とつぜんですが、わたし、一度高校を辞めています。
もともとは全日制の高校に通っていたのですが、色々な事情がかさなった(主に朝が弱くて単位を落とした)ため、退学。その後、通信制の高校に通うことで、ダブることなく大学に進学しました。
でも、通信制とか定時制、退学や編入ってメジャーではないんだと思います。
中馬がこの知識を得たのも、たまたまステキな先生に巡り合えたから。教えてもらったその時に検索できる、インターネットってものがあったから。
中馬は、全日制の高校も、通信制の高校も好きでした。
だからこそ、メリットもデメリットも、のみこみたい。
週5日、学校に通う権利と引き換えに得たものということで、通信制高校のメリットとデメリットをあげたいと思います!!
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★通信制高校のデメリット
まずはデメリットからあげていきます~!
①壮大なレポートを提出しなくてはいけない。
まず通信制っていったらレポートです。レポートに始まり、レポートに終わる。
このレポートが出せなければ、100%単位は出ません。
レポートは単元ごとに提出期限が決まっていて、郵送か登校日に持参します。期限より前であれば先に提出してもOK。ただし、腱鞘炎になりそうな量です。
進研●ミのチャレ●ジのような感じです。担当教諭が赤ペン先生みたいに添削してくれます。
わからなければ、できるまで返ってきます。なので勉強は自宅でGoogle先生に聞くか、登校日に教えてもらうかしましょう。ちょっとしたホラー。
なぜか中馬の通っていた新宿山吹高校の赤ペン先生たちは、代筆とかも見抜いていました。ちょっとしたエスパー。
②クラスなし、行事なし、友達作るかは自由。
中馬の通っていた単位制の通信制学校には、クラスっていうものがありませんでした。
厳密には始業式のホームルームに出なくてはいけないので、その時の教室がふりわけられますが・・・。単純にその年度に在籍している生徒をあいうえお順に並べて、30人ずつ振り分けただけのクラスです。
中馬が出席番号2番になれたのは、後にも先にもこのクラスだけでした★
みんな自分の選択した科目を受けるので、クラス単位で行動する必要がないんです。行事も自由参加。卒業旅行も、ギリギリまで卒業できるかわかりませんのでありません。
なので、友達はこのクラス行動した年に一回のタイミングで話しかけるか、食堂でたまたま隣になるとか、レポート提出場所で『ノリ貸して~』とかしないと、できません。
逆にひとりできると、友達の友達~ってなりますし、グループがない分イジメはありませんでしたが。
③退学に対する世間の目線。
最初から通信制に入学する人は気にしなくて大丈夫です。中馬の場合も、『新宿山吹高等学校 普通科 入学』としか書かないので。
ただ、前の高校を退学していた場合は、退学と履歴書に記入しますよね。
高校を卒業したとしたら、その後考えられるのは大学進学、就職活動、といったところでしょうか。
結論から言うと、個人面接のときは突っ込まれます。
大学の就職相談室の人は特に突っ込んできます。(笑)
グループの時はそうでもないんですけどね。意外と履歴書って見られていないのだと思います。書類審査も問題ないんですけど。1人1人じっくりと見ると、突っ込みやすいのだと思います。
これは、自分でメリットに言い換えるしかないですえ。
わたしはキャパシティーの広さとかコミュ力、負けん気に繋がったとかごまかしました、よかった~。(((震え声)))
④同い年の友達はレアキャラ。
高校に行っている年で入るとしたら、一番年下になると思っておいた方がいいです。
年齢層がとにかく幅広い。中学卒業時に通信制を選んだ賢者から、孫のいるミセスまで。友達のカテゴリーを広げずにはいられません。
わたしは、たまたま同い年の友達が5人くらいできました。でも、2~3個上の年は少なかったりしたみたい。
⑤テスト日に来れなかったらそこで終了。単位が綱渡り。
一番ビビッていました。
通信制って、毎回の登校日やレポートが足りないだけで、ダイレクトに単位にひびきます。
遅刻は1分でも認められないし、遅延っていう概念もありません。
もともとが進学の最低ラインなので、常に綱渡り状態です。
最終学期の最後のテストで1単位落として、卒業できていない子もいます。
わたしもギリギリの単位数だったので、何かあれば高校卒業資格試験を受けよう、とずっと思っていました。
★通信制高校のメリット
よおし、まきかえしますよっ!(笑)
①自由と共にセルフマネジメント力を得た。
通信制高校は、とにかく時間があります。週一回の登校日を除いた、週6日。ひたすらに自由です。
みんなそれぞれ色んなことをしていました。実家の家業を手伝ったり、アルバイトしたり、ダブルスクールに通ったり、子育てしたり。
