食品メーカーの営業担当者だったwww9945さん(仮名)が株式投資を意識したのは、新卒1年目の1992年、雑誌で経営評論家、邱永漢さんのインタビュー記事を読んだのがきっかけだった。 「『株は経済を先読みする勉強になる。しかも儲かる』と書いてあったんです」。
大学時代は将棋部に所属するなど、もともと奥が深いゲームが好きな性格。俄然興味が湧き、生活を切り詰めて1年半で100万円を貯め、翌93年に投資をスタートさせた。
当初の目標は資産1億円。「それだけあれば、配当利回り5%で年500万円の収入になる。たとえ会社を辞めても暮らしていけると考えました」。毎年100万円以上を追加し、総資産ベースで年10%増を実現すれば、13~14年で1億円を達成するという青写真を描いたが、当初の目論見は大きく外れることになる。
10年目でプラスマイゼロ。時間だけが経過
最初に購入した宇部興産と北陸電力の2社の株は、ともに下落し、損切りを決断。その後も一進一退の成績が続き10年が経過。2002年の段階で総資産は1000万円に達したが、投資総額(元手)も1000万円でプラスマイナスゼロ。その後も目立つ成果はなく時間だけが過ぎていった。ちなみに、仕事は続けていたが、営業が肌に合わず、清掃会社の事務職に転職。そこでの年収は300万円だったという。
流れが変わったのは「郵政民営化法」が可決、成立した05年。日経平均株価が急上昇し、これまでの停滞が嘘のように資産は右肩上がりで増え、05年末には4500万円、06年1月には5000万円超えを達成した。
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