り、悲鳴を上げていた(らしい)のですが、
私の悲鳴を聞いて私の部屋に駆けつけた家族が、大発作で全身をけいれんさせている私を見つけ、
気がついたら救急車の中で、(発作後はそのまま眠ってしまうことも多いです)
はじめは、自分の名前も、両親の名前も、住所すら出てこなかったです。
だんだん思い出すんですが、
自分がけいれんしていたことはなんにも知らないのです。
てんかん発作を起こした人は、発作中を全く覚えていないのが一般的です。
そのような感じなので、てんかんの原因は、テレビやゲームの画面のチカチカもあることは確かですが、(危険です。ので、離れて観てくださいね)
光でチラチラする、木漏れ日を見つめていたらてんかんになった人すらいるので、
未だに、「脳波の乱れ」以外の原因がわかっていない病気であり、
また、誰にでも起こりうる可能性もある病気なのに、認知度がとても低いんです。なので、いろいろな人によく知ってもらうためにも、書いておきました。
*********************************
さてさて、てんかんや、AIについて書いてきましたが、
私は冒頭で、「車の運転はしない」と書きました。
これは、私が元・てんかん患者だったから、が理由なわけではなく、日頃から、安定剤や、睡眠薬など、眠くなりやすい薬を飲んでいるからです。
それと、運動音痴&方向音痴だから(笑)
なんとなく自分で思うんですよ、私みたいなのは、車の運転はしないほうがよいな、と。
しかし、てんかん、と聞くと、やはり世間の皆さんは、車の運転はしないでほしい、と思うだろうと想像します。
実際に、悲しい事故も起きていますからね。
ただ、ここで、元・患者から少しだけ伝えたいことがありまして、
まず、てんかんは治るものであるということ、
そして、治療中の人でも、運転の許可は医師から出すことができるということ、
そして、今の自動車教習所では、てんかんなどの持病は、必ず申告しなくてはならない義務があること、
最後に、
治療中の人は、疲労度などで、運転しないほうがよいかどうか、ある程度の自己判断がつくため、本来ならば、運転したくない場合もあるであろう、ということです。
ではどうしたらよいかと考えると、
完治から3年以上経たないと車の運転はできないという法律を作るか、
運転をさせる側が、健康状態を必ず把握する義務を作るか(というか義務だと思いますが)、
治療中の本人が自主的に運転を控えるか。
というようなことしかないんですね。
私がもし、今でも治療中であればもちろん運転は自主的に避けますが、「ほぼ完治」している人なら、むずかしいところです。
最後になりますが、
てんかん発作は、本人には全く自覚がないため、特に子どもの場合、
発作中を見ていた周りの子たちにいじめられたりからかわれたり、
ということもあります。
息子の場合は夜しか起こらなかったので、そういうことはなかったですが、
発作を見たあと、からかう。とか、真似をする。
というようなひどい話もあります。なので、
この病気は、もっと正確な情報を正しく伝えていくべきだと、私は考えます。
発作自体では死にませんし、てんかん持ちでも頭がおかしいわけではありませんが、
発作が起きた場所によっては死に至ることもあるので、
これからも、気がついたことがあったら随時更新していきたいと思います。
AIを使った研究が、世の中のてんかん患者さんたちを救うことのできるような素晴らしい成果を得てくれることを期待しています!
本日は、だいぶ長くなりましたが、
お付き合いくださり、ありがとうございました(^-^)/
スイミン(skyaya)