やらなくてはいけないレポートや登校日はありましたが、基本的には『学生をする』日にち、時間、場所、服装、全てが自由でした。
通信制の自由さは、進路に対する考え方にもあります。
進路はこうあるべきっていう指標が、想像以上にないんです。
ある程度の学力や能力があった場合、進学校にいたとしたら、絶対に大学を進められますよね。通信制の場合、そもそも卒業しないでまた1年いてもいいし、休息を取るのでもいい。
進学するなら力を貸してくれますが、自分からやりたいっていうしかありません。
どこぞの親方のもとで修行中だけど、高校卒業資格くらいは取ってこいって言われたとか、孫に教えたいから高校の勉強をしたいお婆ちゃんとか、将来も通う目的も十人十色すぎるので。
だからこそ、自分をやりくりしていく、セルフマネジメント力が重要になります。
全日制の学校には、朝のホームルームや始業のベル、成績の張り出しなど、気持ちを切り替えるしくみが沢山あると思います。
進学校になると、志望校別のクラスに分かれたり、特別講習とかがあって、同じ志を持つ者同士、切磋琢磨するタイミングがありますよね。
でも、通信制高校にはそれがありません。
自分のモチベーションは自分で保たないといけないし、目標や期限は自分できめるしかありません。
それができなければ、自分の目標期間内に卒業できなかったり、大学に行けなかったり、就職できないだけ。誰も責めません。
完全なる自由とは、セルフマネジメントしないといけないリスクと隣り合わせ。
最初は苦労しましたが、まわりがマネジメント力に長けていたのもあって、わたしもだんだんとできるようになりました。
ここで得たセルフマネジメント力は、ライターの仕事をするうえで、すごくためになっていると思います。
②学費が驚きの安さ
都立高校だし、週一授業だし、学費が驚くほど安かったです。
まあ、中馬が卒業する年に高校までの学費免除が導入されたんですけど。
通信制に来ている子たちは、ダブルスクールだったり学費を自分で出している子がとても多い。(成人している人もいるんですけどね)
授業料の他にはレポート代などがかかりますが、それでも受験料など全部含めて5万円くらいだったと思います。
アルバイトから捻出できる金額でした。
③多少のことはなんとかなるっていう自信がついた
しょうじき留年だからって言われて時が止まりました。9割5分の人に『残念だったね』っていわれてました。
でも、諦めないでわめき続けてたら、知恵を貸してくれる人がいました。*1
大量のレポートを見た時も、計算してみたらフルで履修しなくては1年で卒業できないと分かった時も、その他のがむしゃらにやっていたことも。結局、なんとかなりました。
通信制で出会った人たちも、仕事や受験や子育てなど、日々をがむしゃらに生きていました。みんな、なんとかなっていました。
あれ、意外とゴ●ブリ並みの生命力あるぞ。
人生なんとかなるぞ!と思ったわけです。
この成功体験は、今でも大きな糧になっています。
④ダブることなく卒業できた。
いや、まあ、大きいですよね。これが目的だもん。
でも社会にでると、1つダブったり、留年、浪人するなんて大したことではないです。冷たい目をむけられることもあるけど、自分が納得していれば問題ありません。そんなことより、いま、その人が何をしているかを見ています。
ただ、1年タイミングがズレることで、関わる人や環境はかわります。人は環境の生き物ですから、このズレで、自分の人間性も変わります。
だから、あともう少し通いたいくらい学校は好きだったけど、こだわって卒業してよかったです。
⑤友達が2倍に増えた。
一つ目の高校で、皆が手を貸してくれたこと。二つ目の高校で、色んな人に色んな世界を見せてもらったこと。今でもすごく嬉しくて、『ああ、わたしって周りに恵まれてる』って思います。
社会人になってから、同窓会や友人の結婚式が増えました。その話を聞くたびに、あれ?わたし高校二つ分楽しんでない?って思います。
新しい環境に飛び込むことは不安だけど、ハイリスクハイリターンだと思っています!
以上、私が思う通信制高校のメリットとデメリットです。
個人的には全日制にも通信制にも、ほかにも定時制や高校卒業資格受験もすごくイイと思ってます。どうころんだって楽しむのは自分ですし。
ただ、選択肢を知っていることは武器になりますよね。
わたしは、まだまだ20歳そこそこ小娘。色んなことを学んで、いろいろな選択肢を知っていきたいです。
*1:高校の、主に生活指導でお世話になっていた先生です。その人にこの選択肢を提示されなかったら、それが1日でも遅ければ(願書締め切り前日でした)、ビビって後回しにしていたら、今のわたしはいません。環境も経験も全く違って、わたしっていう人間はいないと思います。